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EddystoneとiBeaconどっちが良いか徹底比較

iBeaconはAppleが2013年にiOS7で公開した機能で、Bluetooth4.0規格のBLE(Bluetooth Low Energy)を使用したBeacon技術を利用しています。
それは、AppleのiOSを採用するiPhoneが全て、2011年発売のiPhone4Sの段階で最新のBluetooth4.0のBLEを採用したハードウェアを製造し、スペックが統一されていたため、大きな混乱無く導入が可能でした。

しかし、その当時のGoogleのAndroidは一部の端末でしかBluetooth4.0規格のハードウェアを搭載していなかったため、BLEを用いたビーコン技術を標準化できずに、Appleに出遅れてしまいました。
そして、その後2年経過して、2015年にGoogleはEddystoneという、同じBLEを使用したBビーコンの規格を公開しました。

 

Eddystoneのメリットとは

 

オープンソース化されたEddystone

 

Eddystoneは、AppleのiBeaconが全くのブラックボックスであるのに対して、ソースコードを全て公開してオープンソース化しているのが特徴です。
また、Appache2.0ライセンスに準拠しているので、ソースコードを改変した物についても再配布することが可能です。

これによって、iBeaconではたとえば致命的な欠陥や利用者にとって使いづらい部分があった場合でも、アプリ開発者は対応できず、Appleが対応するのを待たなければなりませんでした。
しかし、Eddystoneでは、欠陥の修正に加えてそれ自身のコードを開発者が利用しやすいように改変することができるわけです。

 

マルチプラットフォーム&専用アプリが必要ない

 

Eddystoneは、iBeaconが基本的にiOSで利用する事を前提に作られている(実際にはAndroidOSでもiBeaconは受信可能)のに対して、EddystoneはAndroidOSとAppleのiOSに対応しています。

これによって、Beaconを使いたいと思っていた小売店などは、iOSだけでなくAndroidOSにもリーチする事が可能になり今まで取りこぼしてきたAndroidスマートフォンのユーザを取り込む事が可能となるわけです。

iOSは、日本国内ではシェアが高いのですが、世界的に見ると実はAndroidのシェアが高く、2016年には87.5%がAndroidOSのユーザという結果が出ています。(Strategy Analytics調査)
そのため、小売店などに取って見れば、Eddystoneを利用すればほとんど全てのスマートフォンユーザにリーチで切るというメリットがあります。

 

Eddystoneの3つの通信規格

 

Eddystoneでは、3つの通信をサポートしています。

ひとつはiBeaconと同じ通信方法で、ビーコンからは固有のIDが送信され、アプリ側でIDを照らし合わせてユーザに通知を行う「Eddystone-UID」と呼ばれる物です。
ただし、「Eddystone-UID」とiBeaconには互換性がない事に注意する必要があります。

そして、2つ目はEddystoneの目玉である17バイトまでのURLを送信する「Eddystone-URL」です。
この「Eddystone-URL」は、Googleの「PhysicalWeb」を実現するためのものと言っても良いでしょう。

「Eddystone-URL」から送信されたURLは17バイトに制限されるため、基本的に全てが短縮URLとなり、リゾルバと呼ばれるURLを復号する仕組みを経てWEBにつながります。

導入する店舗などは、自社のサービスや、例えばレストランであればメニュー情報、クーポン情報などのURLを発信するビーコンを設置しておけば、専用のアプリを開発する事なくユーザの手元のスマートフォンに情報を配信する事ができるのです。

また、ビーコン機器の電池残量や稼働状況を送信する「Eddystone-TLM」と言う規格もあります。どのように利用されるかの明確な規定はありませんが、例えばビーコン周辺の気温などによってメッセージを出し分けるなどの活用法が考えらています。

 

Eddystoneの課題とは?

 

Eddystoneは、iBeconから遅れる事2年を経過して発表されました。
そのため、iBeaconを研究して、その弱点を補ったものになっています。そのため、Eddystoneは、後出しじゃんけんなので勝つのは当たり前と言う人も居ます。
しかし、Eddystoneにも課題は存在します。

 

プッシュ通知が苦手

 

Eddystoneの目玉である「Eddystone-URL」は、専用のアプリを必要とせず、ユーザ二情報を配信できるなどの大きなメリットがあります。しかし、ユーザはEddystoneを受信可能なアプリを起動しておく必要があるのです。

その点、iBeaconは専用のアプリをダウンロードしておけば、受信したビーコンのIDから自動的にユーザに通知を行うことが可能です。

 

悪意のあるURLの送信に対して無防備

 

「Eddystone-URL」は、便利ですがビーコンから送信されるURL情報を全部受信してしまう事が問題として考えられます。

例えば、有害なサイトへの誘導するURLを発信するビーコンを選別する方法は規定されていませんし、スパムのようなビーコンが多く設置されると、ユーザが本当に必要としている情報が埋もれてしまう可能性があります。

 

EddystoneとiBeacon。まずは規格の共通化が先?

 

Eddystoneは、後から作られたものなので、多くの面でAppleのiBeaconより優れていると判断される事も多いです。
しかし、現実問題としてiBeaconを採用したサービスの普及がある程度進んでいる現在では、両規格が共通化されていない事がビーコンを導入しようとしている業者とユーザにとって大きな問題となっていると言えます。

ビーコンが普及するためには両社がまずはお互いを認めて、互換性のある規格を策定する事を進めてほしいものです。

 

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