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人工知能ブームの発端「ディープラーニング」は機械学習とどう違うのか

人工知能がにわかに話題になってきました。Googleの完全自動運転走行のアルゴリズムはレベル4に到達し、ドライバー不要で、一般道を走行する実験が行われています。Googleはディープラーニング技術を活用し、複雑で、多様な現実社会に挑戦しています。今回は、人口知能におけるディープラーニング、そして、機械学習との違いなどを整理してみます。

人工知能の分類と機械学習

人口知能は一般的に次の4レベルに分類されます。その中で、機械学習はレベル3に位置しています。

レベル1:単純な制御プログラム
レベル2:対応すべき処理パターンが非常に多いもの
レベル3:対応すべき処理パターンを自動的に学習する(機械学習など)
レベル4;対応すべき処理パターンの学習に使う特徴・量も自力で獲得する(ディープラーニングなど)

機械学習を取り入れた人工知能は、単に人間が与えた知識から推定・探索するレベルを超えています。機械学習は、あるデータから共通のルールやパターンを導き出します。その本質は、YESかNOかを学習することにあります。

そのため、変数や分類の仕方といったモデルは人間が考える必要があります。つまり、人間が言語や会話を学習するプロセスをコンピューターに再現させ、データの中から「知識」や「ルール」を自動的に獲得していく構造を「機械学習」と呼んでいます。

「機械学習」では、基本的に過去のデータを分析し、未来の判断、予測をしていきます。
機械学習は「教師あり学習」「教師なし学習」2種類に分類され、「教師あり学習」では、問題と答えをセットとして学習が実行されていきます。

教師あり学習方法においては、主に過去のデータをもとにして現在から将来にかけて起こりそうな事象を予測することが行われます。「教師なし学習」においては、対象に対して問題は提示されますが、「正解や不正解」のデータはセットとなっておらず、統計的にクラスタリングしながら学習が行われます。

ディープラーニングの特徴とGoogleの戦略の関係とは?

ディープラーニングを活用することで、画像や映像、音声などについて、人間並みの認識率が実現可能と言われています。

ディープラーニングは、データをもとに変数を自動的に生成していきます。ここがレベル3の機械学習と根本的に異なる点です。人間の神経を真似て作った「ニューラルネットワーク」で、コンピューターによるデータの分析と学習を進め、分析の対象を区別する際の「目の付けどころ」を自動的に見つけ出す点で、機械学習に比べ進化していると言えます。ディープラーニングで学習した画像認識は2015年時点で、人間のエラー率を下回ったともいわれています。

ディープラーニングには、あらゆる条件を想定した、データが不可欠であり、googleの自動運転車は、毎日カリフォルニア州マウンテンビューの公道を走り、これまでの走行距離は300万キロメートルを越え、コンピューター上のシミュレーションでは毎日500万kmの自動走行が行われています。

また、Googleはこうした走行に関するアルゴリズムに取り組むため「三次元地図」という独自ツールを開発して活用しています。車の運転は、人間が運転でき、自動車が走行できる道に限られているという点、ある意味では限定的な条件が設定でき、人口知能の活用範囲と言えます。
トヨタは最近AIの研究開発を行うTRI(トヨタ・リサーチ・インスティテュート)を設立しましたが、データ蓄積面では、googleは圧倒的な強みを蓄積しています。

【まとめ】人を超えた洞察力が驚きを生み出すかもしれない

機械学習も、ディープラーニングも、ある意味では同じ人工知能の技法ですが、ディープラーニングは人間の気まぐれまで推定することができるかもしれません。

マーケティングではCRM(Customer Relationship Management)という考え方がありますが、なかなか実用化されていません。大手のクレジットカード会社が10年ほど前に、クレジットカードの請求に合わせて、顧客に合わせた、おすすめ商品の提案を行なっていましたが、あまりにも当たり前すぎて、結局、コスト面の課題もあり、撤退していきました。

ディープラーニングの手法を取り入れれば、顧客やメーカーが思いもつかない変数を見つけ出し、新鮮な提案が生まれるかもしれません。

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