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新発売のiPhone SE、他のモデルとの違いとは?

3月22日、これまでのスケジュールからは外れた時期に電撃的に発表され、3月31日に発売開始された新しいiPhoneである「iPhone SE」。見た目はiPhone 5/5sとそっくりですが、その中身は6sシリーズに相当するとされています。

今回はiPhone SEと他のモデルとの比較を行ってみます。

iPhone 5sとの比較

最初は外見がそっくりなiPhone 5sと比較してみます。iPhone SEとiPhone 5sの主な仕様を表にまとめると、次のようになります。

iPhone SE iPhone 5s
筐体サイズ(高さ x 幅 x 厚さ) 123.8mm x 58.6mm x 7.6mm
重量 113g 112g
チップ 64ビットアーキテクチャ搭載A9チップ、組み込み型M9モーションコプロセッサ 64ビットアーキテクチャ搭載A7チップ、M7モーションコプロセッサ
メモリ 2GB 1GB
ストレージ容量 16GB、64GB 16GB、32GB、64GB
シルバー、スペースグレイ、ゴールド、ローズゴールド シルバー、スペースグレイ、ゴールド
iSightカメラ(背面) 12メガピクセル 8メガピクセル
FaceTimeカメラ(前面) 1.2メガピクセル(Retina Flash対応) 1.2メガピクセル
ビデオ撮影 4K(30fps)、1080p HD(30fps、60fps) 1080p HD(30 fps)
スローモーションビデオ撮影 1080p(120fps)、720p(240fps) 720p(120fps)
VoLTE 対応 非対応
バッテリー(連続通話時間) 3Gで14時間 3Gで10時間
バッテリー(インターネット利用) 12時間(3G)、13時間(4G LTE)、13時間(Wi-Fi) 8時間(3G)、10時間(4G LTE)、10時間(Wi-Fi)
バッテリー(メディア再生) ビデオ13時間、オーディオ50時間 ビデオ10時間、オーディオ40時間

まずは筐体のサイズについて。これは両モデルでまったく同じ数字が並んでおり、見た目のデザインもそっくりです。したがって、iPhone 5s用のケース・ジャケット等がそのままiPhone SEでも使用できることが期待されます。実際、AppleがiPhone SE用として新たに発売するレザーケースはiPhone 5/iPhone 5sにも使えると記載されています。

重量に関してはiPhone SEのほうが、わずか1gではありますが、重くなっています。しかしこれは手に持って実感できる数字ではなく、装着するケースやフィルムによる影響のほうが断然に大きいので、無視できる差でしょう。

搭載されているチップはiPhone 5sはA7、iPhone SEはA9と2世代分離れています。Appleによると、iPhone SEは5sと比べて2倍のCPUパフォーマンス、3倍のGPUパフォーマンスがあるとのことです。また、iPhone 5sでは別個だったモーションコプロセッサが、SEではA9チップ組み込みに変わっています。モーションコプロセッサが組み込み型になることでエネルギー効率が向上しています。

メモリ容量は2GBに増えているので、余裕を持った作業が行えるでしょう。

ストレージ容量の構成に関しては、iPhone 5sにはあった32GBがSEにはなくなっています。これは近年のApple製端末の流れに沿った構成です。

色に関して、iPhone SEではローズゴールドが増えました。これも最近のApple製端末の流れをくむ構成となっています。

iSightカメラ(背面)は画素数が向上しており、より精細な写真を撮影できるようになっています。FaceTimeカメラ(前面)は、画素数こそ同等ですが、撮影時にディスプレイを強く発光させてフラッシュ代わりにするRetina Flashに対応しており、自撮りがより綺麗に撮影できるようになっています。

ビデオ撮影に関して、iPhone SEは4Kサイズ/30fpsの撮影に、1080pの撮影では60fpsに対応するようになっています。また、スローモーション撮影では1080p/120fpsに対応し、720pの場合は5sでは120fpsだったのが倍の240fpsの撮影に対応するようになっています。

iPhone SEはVoLTEに対応しており、より高品質な通話を行えるようになっています。

バッテリー持続時間も向上しています。これは前述のモーションコプロセッサの組み込み等による電力効率化の賜物と言えるでしょう。

最後に一点。見た目がまったく同じと言いましたが、実は背面のロゴに相違があります。iPhone 5sは単に「iPhone」と書かれているだけですが、SEは「iPhone」というロゴと共に「SE」というモデル名まで記載されています。

iPhone 6sシリーズとの比較

次に現行ラインナップのiPhone 6sシリーズと比較してみましょう。

iPhone SE iPhone 6s iPhone 6s Plus
画面サイズ 4インチ(1136 x 640ピクセル、326ppi) 4.7インチ(1334 x 750ピクセル、326ppi) 5.5インチ(1920 x 1080ピクセル、401ppi)
筐体サイズ(高さ x 幅 x 厚さ) 123.8mm x 58.6mm x 7.6mm 138.3mm x 67.1mm x 7.1 mm 158.2mm x 77.9mm x 7.3mm
重量 113g 143g 192g
チップ 64ビットアーキテクチャ搭載A9チップ、組み込み型M9モーションコプロセッサ
メモリ 2GB
ストレージ容量 16GB、64GB 16GB、64GB、128GB
シルバー、スペースグレイ、ゴールド、ローズゴールド
iSightカメラ(背面) 12メガピクセル 12メガピクセル(光学手ぶれ補正)
FaceTimeカメラ(前面) 1.2メガピクセル 5メガピクセル
ビデオの光学手ぶれ補正 非対応 対応
センサー 3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー 3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー、気圧計
Touch ID 第1世代 第2世代
3D Touch 非対応 対応
バッテリー(連続通話時間) 3Gで14時間 3Gで24時間
バッテリー(インターネット利用) 12時間(3G)、13時間(4G LTE)、13時間(Wi-Fi) 10時間(3G)、10時間(4G LTE)、11時間(Wi-Fi) 12時間(3G)、12時間(4G LTE)、12時間(Wi-Fi)
バッテリー(メディア再生) ビデオ13時間、オーディオ50時間 HDビデオ11時間、オーディオ50時間 HDビデオ14時間、オーディオ80時間

iPhone SEは「iPhone 6sの中身を4インチボディに詰め込んだ」などと形容されることがあります。上の表を元に、iPhone SEと6sシリーズで同じところ、違うところを見ていきましょう。

まずは画面と筐体のサイズ、重量について。iPhone SEの4インチサイズは片手で操作しやすいというメリットがある反面、一度に表示できる情報量が少ないというデメリットがあります。6s Plusのみ401ppiとなっており、他の2モデルと比べてより精細な表示が可能です。重量やフットプリントは画面サイズに合わせて大きくなっていきますが、厚さに関してはiPhone SEが最も厚くなります。

搭載されているチップは3モデルともにA9チップ+組み込み型M9モーションコプロセッサです。モーションコプロセッサが組み込み型となっていることで、iPhone 6シリーズや5sよりも電力効率が向上しています。

メモリの容量は3モデルとも2GBで同じです。

ストレージ容量に関してはiPhone 6sシリーズには存在する128GB構成がSEにはありません。たくさんのデータをローカルで持っていたい場合は注意が必要です。

色構成は3モデルとも同じシルバー、スペースグレイ、ゴールド、ローズゴールドの4色です。

背面のiSightカメラは、画素数は3モデルとも12メガピクセルで同じですが、6s Plusのみ光学手ぶれ補正が搭載されています。前面のFaceTimeカメラはiPhone SEのみ1.2メガピクセルと画素数が少なくなっています。ビデオ撮影時の光学手ぶれ補正も6s Plusのみです。また、6sシリーズでは背面カメラの出っ張りが批難されがちですが、SEはフラットな背面となっています。

iPhone SEと6sシリーズの比較で見落としがちなのが、搭載されているセンサーの種類です。6sシリーズには搭載されている気圧計がSEには非搭載です。気圧計は単に気圧を計測するだけでなく、建物の階数を測ったりするときにも利用されるセンサーです。

Touch ID(指紋認証)は6sシリーズでは認証速度が向上した第2世代ですが、SEは5sや6シリーズと同じ第1世代のものになります。

iPhone SEには6sシリーズに搭載されている3D Touchが搭載されていません。3D Touchはこれまでのマルチタッチディスプレイの働きに加えて、さらにタップした圧力を感知できるようになったものです。圧力を感知できる3D Touchによってこれまでよりも多彩な操作ができるようになっているのですが、実際の所それを有効に活用できているとは言えないかもしれません。

バッテリー持続時間に関して、バッテリーの容量自体は筐体サイズに比例して大きくなっています。しかしながら、バッテリー持続時間にはディスプレイの大きさが大きく関わってきます。なぜならば、ディスプレイが大きいほど一度に描画計算しなければならない面積が増え、必要な光量も増える、つまりより多くの電力を消費するからです。その結果、iPhone SEのバッテリー持続時間は6sよりも向上しており、6s Plusと同等と言えるほどです。6s Plusのオーディオ再生時間が突出しているのは、ディスプレイがオフになっている状態(ディスプレイの大きさが電力消費に無関係な状態)を想定しているからだと考えられます。

おわりに

以上がiPhone SEとiPhone 5s、iPhone 6sシリーズとの比較です。

iPhone 5sとは見た目はまったく同じなのに、2年半の時を隔てたiPhone SEの中身は相当な改善がなされていると言えます。また、その中身も6sシリーズと共通点は多いものの、細かな部分で差があることが解りました。

現在6シリーズ/6sシリーズを使用中のひとは、よっぽど筐体サイズが気に喰わない限りは、大抵のひとは3大キャリア契約でまだ2年縛りが継続中ということもあり、iPhone SEに買い換える必要性は薄いでしょう。

そうなると、iPhone SEを購入する層というのは、iPhone 5s以前のモデルを使用中のひとたち、もしくは新しくiPhoneを使いたいひとたちだと考えられます。この層のひとたちが次の買い替えとして候補に上がるのが、iPhone SEか6sシリーズのどちらかでしょう。

筐体のコンパクトさ、片手操作、メディア消費が文字物中心ならばiPhone SEを、ゲームや動画、写真撮影を最大限楽しみたいのであれば6sシリーズを選ぶと良いかもしれません。

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