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MSの考える究極のPC。Surface Bookの使い心地

マイクロソフトはSurfaceシリーズとして、タブレットパソコンとしてもノートパソコン的にも利用できるタイプのパソコンを自ら製造・販売しています。これらSurfaceシリーズのパソコンは、「2in1 PC」と呼ばれるこのタイプのパソコンのベンチマークとして他社製品の基準となっている感があります。

そんなSurfaceシリーズに去年、マイクロソフトが「究極の一台」と銘打つ機種が仲間入りしました。それが今回ご紹介するSurface Bookです。

Surface Bookは従来のSurfaceシリーズのパソコンとは若干性格も異なる機種となっていますが、そのあたりも含め、今回はマイクロソフトの考える究極のパソコンの使い勝手がどのようなものかレポートします。

■Surface Bookの方向性

まず最初にSurface Bookが従来のSurfaceシリーズのパソコンと異なる性格を持つ部分に触れます。

従来のSurfaceシリーズ、現行機種ではSurface Pro 4とSurface 3がありますが、これらの機種はタブレット的にもノートパソコン的にも利用可能な、いわゆる2in1パソコンと言われるジャンルの機種です。その中でも、かなりタブレットパソコンとしての性格が強い作りになっています。

オプションのタイプカバーを取り付けることでノートパソコン的にも利用可能ですが、あくまでタブレットパソコンにオプションのキーボードをくっつけた、という印象がぬぐえません。

これに対してSurface Bookはノートパソコンとしての形態がメインです。パソコンとしての主要パーツをすべて組み込んだ液晶部分を、キーボード部分と分離してタブレットとして利用可能、と言う部分がむしろ「おまけ」的な作りになっています。

この性格付けの相違が、パソコンとしての作り込みの違いに現れています。

■スペックのおさらい

Surface Bookのスペックは現代的なノートパソコンとして十分にパワフルな構成になっています。

CPUには第6世代のCoreプロセッサのノートパソコン用のものを搭載。Surface Pro 4に設定のある、タブレット用CPUのCore mシリーズの設定はありません。

メインメモリは8GBまたは16GBと、本格的な利用にも十分に耐える容量を載せています。

ストレージには高速性で話題のNVMe方式を採用した、PCI-Express接続の超高速のSSDを搭載。利用時の体感速度の速さをストレージ面でも下支えしています。容量は、エントリーの128GBから512GBまでのバリエーションがあります。

液晶は最近少しずつ採用例の増えてきた縦横比2:3の液晶を搭載していて、13.5型のサイズで3000 x 2000ドットの高解像度を実現しています。

■美しく稠密な表示が可能な液晶

Surface Bookで使われている液晶は非常に高解像度ですのでドット密度も高く、ノートパソコンとして使う距離感ではドットのの存在を意識することがほとんどありません。見た目の印象は高解像度のスマートフォンを見る雰囲気に近くなります。

また色再現に特に偏りもなく、光沢パネルを採用したこともあって鮮やかな表示が可能です。ドット密度の高さと相まって高解像度画像の表示はとてもきれいです。

また、Windows 10でしばしば問題になるフォントのレンダリングの弱点も、この高解像度液晶ならばほとんど問題になることはないでしょう。

適切なフォントのスケーリングを設定することで、フォントの美しさと表示可能な文字数に関する情報量のバランスを取ることも可能で、様々な使い途で作業効率を引き上げてくれる可能性を持つ液晶パネルです。

出荷状態ではスケーリングは200%に設定されていますが、著者は150%に設定を変更することで、文字やアイコンがちょうど良い表示サイズとなりました。

■特筆すべき出来のキーボード

Surface Bookの地味かもしれませんがもっと特筆されて良い美点は、そのキーボードの出来の素晴らしさです。

このマシンのキーボードであれば、文章の作成などを伴う仕事用パソコンとして十分に主役を張れるだけの品質があります。今まで著者が触れたどのノートパソコンよりもキータッチが素晴らしいものです。

とにかく、キートップのソリッド感にはすごいものがあります。

パンタグラフタイプのキースイッチが使われていると思われますが、キースイッチを構成するパーツの組み立て精度がすごく高いようで、カチャカチャいうような安っぽい音が出ることが一切ありません。

強くタイプするとキーボードのベースは若干たわむようですが、キーボードのフレーム側が一切変形しないためそのたわみを感覚上たわみと認識しません。強いタッチでキースイッチが底を打ったときの「クッション」的に働く感触になります。

こういった印象がすべて上手くまとまるかたちで、とてもタイプしていて気持ちのよいキーボードになっています。

■もちろんパワフル

第6世代のノートパソコン向けのCoreプロセッサを搭載していますので、一般的な使い途にはオーバースペックなぐらいにパワフルです。比較的重いタスクとなる、デジタル一眼レフの写真の現像処理などを実行しても、何も不満の出ない性能を持っています。

冷却機構にもかなり力が入れられている関係で、連続して重い処理を行なっても加熱によるCPU保護のためのCPUの動作クロック低下も起こりにくくなっていると思われます。

冷却機構の強化は動作の静かさの面でもメリットをもたらしていて、多少負荷のかかる程度の処理では冷却用のファンが回転せず無音での動作も可能です。

■Surfaceペンでの操作もスムーズ

液晶画面のタッチ操作にも非常にスムーズかつ敏感に反応してくれます。付属のペンによる筆圧感知もとても自然に反応しますし、視差(ペンで触れた位置と実際に感知される位置のズレ)も極小で操作感は上々の仕上がりです。

ほとんどのタッチ操作は全く問題なく行えるのですが、指先ではじくようなフリック操作を行なった場合に、指が離れた瞬間にスクロールスピードが落ちるような感じの違和感があります。

この部分はどうも、Windows 10系のOSすべてに共通する弱点のようで、Window 10スマホでも同様の違和感を感じるケースがあります。今後のOSのドライバー周りの調整に期待したいところです。

■まとめ

Surface Bookの購入を検討する場合に最大の問題となるのは、やはりその価格でしょうか。エントリー機でも20万円を超える価格は、いまどきのパソコンとしてはかなり高価格なのは間違いがないと思います。

ただその作り込みの品質や性能には十分以上のものがあり、キーボードの出来などを体験するとこの価格もやむなしなのかな、と思えるところがあります。

今はパソコンも成熟した製品となり、新製品が出るたびに倍々ゲームで高性能になっていく、なんてこともなくなりました。また、マイクロソフトは今後はWindows 11以降をリリースすることはなく、大きな新機能や新機軸もWindows 10にアップグレードの形で実装していく、と公言しています。

性能面、作り込みの素晴らしさ等、色々な条件を考慮に入れても、Surface Bookはずっと長くつきあえるパソコンになってくれるでしょう。仕事でもプライベートでも本気で長くつきあうマシンと考えるならば、Surface Bookも決して高い買い物にはならないだろうと思います。

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