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Clova Friends登場、LINEの差別化戦略とポストスマートフォン時代


対話型人工知能Clovaを搭載したLINEのスマートスピーカーに、第2弾として「Clova Friends」が加わりました。2017年12月8日から予約販売をスタートしています。

「ああ!そうきたか」と興味深かったのは、LINEでは馴染みの深い「ブラウン」と「サリー」の2つのキャラクターを筐体のデザインに使ったこと。円錐形の上部をスパッと切ったスタイリッシュなWAVEとは異なり、どこか癒し系の雰囲気です。

スマートスピーカーの市場を切り拓いたAmazonと追随したGoogleは、第2弾として小型化かつ低価格化した製品を市場に投入しました。Amazonの「Echo dot」、Googleの「Google Home mini」です。Clova Friendsも本体価格は8,640円(税込)でWAVEより低価格化していますが、ブラウンとサリーというキャラクターを使用したことに「付加価値」があります。

では、LINEとClovaは何をめざそうとしているのでしょうか。

 

 

キャラクターによる差別化戦略

 

IT関連企業の一部には、Appleの林檎、AndroidのBugdroid(バグドロイド:通称ドロイド)、Linuxのペンギンのような印象的なシンボルがあります。しかし、消費者向けの食品や生活用品のように、キャラクター戦略を展開したり、重視したりする企業はあまりありません。シンボルの多くはブランディングとして使われ、ユーザーが企業や製品にコミットしている証を示す程度です。

ブラウンとサリーはLINEの公式キャラクターです。さらにスタンプとしてメッセージで使われ「コミュニケーションを象徴するキャラクター」の意義があります。スタンプの特長は、テキストにしなくてもメッセージや感情をキャラクターに代替させて伝え、視覚的かつ直感的に共感できることです。

軽視されているようですが、LINEがキャラクターを使ったスマートスピーカーを市場に送り込んだことは、AmazonやGoogleにはできなかった製品戦略ではないでしょうか。大人のガジェット好きには玩具のように見えるかもしれません。しかし、ポップなスピーカーは親しみやすさを感じさせ、LINEの友だちと同様に生活に溶け込んでいくと考えられます。

ところで、スマートスピーカーを数週間使っていると、スピーカーがスピーカーではない別の何かに感じられる奇妙な感覚があります。「家電がしゃべる」「対話できる」ことが当然になり、逆にしゃべらないことが不自然になります。個人的感覚ではなく、どうやらネット上でも同様の声を散見します。

WIRED創刊編集長だったケヴィン・ケリーの書籍『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』の言葉を借りれば、モノがインタラクティブ(双方向)であることが当然になり、しゃべらない家電は「こわれてる」と感じられる、という印象に近いでしょうか。

「ブラウンとサリーの形をしたスマートスピーカーがあれば面白い。LINEらしい」というシンプルな発想から作られたかもしれませんが、プロダクトデザインの面から考えると、Clova Friendsのキャラクター戦略はAmazonやGoogleにはできない強力な差別化を感じます。同時にそれは、インタラクティブな家電のひとつの方向性を示しています。

 

 

ポストスマートフォンの時代を見据えて

 

Clova Friendsは、現状のClova WAVEと同様に音声のコマンドで音楽の再生やストップ、音量の調整、天気やニュースの読み上げ、LINEメッセージの読み上げや送信機能が備えられています。さらに無料通話の機能も搭載される予定です。また、バッテリーを内蔵し、片手で運ぶことができるポータビリティにも優れたガジェットです。

LINEはボイスユーザーインターフェース(Voice User Interface:VUI)を重視し、「生活を支えるアシスタント」に注力していくビジョンを提示しています。その具体的な製品のひとつがスマートスピーカーであり、「ポストスマートフォン」の時代を見据えて戦略を構想しているそうです。

対話型人工知能のClovaは「家」「クルマ」「ウェアラブル」の3つ領域で活用が考えられ、そのうちの家における活用を考えたものがスマートスピーカーです。クルマの領域ではトヨタ自動車と提携して、Clovaと車載機器との連携を開発しています。ウェアラブルでは、イヤホンにClovaを搭載した「MARS」も発表しました。

スマートフォンによって固定電話の「イエデン」が減少しつつあります。しかし、液晶を指でなぞるUIのスマートフォン自体が、VUIを搭載した別のデバイスに置き換えられる時代が来るかもしれません。

日本でも、家電量販店のレジ付近でスマートスピーカーの陳列を見かけるようになりました。とはいえ、スマートスピーカーは一過性の製品という印象も感じています。ほんとうの変化の大きな波はこれからといえそうです。

参考:スマホの“次”をにらみ、AIアシスタント「Clova」にかける思いをLINE舛田氏に聞く

 

 

 

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