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AppleとGoogle、特許から推測する未来

AppleとGoogleといえば、IT業界を代表する巨大企業です。このような企業の特許は、自社の知的資産であるとともに、ライセンス契約によって収益を生む戦力にもなります。

特許は商品に活かされることが多いため、多くのファン、開発者や技術者たちは、特許取得の動向にも目を光らせています。実用化されない発明もありますが、取得した特許から次のプロダクトやサービスが生まれることも少なくありません。

電話の発明に関しては、面白い物語があります。

もともと電話の発明者はイライシャ・グレイでした。ところがグラハム・ベルは、その実験に興味を持って技術を改良し、1876年2月14日に特許を申請しました。このわずか2時間後にグレイが特許を申請したため、現在、電話の発明者はグラハム・ベルと言われています。タッチの差で発明者の名前が変わり、グレイは悔しかったでしょうね。ちなみに発明王トーマス・エジソンは彼等よりも早く電話の特許申請をしていましたが、書類に不備があったため受理されませんでした。

スティーブ・ジョブズ氏は「電話を再発明する」という名言とともに、iPhoneを世の中に送り出し、ほんとうに世界のコミュニケーションを変えてしまいました。まずはAppleから、特許数、どのような特許があるかについて、みていきます。

参考:
「2017年の特許取得数のトップはまたしてもIBMだった、Facebookがベスト50に初めて登場」TechCrunch Japan

 

 

Appleの特許数は11位(2017年)

 

2017年の特許数ランキングでは、堂々の1位は25年間連続で首位を守ったIBMです。Appleは11位で、トップ10の圏外という結果でした。iPhone利用者は多く、世界的にも著名な企業であり、特許数も多い印象がありますが、それほどでもないようです。しかしながら、2,229件の特許を取得しています。

Appleにはデザイン関連の特許が多いことは「AppleとGoogleの特許戦略、何が違うか」の記事でも取り上げました。最近の報道では、省電力に関するものが多いようです。というのも、古くなったiPhoneの動作を意図的に遅くさせることで「買い替えを促進させるものではないか?」と集団訴訟まで起こされたからでしょう。

iPhoneやMacBookに搭載されたリチウムイオンバッテリーは、温度の影響を受けやすく、電池の持続や耐久性を左右します。そこで、iPhoneなどに搭載された温度センサーによって、バッテリーの残量表示に劣化状態などを表示するそうです。低温の状態では雪のアイコンが表示され、通常の70%程度しかパフォーマンスを発揮できないことを示します。また、電力消費量が大きいアプリが、どれだけ電力の残量に影響を与えるか表示するアイデアにも触れているようです。

それとは別に興味深いのは、タッチキーボードで打鍵感を再現する特許です。ミレニアル世代以降には違和感がないかもしれませんが、PCのキーボードをかちゃかちゃ打鍵していた世代には、なんとなく画面のキーボードは物足りなく感じます。3D Touchの応用技術と考えられますが、ディスプレイのキーボードにリアルな打鍵感触を再現する特許を申請しています。

デュアルディスプレイ端末の特許も取得しているので、両面を折りたためるiPad Proで、片面は打鍵の感触があるリアルなディスプレイキーボード搭載のMacBookとiPadの中間的な端末も生まれそうです。

参考(英文):
Apple Invents Keyless Keyboards for Macs and iPad Pro with Morphing Interface Options for Gaming, Music & more

 

 

Googleの特許数は7位(2017年)

 

一方で、Googleは特許数ではAppleを上回りベスト10の7位です。とはいえ昨年は5位で、順位を下げました。2017年に取得した特許数は2,457件という結果になります。

Googleのスタンスは自社開発の特許を取得するよりも、既に特許を取得している企業を買収することによって特許数を増やしていく戦略です。つまり、マーケティングのひとつとして、積極的に外部による特許を取り込んでいます。

1月20日には、中国の巨大企業であるTencent(騰訊)と、特許のクロスライセンス契約を締結したことを発表しています。中国政府の厳しい検閲要件により、Googleは中国への進出を断念していました。しかし、「WeChat」を運営しているTencentと特許を共有することにより、中国市場への参入が加速するかもしれません。

Googleが買収した企業にはReduxもありますが、この企業は178の特許を所有し、最も興味深いのは画面自体を振動させてスピーカーにする技術です。この技術を使えば、スマートフォンにスピーカーを搭載する必要がなくなります。したがって、空いたスペースをバッテリー増量にも使えます。GoogleのPixelシリーズは、いずれ画面が振動して音を出すようになるのでしょうか。

 

 

オープンイノベーションの時代に

 

これまで企業は自前主義で、自社の研究者や開発者が商品開発に取り組んできました。しかし、いま「オープンイノベーション」が注目されています。外部の研究者や企業の技術を積極的に取り入れていこうという動きです。その意味では、Googleの戦略にはオープンイノベーション的な意義が感じられます。

 

 

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