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「やっぱり使いこなせない」を回避したい!MAツールの機能や事例を徹底解説

MAツールとは

MAツールはアメリカ発祥のマーケティングツールで、MAとはマーケティングオートメーションの略です。その名の通り、企業のマーケティング活動を自動化し効率化するツールですが、それ以外にも見込み顧客の発見や育成などにも使用することができます。
具体的には、見込み顧客管理、メール配信管理、IPアドレストラッキング、スコアリングなどのツールを搭載しており、これらを活用してマーケティング・販促活動を行います。

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MAツールの目的

日本では、まだまだデジタルマーケティング部門が確立している企業は少ない現状です。そのためマーケティング部門が確立していない中小企業などでは、営業がマーケティング周りの仕事を担う必要性が生じます。しかし当たり前ですが営業には営業の仕事がありますので、そうするとかなり仕事内容が膨らんでしまいます。そこで活用するのがMAツールです。MAツールを活用すれば、自動で見込み顧客を管理できますし、最適なタイミングで顧客にアプローチができます。闇雲にテレアポするなどの無駄な手間を省き、そのうえで確度の高い顧客へアプローチできるためコストカットも期待できます。つまりMAツールの目的は「見込み顧客に対してより商談が成立する段階まで導き、営業に引き渡すこと」なのです。

MAツールの背景

MAツールはもともとアメリカで誕生したものです。1992年に現在のIBM Omni-channel MarketingがMAの考え方を発案しました。そしてインターネットの普及した1999年に、「Oracle Eloqua」の発端であるEloqua社がMAツールの原型をパッケージ化したことでMAの考え方やツールが企業の中に浸透していきました。
アメリカは広大な土地を持つことから対面式の営業活動は向かず、コミュニケーションを中心としたマーケティング活動ではなく顧客を獲得するという手法が重宝されました。そのためMAツールのような、対面式でなくとも顧客を見込み顧客に育成することができるツールが普及したという背景があるのです。
一方日本では営業による販売促進が重視され、マーケティング活動は比較的軽視されてきたという背景があります。しかし、近年のインターネットの急速的な発達により、ユーザーの購買状況が大きく変化したことで、一方的な営業活動だけでものやサービスが売れなくなりました。近年の購買状況において、ユーザーはインターネットを使用して商品の比較検討を行います。そのためユーザーの状況を細かく分析し、最適なタイミングで購買を促すことが必要となりました。このような状況の変化から、日本企業は一方的な営業活動ではなく、マーケティングを重要視した販促活動を行うようになったのです。
MAツールはインターネットが普及した現代に適用し、メールマガジンやWebサイトを使用して見込み顧客獲得の施策を打つことができます。また、こうしたデジタル化による膨大なデータを効率的に管理し、運用することも可能です。こうしたマーケティングの重要性の変化やデジタル化へのシフトなどから2014年ごろからMAツールを起用する企業が徐々に増加し、今後も増え続けると予想されています。

MAツール導入のメリット

メリット1:顧客情報をクラウド上でリスト化し管理ができる

MAツールを導入すれば顧客管理を一元的に管理することができます。名刺管理だけでなく、サイトを訪れた顧客の行動履歴、メルマガ配信、問い合わせ集計など様々管理を行うことができます。また、そういった情報をクラウド上で管理することができるので、営業・マーケティングなど複数の担当者で共有し、活用することができます。

メリット2:マーケティング業務の大幅なコストカットができる

大手企業であればマーケティングに割く費用や時間など部を設立することで確保できますが、社員数が少ない、またはマーケティング担当が存在しない中小企業にとっては難しい問題です。しかしMAツールを導入すれば、マーケティングに人員を割かずとも、見込み顧客の管理や顧客に合わせたメールマガジンの自動生成などが可能です。営業担当がマーケティング業務にコストを割かずとも、MAツールによって効率的な活動が実現できるのです。

メリット3:One to Oneマーケティングを実現することができる

MAツールを導入すれば自社サイト内での行動履歴や購買履歴などを見込み顧客1人1人に細分化して管理することができます。そのため、個人の興味、関心に沿ったアプローチが可能となるためOne to Oneマーケティングを実現することができます。

MAツール導入事例

事例1:セミナーやメールマガジン管理で問い合わせ3倍に

広告制作会社である企業がMAツールを導入し、セミナーやメールマガジンで獲得した顧客情報に対してリード管理を行ったところ、問い合わせ数が3倍に増えたという事例があります。

事例2:MAツールを活用して新たなサービスの認知拡大が成功

7つのサービスを持つ企業がそれぞれのサービスの拡大を目指し、MAツールを導入してリードナーチャリングを行いました。顧客リストからWebサイトの動向調査、メールマガジンの配信などをおこない、リード顧客数を14倍へと増やすことに成功したという事例です。

MAツールの主な機能

・リード顧客リスト管理

MAツールでは見込み顧客の企業名、役職、氏名などをリスト化し、1人1人の情報を管理することができます。また、上記のような情報だけでなくサイト訪問歴や行動履歴なども管理することができるため、最適なタイミングでマーケティングや営業施策が行えます。

・スコアリング

「ページAを○回回覧したら3ポイント」、「メールマガジンのボタンを○回クリックしたら○ポイント」というようにスコアリングし、顧客の見込み度合いを測ることができます。

・メールマガジン配信・管理

メールマガジンの作成や配信、管理などができます。見込み度合いによってリストの配信管理、メール本文の自動生成なども行えます。

・Web行動解析

「タナカさんはランディングページAを○回回覧している」、「サトウさんはページA→ページBと遷移し離脱している」というサイト内での顧客の行動が分析できます。

・フォーム・ランディングページ作成

フォームやランディングページをHTMLやCSSの知識がなくとも作成することができます。

MAツール導入においてやっておくべきこと(導入のポイント)

・名刺情報収集、Webサイトへの集客

MAツールを導入したとしてもメールマガジンを配信する相手がいなかったり、そもそもWebサイトへの集客がなかったりと顧客情報が存在しなければ分析をすることができません。まずは情報源となる名刺の収集やWebサイトの構築からはじめましょう。

・目標の設定

MAツールを導入したとしても目標が明確でなくては戦略が立てられず、ただデータを積み重ねていくだけのツールになってしまいます。「問い合わせを15%増加させたい」、「見込み顧客の人数を100人集めたい」というような明確で具体的な目標を立ててから導入しましょう。

・ターゲットの設定

目標と同様に、自社の商品やサービスを届けたい相手が明確でなくては分析が破綻してしまいます。より効率的に見込み顧客を獲得していくためにペルソナやカスタマージャーニーなどを定めターゲットも明確にしましょう。

・営業アクションの設定

MAツールではスコアリング機能があり、顧客がどのような段階に差し掛かるかによって、見込みがあるのかないのかを位置づけることができます。しかし見込み顧客に対してのアプローチは導入前に決めておく必要があります。スコアリングによって見込み顧客になった瞬間にアポイントを取ってセールスするのか、はたまた見込み顧客用のメールマガジンを配信してより確度を上げるのか。アクションを決めておくことでスコアリングの設定も明確となります。

MAツールサービス5選

BtoB向け

・Pardot
顧客管理ツール大手、米国のSalesforce.comが提供するMAツールです。すでにSalesforce製品を社内で活用している場合は導入がしやすくなります。またSales Cloudとの連携が可能なため、営業ツールとしてSales Cloudを使用し、MAツールとしてPardotを使用すればより効率的な販促活動が可能となります。大企業、中小企業ともに幅広く使用されています。
・SATORI
SATORI株式会社が提供するMAツールです。最大の特徴は個人情報紐づけが行われる前の状態でも見込み顧客にアプローチできる点です。ポップアップや広告などで匿名顧客にアプローチし、見込み顧客に育成するリードジェネレーションを強みとしています。直感的に作業できるインターフェイスとなっているので、初心者でも使いやすいツールです。
・リストファインダー
株式会社イノベーションによるBtoB導入実績No1と称されるMAツールです。個人情報を紐づけると企業名や役職、氏名などが判明し、顧客のサイト内での行動やメールマガジンに対してのアクションなど細かく分析することができます。導入後半年間は専任の担当者のサポートがあるので、分からないことや困ったことがあればすぐに問い合わせることができます。使用しているとかなり細かい情報まで入手できてしまうので「個人情報的に大丈夫なのか…」と不安になるほどですが、PマークやISMS、ISMSクラウドセキュリティ認証を取得しているので、個人情報保護の面でもかなり安心して使用することができるツールです。

BtoC向け

・B→Dash
株式会社フロムスクラッチが提供するMAツールです。B→Dashの特徴は集客、顧客管理、販売促進などの様々なプロセスの管理を一元的に行えることです。BtoCであれば顧客情報や商品情報が膨大な数となり、データの管理が複雑化してしまいますが、その問題を解決します。また、操作しやすいUI/UXであることやいつでもクラウドにアクセスしてデータ管理ができることもメリットとして挙げられます。
・Aimstar
スプリームシステム株式会社によるMAツールです。One to Oneマーケティングをより強固なものとする分析やターゲティング機能を兼ね揃えています。機械学習による自動化された分析ツールも搭載されているため、無駄な時間を削減し、かつ効果的な施策を実行することができます。
キャパで実際に使っているMAツール

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まとめ

マーケティング活動が企業にとって重要となり、少子化によって人手不足が深刻化していくこれからの時代にMAツールは必用不可欠となるのではないでしょうか。そのため今後も導入する企業が増加し、種類や使い方も多種多様となっていくことが予測されます。そこで最も重要なことは「自社に合ったMAツールを選択すること」です。MAツールを導入したからといっても、自社に合ったツールでなければ、販促活動の向上や効率化・コスト削減の達成は見込めません。企業の現状、ツール導入後の目的、活用方法や方針など見極めてから、自社に合致したMAツールの導入を検討してみてください。

出典
マーケティングオートメーション:日本とアメリカの比較
マーケティングオートメーション(MA)の発祥と歴史・日本で求められる理由
「リストファインダー」の機能説明を聞いてきた!仕組みや料金まで詳細を解説
マーケティングオートメーション(MA)ツールの機能を理解する
MAツール導入成功事例 – 各企業に共通する特徴とは | 必要性・ポイント4つ

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