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GoogleStadiaストリーミングゲームの遅延は大丈夫なのか

GoogleStadiaは、2019年3月19日にGoogleが発表した新しいゲームのプラットフォームです。
これまで、ゲームのプラットフォームと言えば、ソニーのPlayStationや任天堂Switchといった家庭用のコンソール機、もしくはスマートフォンにダウンロードするアプリを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。

しかし、GoogleStadiaはコンソールゲーム機やスマートフォンアプリとは全く異なる性質を持った部分があります。そんなGoogleStadiaについてこの記事では次のようポイントで解説していきます。

・GoogleStadiaとこれまでのゲームプラットフォームとの違い
・なぜ、Googleがゲームプラットフォームを始めるのか
・GoogleStadiaで本当に遅延なくゲームができるの?

 

GoogleStadiaと、これまでのゲーム機

 

GoogleStadiaは、これまでのコンソール機やスマートフォンアプリとは全く異なるゲームプラットフォームです。

これまでのゲームプラットフォームはゲームのプログラム自体を実行する機器が必要でした。それはコンソールゲーム機であったりスマートフォンだったりするわけです。

もちろん、ゲームの画質や複雑さ、スピードを向上させるには高価な機器が必要となります。例えばPlayStation4であれば、ソフトウェアとは別に3万円から4万円のゲーム機の購入が必要となりますし、それに加えてゲームソフトの購入も必要になります。

もちろん、新しい世代のゲーム機が発売されれば、買い換えなければなりませんし、スマートフォンアプリのゲームの場合は端末の処理速度(一般的に新しくて高価な端末のほうが性能が良い)がそのままゲーム体験を左右することになります。

 

GoogleStadiaとは一体どんなもの?

 

GoogleStadiaはGoogleが提供する「クラウドゲーミングプラットフォーム」です。

クラウドゲーミングプラットフォームとは、簡単に言うとゲームを動かすための機器がインターネットの先のGoogleのサーバ上で提供されるプラットフォームということです。

ゲームをしたい人はインターネットからGoogleStadiaに繋げばダウンロードやゲームの起動と言った時間を使うことなくすぐにゲームを始めることができます。

これまで、ゲームをするために用意していたハードウェアの部分をGoogleが受け持ってくれるので、ユーザはゲームのコントローラーとゲームを表示させる画面(インターネットに接続していることが必要)を用意するだけでゲームがはじめられるのです。

 

思い立ったらすぐにゲームを始めることができる

 

GoogleStadiaは、PCやスマートフォン、TVデバイスと言った様々なプラットフォームから利用することができます。

そのため、ちょっとした時間、たとえば、仕事中の息抜きに、移動中の時間にスマートフォンで、リビングでTVを使ってじっくり腰を据えて、など状況に応じてシームレスにゲームを楽しむことができるというメリットがあります。

 

なぜ、Googleがゲームプラットフォームを始めるのか

 

では、どうしてGoogleがゲームプラットフォームを始める必要があるのでしょうか。

華々しく発表されたGoogleStadiaですが、このようなネットワーク経由のゲームプラットフォームの発想や構想自体はずいぶん前から存在しています。

2013年にはSONYがPlayStation4を発表する際にGoogleStadiaと同じような構成の「PlayStationNow」というサービスの構想を発表しています。PlayStationNowも考え方はGoogleStadiaを同じで、ゲームのダウンロードなしにゲームを楽しむことができるプラットフォームという考え方で、実際にサービス提供されはじめており、PlayStation以外にもある程度の性能を持ったPC上でもPlayStationのゲームをプレイできるサービスを提供しています。

そのほかにも、Nvidiaの「GeForce Now」やフランスのBladeという会社が運営する「Shadow」といったサービスが存在します。

その点においてはやはり、GoogleStadiaはGoogleの独創的なサービスであるとは言いがたいようです。

 

GoogleStadiaの最大の狙いとは

 

では、なぜGoogleはGoogleStadiaを始めるのでしょうか。

最近のゲームはGoogleが運営する動画配信サイトであるYoutubeによる、実況動画の盛り上がりがそのままゲームの人気に直結すると言われています。

Youtubeの実況動画を観ていて、そのゲームをプレイしたくなったら、動画サイトのリンクやボタンからゲームをすぐに起動することができる。そして、それだけではなく自分がゲームプレイしている状態を簡単にSNSやYoutubeに共有することができる。

そうすれば、ストリーミングゲームプラットフォームをフックにしてYoutube配信者を囲い込むことができる。それこそがGoogleが実現したい世界なのでしょう。

 

GoogleStadiaで本当に遅延なくゲームができるの?

 

では、本当にGoogleStadiaは魅力のあるゲームプラットフォームになり得るのでしょうか。
GoogleStadiaは、ゲームのプレイ画面をなんと4Kでユーザに配信し、ユーザからはゲームの操作を受け取ることでゲーム内のキャラクターなどを操作できるような仕組みになっています。

つまり、画面を表示するにも操作をするにも一旦ネットワークを介してGoogleのサーバにアクセスしなければならないということです。

ここで問題になるのは画面表示と操作にタイムラグ(遅延)があることです。ライムラグが大きいと、ゲームが成り立たなくなりプレイヤーは逃げてしまうでしょう。

Googleはこの問題をどのように解決しようとしているのでしょうか。

 

遅延に寛容なゲームの開発

 

シューティングやFPSといったリアルタイム性の強いゲームは一瞬の操作ミスがゲームの進行を左右するほど遅延に対して厳しいものです。

しかし、操作に対して多少の遅れが生じても問題のないゲームも存在するのも事実です。実際に通信のタイムラグを操作予測などで調整しているゲームもありますので、配信するゲームのチューニングをうまくすれば、ストリーミングだということを感じさせないようにすることも可能でしょう。

 

全世界にサーバを設置する

 

ネットワークは経路や通信距離が増えると遅延が大きくなります。
Googleはこれに対応するために、世界中にGoogleStadia専用のデータセンターを準備すると表明しています。その数は世界に7,500か所に登ると発表されています。

ここからもGoogleの本気度が窺えるのではないでしょうか。

 

Wifi接続のコントローラー

 

GoogleStadiaの専用コントローラーはWifi接続で直接GoogleStadiaのゲームサーバに接続する事ができるように設計されています。

通常であれば、コントローラーの操作情報は「コントローラー→端末→インターネット→ゲームサーバ」という経路を通過しますが、GoogleStadiaの場合には「コントローラー→インターネット→ゲームサーバ」となり、端末を経由する分の遅延を回避しているのです。

 

まとめ

 

GoogleStadiaは、Google独自の技術が詰まったサービスではありませんが、だからといってつまらないものではなく、世界的なデータセンターの増設や、コントローラーの設計などをとってみてもゲームをこれからのメインのコンテンツにしていこうという意気込みが感じられます。

GoogleStadiaのファーストリリースに日本は入っていませんが、実際にサービスが開始された時にどのようなゲームがプレイできるのか、プレイ体験はどれほどのものなのか、今からサービス開始が楽しみです。

 

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