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建設業界IT化の波~BIMとARとアドビのクラウド~

2020年の東京オリンピック開催に向け、施設の準備などで好景気状態が続く建設業界。しかしその裏で、少子高齢化にともなう労働力人口の減少や、育児・介護との両立を目指すワークライフバランスなどの働き方に関する問題と、無関係ではいられません。
政府による働き方改革の推奨により、さまざまな施策や法律が整備されてきており、一般企業の間にも徐々にそうした新しい働き方を模索する動きが進んでいます。
それはもちろん、現場作業が多い建設業界も同じこと。コンピュータ登場よりもはるか昔から続いてきた建設業界は、今急速にIT時代に合った形に変わってきつつあります。

この記事でわかることは以下の3つです。
・作業効率化に寄与するITツール BIMについて
・情報共有を行いやすくするITツール AR化サービスについて
・人材不足をカバーするITツール アドビのクラウドについて

建設業界で進むIT化のポイントは「作業効率化」「情報共有」「人材確保」!

建設業界は、歴史の長い業界であり、平均年齢も高く業界体質も古いというイメージがあります。ただし、数値や図面など情報を扱うという意味で、実はIT化にとても適している業界でもあります。

建設業界でIT化が進む一つ目のポイントとして、「作業効率化が図れる」という点があります。設計時、各所の高さ・幅・奥行や重量、強度などのさまざまなデータを単純に紙ベースで管理するのは大変手間がかかっていました。少しでも修正が入れば、それに関する平面図、断面図、立面図、展開図、数値データなどの情報をそれぞれに書き換えたり計算し直したりする必要があったのです。もちろん、そうした計算は定型化されており、単純作業ともいえるものですが、管理に作業コストがかかっていました。

また建設業務には、クライアント、大手企業、中間業者、下請けの職人など、登場人物が多く工程ごとの担当組織が分かれています。それにより、「各組織間での意思疎通が難しい」という課題もありました。縦割り体質の組織も多く、工程ごとの役割分担ができているので効率的ともいえる反面、お互いの業務に関する知識が乏しく、共通のイメージ形成が困難であるという面もありました。

そもそも、施工はもちろん設計段階でも現場でしかできない仕事が多く存在し、“現場に行ってナンボの仕事”でありました。バリバリ働く男性が多く労働環境も厳しいところがあり、さらにリーマンショック後の不況下で賃金も上がらないといった状況で、ワークライフバランスを大事にしたい女性や若者から敬遠されてしまうようになりました。ITによる働き方改革で、こうした「人材不足」を補う必要がありました。

こうした現状課題に対し、ITツールを使うことによって改善が図れるようになってきています。次章で、どういうツールの登場があったか例を見ていきましょう。

「作業効率化」に貢献するBIM

BIMとは、「Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)」の略称で、コンピュータ上で建物の3Dモデルを作り上げることのできるツールです。

BIMを使うと、設計時に2次元で図面を書くのではなく最初から立体モデルで作ることができます。さらに、建材や外装/内装、設備などのパーツに関する属性情報をBIM上で管理することができます。属性情報とは具体的には各パーツの厚みや高さなどサイズ情報、材質情報、重量情報、品番、設置工数などです。
BIMでは、作った3Dモデルから属性情報を使って図面を作ることができ、属性情報に修正が入れば図面にも自動で反映され、各図面データ間の不整合を劇的に減らすことができます。
また、数多くのパーツに関するデータをひとまとめにして管理できるため、情報管理のためのコストも削減することができます。これらの属性情報は、設計から施工工程に引き継がれ、さらに維持管理工程でも活用されます。

「情報共有」を行いやすく ARコンテンツ

前述のBIMの登場から、さらにそのBIMデータを使ってARコンテンツを作成できるサービスが登場しています。(関連記事:「建設業界にもARが普及しつつある~BIMからARコンテンツを制作するツールの登場」)

こうしたサービスを使えば、BIMで作成した3DモデルをAR映像にして実際の建設予定地の環境に投影することができます。そしてさまざまな角度から外観をチェックし、周囲の景観との調和を考慮するのに役立ちます。
ARコンテンツは、これまで数値や図面、画面内イメージでやりとりしていた建物の情報を、誰にでもわかりやすく見える化できるのです。特に、建設に関する知識のないクライアントとの意思疎通を図るのにとても効果的なツールです。
イメージ図確認だけで何となくクライアントの了解を取り付けたと思っていても実際建ってみたら「こんなイメージではなかった」と言われてしまう、なんていうケースを、ARを確認することで防ぐことができます。
また、実寸大で見て確認ができることからパーツ同士の干渉なども確認がしやすく、施工まで工程が進んでから不具合が発覚してしまうケースも防止しやすくなります。

「人材不足」を救えるか アドビのクラウド

IT業界でこそ、クラウド上のサービス利用をすることが当たり前になってきましたが、建設業界でも情報共有のためにクラウドを活用する例が出てきました。
これまで男性が圧倒的に多かった建設業界にも少しずつ、女性の活躍を推進するような取り組みがなされるようになりました。業界全体の人材不足を補うため、クラウドを利用したテレワーク環境を整えることで、業務を覚えて一人前となった女性が結婚や出産で退職してしまうのを引き留めるという狙いがあります。

BIMもクラウド上で関係者が共有することができる製品があります。
それに加えて、アドビ システムズがAdobe Document Cloudなどの建設業界にとって使いやすいクラウドサービスを打ち出しています。
Adobe Document Cloudはクラウド上のファイルストレージサービスです。図面データのようなサイズの大きなファイルでも問題なく保存・共有ができます。
さらにこのクラウド上で、PDFの閲覧・編集が可能な定番サービスも提供されているため、3次元モデルのデータや図面データをPDF化することも可能となっています。モデリング用のアプリを持たない関係者であってもPDFであれば見ることができるので、遠隔地の関係者間での情報共有にも役立ちます。PDFでは指示コメントなどをつけることができ、テレワークによる共同作業がしやすくなります。

今後の課題は

このように、ITツールの活用により働き方の改善が少しずつ進んでいる状況ですが、改革推進にはまだまだハードルがあります。
それは、ITツールの導入にかかる高額なコストと、こうしたITツールを使うためのスキルを持った人材の育成です。
特に人材育成は業界全体に関わる問題です。BIMも大手企業を中心に広まってはきていますが、中小企業や学生にはまだスキル保持者が少ないのが現状です。
オリンピック後も、災害復興や都市整備、老朽化するインフラの再整備などで建設業界は堅調であると見られています。ITスキルの高い人材育成がより重要となってくるでしょう。

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