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建築IoTのLANDLOGがMicrosoft Azureを採用した理由とその影響

国内の建築分野において、積極的なIoT化を進めるきっかけとなっているプラットフォームのLANDLOG(ランドログ)ですが、パブリッククラウドのMicrosoft Azure(マクロソフト・アジュール)を採用していることも特徴です。

LANDLOGはなぜMicrosoft Azureを採用したのか、その強みや期待している効果について、今回はご紹介していきます。

目次:
①建設業界のIoT化を進めるLANDLOGとクラウドサービスのAzure
②LANDLOGとAzureの連携によってIoT化はさらに促進
③その他業界のIoT化にも影響を与えるかもしれない

建築IoTのLANDLOGとは

LANDLOGは、国内ではまだ導入が進んでいない、建築分野におけるIoT化を、率先して推し進めるプラットフォームの一種です。
公式サイト

建設現場へデータを提供

LANDLOGが行うビジネスは、建設現場へのデータの提供がまず1つに挙げられます。

建設現場とは一言で言っても、その中では多くの人が莫大な時間と予算を費やし、建物の建設にあたっていますが、必ずしも効率的に機能しているとは限りません。

そのような不透明な部分が多いことが明らかであったのにも関わらず、そのデータが可視化されてきたケースは少なく、中々問題の解決に着手できないということが多かったのです。

そこでLANDLOGをプラットフォームに据えることで、作業員の行動やスケジュールなどをあらゆる側面からデジタルデータ化していき、自社の現場における問題点を発見、および改善へと方向づけることができます。

データ取得システムも提供

また、LANDLOGは単に建設現場を数値化・可視化してくれるだけでなく、そのためのデータ取得システムも提供します。

LANDLOGはソフトウェアだけでなく、スマートグラスやドローンなど、ハードウェア面でも支援を行います。建設業界に必要なIoT技術を、包括的に提供するのがLANDLOGというわけです。

Microsoft Azureの概要

一方、今回LANDLOGに採用された、Azureについても見ていきましょう。

マイクロソフト謹製のクラウドプラットフォーム

Azureはマイクロソフトが独自に開発したクラウドプラットフォームで、主に企業向けに提供されているサービスです。

AzureはIaaSに分類される仮想サーバやネットワークといったインフラ面でのサービスを提供しているだけでなく、アプリケーションの稼働に必要なOSなども、PaaSとして幅広くサービスとして展開しています。

提供サービスは様々

IaaS、PaaSの両方を抑えていることもあり、Azureの活動の幅は非常に多彩です。

スケジュール管理アプリや個人情報管理、災害対策、データストレージ、ネットワーク構築、さらにはIoT環境の構築と、多岐にわたる業務をAzure1つで賄うことが可能です。

導入実績も非常に豊富で、公式サイトに掲載されている国内のケーススタディを見ても、200を超える実績が確認できます。

業種も様々なので、Azureがいまいちどのようなサービスなのかわからないという場合は、以下のサイトから確認してみるのも良いでしょう。
Azure ケーススタディ

LANDLOGがMicrosoft Azureを採用した理由

ランドログと日本マイクロソフトは2018年2月、ランドログのプラットフォームにMicrosoft Azureを導入することを発表しました*1。

LANDLOGのAzure運用に期待したいこと

Azureのような企業向けのクラウドサービスは、LANDLOGが提供するような大規模なデータのやり取りには最適のサービスと言えます。

建設現場は国内外を問わず、常にその環境は千差万別で、すべての動向を追いかけるとなると、収集した結果生まれるデータの量は膨大なものとなります。

そのようなビッグデータを滞りなく処理していくためには、もはやLANDLOGが自ら用意するサーバーだけでは手が足りず、Azureのようにグローバルで活躍し、日々ビッグデータの送受信という高負荷な業務に耐えきることができるプラットフォームの存在が不可欠です。

今は国内展開が中心となっているLANDLOGですが、徐々に海外での導入も進みつつあります*2。

国内外のデータが交錯する中でも、海外での活躍実績が大きいAzureをしっかりと運用することで、確実にクライアントへ必要なサービスを提供することができるでしょう。

他社プラットフォームとの親和性にも期待

また、AzureをLANDLOGに導入したことによって、他社サービスとの親和性が高まるという点にも期待できます。

LANDLOGを通じて集められたデータは、Azureのグローバル分散データベースサービス「Cosmos DB」にて管理されます。そしてデータは既存のソフトウェアだけでなく、同時並行、あるいは将来開発されるAIの機械学習にも応用させていくことができます。

Azureによってデータが一元管理されれば、そのようなAI開発事業者にもデータの共有が行いやすくなるため、開発がスムーズになるだけでなく、さらに高機能なサービスを短時間で開発するきっかけを作ることも可能になるのです。

また、LANDLOGと日本マイクロソフトは、Azure上でやり取りされるデータを外部企業が月額サブスクリプションで利用できるサービスも展開しています。

建設関連のビッグデータを求めている企業は、このサービスに料金を支払うだけで、自由にデータを活用し、自社サービスに応用していくことも可能になるという仕組みになります。

上述の通り、建設現場で起こるコトの情報化はまだまだ発展途上です。その分、この分野は現代におけるサービス開発のフロンティアであるとも言えます。

LANDLOGを導入する企業が増えていけば、それだけデータの母数も増えていき、より良いサービスが誕生する可能性も増えていきます。

LANDLOGとAzureの連携は、まさに日本のIT化を大きく前進させる可能性を秘めたニュースであったと言えるでしょう。

おわりに

LANDLOGが建設現場のIoT化を進めていき、そこで得られたデータをAzureが管理し、その管理しているデータを外部事業者が利用し、新しいサービスを生んでいくというエコシステムは、日本のIoT化にとって大きな足がかりとなる可能性があります。

建設以外のIoT化が遅れている業界にとっても、このような先例はIoT化の大きな動機付けとなってくれたはずです。

出典:
*1 Microsoft「建設現場のデジタルトランスフォーメーションを実現するオープン IoT プラットフォーム『LANDLOG』に Microsoft Azure を採用」
https://news.microsoft.com/ja-jp/2018/02/20/180220-azure-landlog/

*2 上に同じ

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