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建設業界でのドローンの使い方5選|注意点も解説します

空中飛行できるドローンは、建設業界でも多くのシーンで有効利用できます。高所作業車を準備しなくても鳥瞰撮影でき、人が作業するには危険な場所でも作業させることが可能です。

ドローンの特性を活かし、すでに国内の建設業界でもドローンの活用が進んでいます。この記事では、ドローンの実際の活用事例と注意点を解説します。

ドローンとは

ドローンとは無人航空機のことを指します。無人で飛行させることができ、遠隔操作や自動制御といった機能を持っています。

飛行できるものといえばラジコンもありますが、ラジコンは常に人が操作させる必要があり、操作する人にもテクニックが必要です。

一方でドローンはGPSや加速度センサー、電子コンパスといった機能が機体に搭載されています。そのため自律性がありロボットに近い機械で、ある程度自動で飛行させられます。

ドローンの操縦は、基本的に免許は必要ありません。しかし飛行させる時間帯や場所によっては国土交通省への申請が必要であり、許可が下りて初めて飛行が可能となります。落下や墜落といった事故もあり、産業用として使うならトラブルに備えて保険加入の検討も必要です。

ドローンにも種類がある

ドローンには、趣味で使うものから産業向けのものなどいくつか種類があります。

まず趣味で使うドローンはトイドローンやホビードローンと呼ばれ、数万円程度で購入できます。認知度が高いものは重量が200gを超えるドローンで、趣味でも産業用としても利用されています。

そして建設業界で注目されているのは、産業用・商業用と呼ばれるドローンです。性能も耐久性も高く、人の代わりに測量や空撮を行い、農業では農薬散布などにも活用されています。AIなど最新技術と連携することで、より高度な作業を可能とします。その分価格は高く、数百万円するドローンも珍しくありません。

建設業界におけるドローンの使い方5パターン

建設業界では、人材不足解消や作業員の安全性を確保するために、様々なシーンでドローンの活用が進んでいます。実際に活用されている事例を元に、建設業界でのドローンの使い方を5つご紹介します。

航空写真の撮影

新潟県胎内市の地方ゼネコンである小野組は、個人所有のマルチコプター「PHANTOM 1」で現場を空撮しました。マルチコプターとは、回転翼(プロペラ)が3つ以上付いた無人航空機です。マルチコプターにデジタルカメラを取り付けて撮影しており、打ち合わせや検証に活用しています。

PHANTOMは世界最大手のドローン会社であるDJI社のシリーズで、本格的な空撮ができる高機能ドローンとして愛好家にも人気があるシリーズです。小野組は2014年には会社所有として「PHANTOM 2 Vision+」を購入し、工事現場の空撮に活用しています。(※1)

また大手ゼネコンである竹中工務店は、独自のマルチコプターを開発しました。2015年には吹田市立スタジアム作業所にて様々な建築作業を行った実績があります。

まず竹中工務店は、マルチコプターで工事記録の撮影を行いました。縦160m、横210m、高さ40mの巨大スタジアムを、マルチコプターで鳥瞰撮影しています。さらに工事写真撮影以外にも、品質管理や安全事項の伝達、大屋根設置工事の管理業務、位置データを覚えさせて巡回ルートを飛行し、夜間警備に活用するなど多くの作業を実践したのです。(※2)

土量計算

大和ハウグループである株式会社フジタは、ドローンによって測量ができる「デイリードローン」という技術を開発しました。大和ハウスの施行道路工事における盛土作業で実証して、運用をスタートしています。

デイリードローンは、測量から点群データ解析にかかる時間を従来の1/3にまで短縮し、大幅な効率化を実現した点が大きな特徴です。

デイリードローンが測量を大幅に短縮化できた理由は、評定点作業の省力化にあります。基準測量にGPS搭載の評定点を利用することで、評定点にかかる一連の手間を省略することに成功しました。

従来のドローン測量では、評定点の設置やトータルステーションを使った測量、撮影後の点群データ解析処理など事前準備に多くのコストがかかります。デイリードローンにすることで、これらの事前準備を短縮することが可能となったのです。(※3)

測量

大手ゼネコンの1社である鹿島建設は、株式会社ニコン・トリンブル、ルーチェサーチ株式会社との共同開発によって3Dレーザースキャナを搭載したドローンを開発しました。大分川ダム堤体での測量に成功し、精度の高いデータを得ています。

ドローン測量では基準点が必要であったり、樹木などの障害物が多いと正確なデータが取れなかったりという課題があります。しかし鹿島建設などが開発したドローンなら、高低差がある複雑な地形や樹木など障害物がある土地でも精度の高い測量が可能です。

その理由は、ドローンに搭載した衛星測位システム(GNSS)とジャイロセンサにあります。ドローンから地表面にレーザーを照射して距離を得ており、樹木の隙間を通ることができます。そのため障害物があっても、複雑な地形であっても大きな影響がありません。

また事前にPCでルートを設定することでドローンが自立飛行でき、12ヘクタールの広大な広さもわずか13分で測量できます。(※4)

建築資材の運搬

大林組では、ドローンによる重量物運搬が始まっています。大林組は2020年に愛知県豊田市にて、スカイドライブ社が開発する「カーゴドローン」を活用した実証実験を行いました。実験に使用したカーゴドローンの飛行時間は15分で、ウインチ機構によりドローンを着陸させず荷物を昇降できます。

この実験によって、ドローンによる土のうや木杭・ブルーシートといった30㎏程度の資材の自動運搬に成功しました。

スカイドライブ社は空飛ぶクルマの開発を進めており、航空機開発のプロセスで得た技術をもとにカーゴドローンを開発しています。資材運搬など作業員の単純な労働作業軽減に向けて、大きな一歩を踏み出しました。(※5)

災害における被害状況調査

ドローン事業を行うテラドローン株式会社は、国からの業務委託によって2018年7月に起きた西日本集中豪雨における土砂災害状況の計測を行いました。調査目的は、土砂の流出を防ぐ防砂ダムの設計です。

被害が最も大きかった広島県内のダムから着手し、ダム内の土砂範囲や量、土砂崩れが起きた周辺現状をドローンによって空中から調査しました。

テラドローン社はドローンにカメラとレーザーを搭載し、飛行による解析結果から3次元点群データと等高線マップを作成しています。計測後はフィルタリング処理などで1週間以上の時間が必要ですが、緊急度が高いこともあり社員総出で2日間で作業を完了させました。3D表現によって被災前後の状況変化を示し、レーザー計測によってダムの土砂堆積量も割り出しています。(※6)

上記のように、建設現場の多くのシーンでドローンの導入が始まり、作業の効率化や安全性アップに貢献しているのです。

ドローンは気軽に飛ばせるものではない

使い方によってさまざまな効果を上げるドローンですが、飛行の際には様々な注意が必要です。ドローンの導入で知っておきたいポイントを解説します。

飛行禁止エリアがある

ドローンは自分たちの判断だけで飛行させられません。まず、以下の場所でドローンを飛ばす際には国交省大臣の許可が必要です。

・空港周辺
・150m以上の上空
・人家の密集地域

また、以下の場所は飛行禁止空域です。業務上ドローンを飛ばす必要がある時は、施設管理者の同意、都道府県公安委員会などへの事前通報が必要となります。

・空港周辺
・国会議事堂や首相官邸、危機管理行政機関など国の重要施設周辺
・外国公館周辺
・防衛関係施設
・原子力事業所

国会議事堂や首相官邸など都内の施設も多いのですが、外国公館や航空周辺地域は全国にあります。ドローンを飛ばす範囲内に該当施設がないかどうかは、事前にチェックしなくてはいけません。

飛行可能エリアでも注意点がある

飛行可能エリアでも、以下の注意点があります。

・アルコールを摂取した状態での運転は絶対に避ける
・夜間は飛行させない
・ドローンを目視外で飛行させない

ただ、屋内や網などで四方・上部が囲まれていれば、国の定める飛行ルールは適用されません。

詳しくは、無人航空機ガイドライン(https://www.mlit.go.jp/common/001303818.pdf)をチェックしましょう。心配事がある場合は、無人航空機ヘルプデスク(050-5445-4451)に相談するのもおすすめです。※7

ドローンは航空写真をはじめ、維持管理業務や物資運搬など建築業界でも活用が進んでいます。BIM/CIMの一環として検討している企業も多いものです。

ドローンは便利な反面注意点もあり、国内でも墜落や衝突といった事故が発生しています。自社の最適な活用方法を見つけ、安心安全なドローンの導入を検討しましょう。

 

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参照
※1 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO83033410Q5A210C1000000/
※2 https://www.takenaka.co.jp/news/2015/03/04/index.html
※3 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000922.000002296.html
※4 https://www.kajima.co.jp/tech/c_ict/surveying/index.html#!body_01
※5 https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20200213_2.html
※6 https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/1809/20/news030.html
※7 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

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