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日本における建設ICTの動向は?ハイテク活用の進捗を確認

日本の建設業界は、少子高齢化の影響を強く受ける業界の一つで、ハイテクの活用が求められています。

その一方、建設業界は需要とは裏腹に、ICT活用が遅れている業界ともされています。今回は、日本における建設業界のICT活用について、その現状や課題についてご紹介します。

目次:
①建設業界がICTを必要としている理由
②日本における建設ICTの現状
③建設現場へのICT導入の課題

建設業界がICTを必要としている理由

そもそも日本の建設業界がICTを必要としている理由には以下の3つが例として挙げられます。

労働人口の減少

ICTを必要とする最も大きな理由は、労働人口の減少です。現在、日本は少子高齢化の影響によって、労働人口は減少の一途を辿っており、熟練の技術者も高齢化によって、現場を退く流れが強まりつつあります。働き手が減り、これまで人づてで継承されてきた技術やノウハウも途絶えつつある中でも建設業界を支えていくためには、人手に依存しないシステムを整えなければなりません。

高度なコンピューターシステムやロボットの導入は、従来の人間の仕事を代替できる存在となるだけでなく、人間以上に効率よく、スピーディにこなせるポテンシャルを備えています。早いうちからこれらのシステムを導入し、建設業のハイテク化を進めなければなりません。

また、重労働なデスクワーク環境や、現場での肉体労働による負担や危険の存在も、若手人材を遠退かせる原因となっています。建設業を高度な頭脳労働が行われる職場へと移行することも、優秀な若手人材を確保する上で重要です。

生産性の向上

建設業界は多くの負担が発生する現場でありながら、生産性の向上が行われてこなかった業界でもあります。というのも、業界を支えている企業の大半が中小企業で成立しており、足並みを揃えることが困難であることや、下請け発注が多層化した複雑な分業構造を地盤としてきたためです。

また、担当するプロジェクトも単品受注生産で対応することがほとんどで、機械的に大量生産が難しい業務内容であったことも、生産性向上を妨げてきた要因とされてきました。

ICTの導入によって、特定の企業だけがハイテク化するのではなく、業界全体でのデジタル活用を求められているのが現状です。

i-Constructionによる後押し

このような業界全体のデジタル化を推し進める上で、重要な役割を果たすのがi-Constructionです。i-Constructionは国土交通省が提唱している取り組みの一つで、測量から施工、そして検査に至るまでをデジタル技術で効率化していこうというものです。

中でも注目されている施策がICTの導入で、制度上の改革はもちろんのこと、新しい技術を積極的に採用し、抜本的な業界の刷新を促しているプロジェクトです。

日本における建設ICTの現状

ここで、日本において建設ICTは実際にどれくらい進んでいるのかについて、その現状を確認しておきましょう。

現場以外でのICT活用について

まずは、現場以外のICT活用、つまりデスクワークにおける変化ですが、これは新型コロナウイルスの影響により、各社で前進が見られました。

日本建設業連合会が実施したアンケートによれば、回答した企業の半数以上がテレワークを導入し、業務環境の改革に取り組んでいたことがわかっています*1。

もちろん、アンケートは全ての建設事業者が回答しているわけではないため、この結果は目安にしかならないものの、オフィス環境の改善に努めている企業が増加傾向にあることはわかります。また、緊急事態宣言後もICT導入によるDXの推進が各企業で進んでいるという調査結果が出ており、電子印鑑の導入やRPAの導入などに興味を持つ企業は増えています*2。

現場でのICT活用について

続いては、建設現場におけるICTの活用についてです。こちらはi-Constructionの提唱もあってか、同取り組みが提唱された2016年以来右肩上がりの増加を続けています。

2016年には1600件程度だったICT活用の工事は、2020年度にはおよそ3倍の約4,500件にまで成長しており、業務のデジタル化に進歩があることが確認できます*3。

2021年度以降も引き続きICT導入は増加が予想され、さらなる普及とICT活用の高度化にも期待が持てます。

建設業界へのICT導入の課題

最後に、建設業界へICTを導入する際の課題点についても確認しておきましょう。

ICT人材の確保・育成

一つ目は、ICT人材の確保、および育成です。建設業界はデジタル化の余地が大きかった一方で、デジタル活用が遅れていた業界であるだけに、ICTに詳しい人材が不足している問題を抱えています。そのため、ICT導入を進めるためにはまず、ICTを扱える人材を呼び込む必要があるでしょう。高度なテクノロジーを活用できる人材を確保し、社内でチームを立ち上げ、少しずつ普及させていかなければなりません。

また、ICTの導入が進めば既存の業務を大きく刷新することが見込めるため、新しい環境で働くための技術を現社員にも提供しなければなりません。ICT研修などを実施し、オフィスや建設現場でのデジタル技術のノウハウを浸透させる必要があります。

デジタル技術の認知度向上

ICT導入が進まないののは、そもそもICTに関する知見が社員に共有されていないという問題もあります。実際にデジタル技術を導入することで、どんな問題が解消され、どれくらい負担が小さくなるのかの実感がないため、導入手続きを嫌がってICT導入を見送るケースも考えられます。

ICTについての知見を深められる機会をこれまで以上に増やし、ぜひ現場で導入したいと感じてもらえるような、関心を集められる情報発信にも力を入れていくべきでしょう。

ネットワーク環境の整備

もう一つICT化において重要なことが、ネットワーク環境の整備です。上述したテレワークの普及に関するアンケートにおいては、導入に伴いネットワーク環境の整備が追いつかなかった、という回答も見受けられます*4。PCのスペックが不十分だったり、回線が不安定だったりというトラブルが発生し、その対応にも追われていました。

そのため、ICTを円滑に導入するためにはまず、既存のネットワーク環境の見直しからスタートし、課題解決に必要なデジタル技術を運用できる体制を整えなければなりません。Wi-Fiの刷新や5Gの導入など、実現可能な打ち手も様々です。

おわりに

建設業界におけるICTの活用は、以前よりも改善が進んでいるものの、まだまだ十分とは言えません。導入の目的や課題については明らかなケースがほとんどで、あとは各組織でどれだけコミットできるか、というところにかかっている部分も大きいと言えるでしょう。

ICTを使ってどのような問題を解消すべきかというところから、検討を進めるのが良いのではないでしょうか。

 

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参考:
*1 日本建設業連合会「建設現場における先端ICT活用の最新動向」p.6
https://www.nikkenren.com/kenchiku/ict/seminar/pdf/2020/R02_04.pdf
*2 上に同じ p.11
*3 BiC「i-Construction(ICT活用工事)の現状とこれから」
http://www.bic-net.jp/i-construction_ict/
*4 *1に同じ p.7

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