「設計」についての理解を深める話。


「設計」は技術者にとって非常に重要なスキルです。設計ができるか、出来ないかでその人の技術レベルを推し量ることも可能ではないかと思います。

ですが、「設計」を正しく学んでいる人は、実は少数です。

「設計とはなにか」

「設計の良し悪しをどのように検証するか」

そういった基本的な事柄を基礎から学んでいる人は、やはり実務においても設計の力が高いといえるでしょう。今回は、設計について触れてみたいと思います。

 

 

1.設計とはなにか

設計とは、目的のモノやサービスを作るために、その仕様を決めることである。ここには「仕様の定義」そのものも含まれており、使用の定義が、すなわち目的のモノやサービスを構成する「コンセプト」となる。

また、使用の定義を一般化したものは「アーキテクチャ」と呼ばれる。これは仕様のテンプレートと同じように考えてよい。

したがって、設計の実務としては

アーキテクチャの利用検討⇒コンセプトの決定⇒具体的な仕様の決定

という手続きによって決められる。

 

2.設計の良し悪しの判定

設計の良し悪しを判定するのは、3種類の方法がある。

◎有識者によるレビュー

経験者によるチェックと読み替えてもよい。結局のところ、設計とはアーキテクチャが確立していない限り、都度目的に合わせて変化するものであるから、過去の体験より品質を類推するしかない。

◎設計の整合性チェック

設計に矛盾はないか、フォーマットは正しいか、製造ラインやコーディングに対して必要な情報が与えられているかの検証。

◎最終製品やサービスとの比較

最終製品やサービスと比較を行うことにより、コンセプトの正しさを判定しなければならない。

 

 

話が抽象的なので、事例を挙げよう。たとえば「組織の連絡網」を設計するように頼まれたとき、どこから手を付けるべきか。

1.アーキテクチャの利用検討

連絡網のテンプレートがないかどうか、探してみる。良い物が見つかれば、それに従って仕様を決めればよい。それがない場合はゼロからコンセプトを練らなければならない。

2.コンセプトの決定

最初に「連絡網の目的は?」を決定する。緊急連絡網なのか、議事録を回覧するだけなのか、定期報告のためなのか、目的により連絡網の作り方は異なる。例えば緊急連絡網ならば、「できるだけ短時間ですべての人に連絡が到達する」設計としなければならない。

また、連絡網に必要な情報はなにか?の決定をする、名前、メールアドレス、電話番号、SNSのアカウント名、住所、その他何が必要かを検討する。

また、連絡網の運用方法も重要だ。メールで一括送信すれば良いという話なのか、開封確認を要するメディアをつかうべきなのか、文字ベースよりも電話による口頭での伝達のほうが信頼が置けると見るべきか、運用方法のイメージをシナリオにする。

そういった一連の「利用コンセプト」を固める。

3.具体的な仕様の決定

利用コンセプトを固めたら、具体的に何人分必要か、どのような外見とするか、誰に渡すか、いつから運用するかなど、具体的な個別の仕様を作り上げていく。

また、上の1〜3のすべての段階で有識者によるレビュー、および整合性チェックを行うのが望ましい。この時出た話や検討内容は、記録を取ることが望ましい。

 

ここまで決まれば、あとは「連絡網の作成係」、ソフトウェアで言えばコーディングをする係の人間に任せ、実際のものが出来がるのを待つ。

そして、実際のものが出来上がり、テストをする段階になったとき「コンセプトが正しかったか」のチェックが可能となる。

 

以上のように、設計はモノやサービスを作るための技術のコアとなる部分である。技術者の技術力の核心は、設計にあるといっても良いだろう。


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