iBeaconとは?Appleの目指す未来と課題


2015年にAppleがリリースしたiOS7にて対応を発表し、話題になった「iBeacon」が、新しい顧客接点の作り方として注目を集めています。
iBeaconとはどのようなものか、活用事例や導入の注意点などについて解説します。

■iBeaconとは
iBeaconは、Bluetooth技術を利用した位置情報検知サービスです。ショールーミングの解消、店舗への誘導などを後押しするO2O(Online to Offline)の切り札と言われています。
iBeaconは、iPhoneやIoT端末などのBLE(Bluetooth Low Energy)に対応したデバイスを発信機として、その端末が設置されたエリア近隣への入出検知やおおまかな距離測定ができます。
対応アプリをDLした端末は、ペアリング不要でプッシュ通知を受けることができます。

■iBeaconでできること
情報発信端末と受信するiOSアプリの組み合わせで、以下のような活用が可能です。

・位置情報に基づいたプッシュ通知
発信端末にiPhoneユーザーが近づいたとき、店舗が近くにある旨を案内する情報、タイムセールやクーポン情報、入店時の自動ポイント付与などをプッシュ通知で発信できます。

・館内ガイド
美術館や博物館などの音声ガイドにスマートフォンを利用することができます。ビーコンが発する情報をスマートフォンがキャッチして多言語対応の音声情報を発信、ユーザーは専用レシーバーなしに展示物の解説を聴くことができます。

・店舗案内
iBeacon搭載のIoTデバイスと店内に設置された端末の組み合わせで、外国人観光客へのガイダンスを充実させることができます。
ユーザーは店舗内で、出身国に合わせたタグを持ち歩きます。店内にはユーザーの持つタグに搭載されたビーコン情報をキャッチして、ネイティブ言語に対応した案内を表示するスマートデバイスを設置します。

■iBeaconの課題
iBeacon以前にも、位置情報を使った類似のサービスがありました。しかし浸透に至らなかったのにはいくつかの理由があります。
導入の際には、過去の事例を参考にiBeaconの課題を理解する必要があります。

・BluetoothをONにしておく必要がある
過去にもGPSやBluetoothを利用した類似サービスがリリースされていました。しかし、電池消耗が激しくなることからユーザーに嫌われ、浸透が進まなかった経緯があります。
iBeaconはBLE(低電力Bluetooth)技術によって消費電力を下げることを実現しましたが、現時点で全てのBluetoothアプリが対応しているわけではありません。Bluetoothの常時ONに抵抗を感じるユーザーは少なくないでしょう。

・アプリをダウンロードしておく必要がある
iBeaconを活用するためには、前もって対応アプリをダウンロードしておく必要があります。ダウンロードをどのように促すかは課題になるでしょう。

・iPhone以外の端末を持っている顧客も多い
iOSは日本国内ではトップシェアです。しかし、日本以外の国ではAndroidユーザーのほうが多い傾向にあります。インバウンド需要を見込んでのビーコン活用であれば、サービス発信先をiOSユーザーに限定するべきかは検討が必要です。

・過度なプッシュ通知は嫌われる
頻繁すぎる通知、メリットのない情報発信は受け手に嫌悪感を与えます。プッシュ通知を「うるさい、鬱陶しい」と思われたら、ユーザーはBluetoothをオフにし、発信情報をシャットアウトするようになるでしょう。

■iBeaconアプリ開発の注意点
アプリ開発側としてiBeaconを扱う際にも、いくつかの注意点があります。

・顧客の行動パターンを想定して
iBeaconはごく狭い範囲内での顧客の「in/out」を検知する仕組みです。
つまり、端末の近隣をうろうろするとプッシュ通知が繰り返し出てしまうことになります。過度な通知は顧客にとって鬱陶しいものであるため、一度反応したら一定時間内は反応しない、1日の反応回数を制限するなどの対応が必要です。

・決済システムの活用は注意
ビーコン端末は仕様上、「IDダダ漏らし」の仕組みになっています。そのためIDの傍受・複製が容易で、なりすましが可能です。
直接金銭が動く決済システムなどの導入は他手段を採用するか、充分なリスク想定をしましょう。

・距離情報は不正確
iBeaconでは、半径およそ10mの「Far」、1mの「near」、2cmの「Immediate」の3種類の距離取得が可能です。ただし人体や金属などの遮蔽物があると距離にばらつきが出ます。

・Androidユーザーへのサービス検討
特に外国人は日本人よりもAndroid使用率が高いため、サービスのターゲットが訪日外国人観光客であれば、Android用アプリの開発も視野にいれるべきです。


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