AI用語集ではAIに関する用語を中心に
まとめています。
初めて聞く用語や、インターネットを使っていて
わからないことがあったときにお役立てください。
例えばチェスのプログラムであるIBMのディープブルーなどについて、プログラムに応じた処理を行っているだけであり、そこに真の思考は無いとする主張がある。
しかし、機械学習によるコンピュータの予測や判断は、思考として捉えても良いという主張もある。
ジョンサールが定義した強いAIの定義では、「意識」や「思考」がコンピューターがプログラムのよって、発現するものだとされる。その定義の通りだとすると、現在においてAIと呼ばれているものは全てが「弱いAI」と言うことになる。
ジョンサールの定義では、人間のように意識や精神、思考や自律的な学習によって能力を身につけていくことができないのであれば「弱いAI」に分類されてしまう。
しかし、弱いAIと言えども、特定の分野においては人間をはるかにしのぐ能力を得ていることが多い。
「汎用的な能力を持ったAI」=「強いAI」と考える者もいるが、例えば、コンピューターがチェスをして、人間とチャットができて、運転ができる。そんなAIは強いAIと言って良いのかという議論がある。
弱いAIに定義される現在のAI技術の最先端であるディープラーニングは、人間の脳のニューラルネットワークを模したものをコンピュータ上に再現することによって実現している。
しかし、この延長線上に強いAIが存在しているかというと、それは、現状では明確になっていない。
そもそも、ジョン・サールが自分自身が定義した「強いAI」は、ジョン・サール自身も存在しないと「中国語の部屋」という思考実験で明確に宣言している。
しかし、現在の機械学習やディープラーニングによって確実にコンピューターによる思考は進歩していると主張し、その先には「人間と同等の人工知能」=「強いAI」が存在すると主張するものもいる。
「弱いAI」に対して、人間が無限に学習を行わせたとき、そこに意識が宿り、「強いAI」になるのか、それともプログラムを実行するだけの「弱いAI」として存続し続けるのかは、現在のところ不明である。