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オルソ画像とはどんな写真?活用方法や空中写真との違いについて

立体的な映像技術の進歩が進む中、現在大いに活用機会を増やしているのがオルソ画像です。オルソ画像は通常の空中写真とは異なり、撮影物を真上からの撮影でも正確に表現できるということで、正確さを求めるシーンにおいて活躍しています。

今回はオルソ画像の性質や撮影の仕組み、さらにはその活用方法などについてご紹介します。

目次:
①オルソ画像(電子国土基本図)とは
②オルソ画像と空中写真の違い
③オルソ画像撮影に活躍する最新技術
④オルソ画像の活用方法

オルソ画像(電子国土基本図)とは

オルソ画像は電子国土基本図とも呼ばれ、正確に地上の様子を撮影するための航空写真の一種です。オルソ画像撮影を行うことで、通常の空中写真撮影では生まれてしまうズレやひずみなどを回避することができ、正確な地形情報を確認できます。
また、非常に迫力なる写真を撮影できるということで、プロモーションなどにもオルソ画像は活躍しています。

オルソ画像と空中写真の違い

オルソ画像と通常の空中写真の違いは、実際に写真を見比べてみると相違点がよくわかります。通常の空中写真は、一つのレンズによって写真撮影を行い、そのままアウトプットしています。

この場合、レンズの中心に光束が集まる中心投影が、そのまま写真にも反映されています。
そのため、レンズの中心から対象物までの距離の違いが鮮明になり、写真の像にはズレが生じることとなります*1。
空中写真では高層ビルや樹木が傾いている様子が散見されますが、これこそが空中写真撮影における課題の一つでした。

像が傾いている写真は正確に地上の様子を捉えているとは言えず、正しく地理空間を撮影するためには何枚も写真を撮影し、傾きを修正する必要がありました。しかしこの作業には多くの時間を要していただけでなく、画像編集の際にゆがみが生まれてしまうため、違和感のある写真となっていたのです。

しかしオルソ画像の技術が実現したことで、状況は大いに変化します。一枚の空中写真から正確に地上の様子を捉えられるようになったため、正確な地理情報を必要とする場合でも、オルソ画像により簡単に入手できるようになりました。

オルソ画像撮影に活躍する最新技術

オルソ画像は通常の空中写真撮影をもとにした写真技術とは言え、そこには最先端のテクノロジーが詰め込まれています。

オルソ画像撮影の仕組み

オルソ画像は、空中写真を正射変換することで修正し、作成されています。正射変換とは、空中写真の真上の位置と地上の水平位置を対応させる作業です。
地表の三次元形状を表した数値標高モデルを用いることで、空中写真とズレなく対応させることができます*2。

数値標高モデルの作成には、航空レーザ測量データや空中写真を用いた自動標高抽出技術などが使われます。空中写真を一枚ずつ正射変換することで、高域のオルソ画像作成を実現するというわけです。

また最近では、オルソ画像撮影を航空機デジタルマルチラインセンサーシステムという、レーザースキャナを用いて実現する手法も開発されています。まるでコピー機のように前方視、直下視、後方視の3ラインで撮影することで地上をスキャンし、オルソ画像を容易に行うという仕組みです。
最新のオルソ画像は従来の空中写真のようなひずみもなければ傾きもなく、正確に地上の様子を把握できます。

ドローンの活躍でさらに身近に

空中写真やオルソ画像の撮影を困難にしていたもう一つの理由として、航空機の確保が挙げられます。従来の航空写真は、写真撮影のために飛行機やヘリコプターなどを飛ばす必要があったため、その撮影にはかなりのコストが発生していました。
それゆえ、ただでさえ空中撮影にはお金と手間がかかるだけでなく、オルソ画像に加工するのにさらにコストがかかるとなると、非常に負担の大きな作業だったのです。

しかし、近年は無人航空機(ドローン)の普及により、オルソ画像の取得も容易になりつつあります。安価なドローンが数多く手に入るようになっただけでなく、大型のカメラなどを搭載しても問題のない、パワフルなモデルも身近になっているためです。
ドローンであればヘリコプターや飛行機よりもはるかに安価に飛行ができるだけでなく、迅速に撮影へと移行ができます。

また、大型の航空機に比べて制御が容易であり、オルソ画像撮影には欠かせない正確な撮影も、ドローンであれば繊細に実施が可能です。今後撮影用のドローンが普及すれば、民間企業や自治体を問わず、手軽にオルソ画像を取得し、活用する機会が得られるでしょう。

オルソ画像の活用方法

オルソ画像は地上の様子を極めて正確に伝えてくれる画像データであるため、その活用方法も多岐に渡ります。ここでは、オルソ画像の活用方法をいくつか見てみましょう。

地形調査

オルソ画像の一般的な活用方法が、地理情報の確認や比較です。地上の状況を正確に捉えられるオルソ画像は、空中写真よりも確かに地形の変化を捉えることが可能なため、自然環境の変化などにも早期発見と対応が実現します。

例えば国土交通省ではオルソ画像の活用例として、矢田川の空中写真とオルソ画像を比較した例を挙げています。カメラの技術が向上したこともありますが、オルソ画像の方が明らかに地形の特徴を押さえ、適切な河川状況の把握ができる写真であることがわかります*3。

また、国土地理院ではオルソ画像が建物や道路が正しい位置と大きさに表示されることを活用し、背景データとして他の地理空間情報との重ね合わせができるとしています*4。
地図の正確性の把握など、背景データとしての活躍にも期待できます。

写真測量・3Dモデル作成

オルソ画像の表現力の高さを利用して、地形の測量を行えるのも特徴です。オルソ画像から撮影部分の点群データを作成し、3Dモデルを作成すれば、任意の位置で縦断図、横断図を作成することができます*5。

ゼロから3Dモデルを作成せずとも、写真をベースに3Dへと変換できるのはオルソ画像の正確性がもたらしたメリットと言えるでしょう。

広告などへの活用

オルソ画像は正確なデータの取得が必要な場面だけでなく、プロモーションなどへの活躍も見られます。迫力のある航空写真に最適であるため、不動産広告や映像作品など、活躍の機会は豊富です。
オルソ画像が民間レベルで身近になれば、このような活用機会も増加することになるでしょう。

おわりに

オルソ画像の最大の魅力は、高い精度で地上を写真記録に残せる点にあります。近年はドローンやさらに精度の高い撮影技術を使用して、手軽に高精度な撮影を実現しています。

今後、オルソ画像はより多くの分野においてそのメリットを発揮し、新しい体験をもたらしてくれるでしょう。

 

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出典:
*1 国土地理院「オルソ画像について」
https://www.gsi.go.jp/gazochosa/gazochosa40002.html
*2 上に同じ
*3国土交通省「※1 「オルソフォトデータ」・「空中写真」の活用例(1/2)」p.2
https://www.cbr.mlit.go.jp/chugi/kasen/lp_data/4-01%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%88%E3%83%BB%E7%A9%BA%E4%B8%AD%E5%86%99%E7%9C%9F%E4%BE%8B.pdf
*4 *1と同じ
*5 西田技術開発コンサルタント「無人航空機(UAV)の活用」
https://www.nsd-c.co.jp/technology/uav/

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