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土木工学などの土木分野に活躍する3DモデリングのCIMとは

今回は、そんなCIMがどのように活躍するのかについて、事例を交えながらご紹介していきます。

目次:
①CIMとは
②土木分野における課題
③CIM導入のメリット
④土木工学・土木分野におけるCIM導入事例

CIMとは

そもそもCIMというのは、Construction Information Modelingの略称で、すなわち土木建設に活躍する3Dモデリング技術の総称です。

土木分野に特化の3Dモデリング

次世代の3Dモデリングとして最も有名なのが、BIM(Building Information Modeling)です。こちらは建築物の3Dデータに様々な建物情報を付与できる技術ですが、CIMはこの仕組みを土木にも積極的に採用しようという提唱から誕生しました。

そのため、CIMの活用現場はトンネル工事や港湾整備、水道管工事など、主に、インフラ関連のプロジェクトが多くなります。近年は都市を丸ごとデータ活用できる場にしていこうという、スマートシティ構想の実現も進んでおり、BIMとCIMの両方を同時に活用するケースも増えてきています。

BIMとCIMの違い

BIMとCIMの違いについては、その運用目的の違い以外にはあまり大きな差異はありません。そもそもCIMは国土交通省が提唱した日本独自の規格であるため、海外で使われるケースはほとんどありません。「土木向けBIM」などといった呼ばれ方をすることもあるため、近年はBIM/CIMという呼称が定着しつつあります。

日本の建設ビジネスが海外へ進出するケースも増えており、海外でのBIM活用も進んでいます。BIM/CIMという呼び方が広まったのは、このようなグローバル市場への参入を後押ししようという意図もあるのでしょう。

土木分野における課題

土木分野は日本のインフラを支える重要な産業でありながら、多くの課題を抱えているビジネスでもあります。

深刻な人材不足

土木分野で深刻化しているのが、人材の不足です。少子化による労働人口の不足によって、新卒の獲得が難しくなっているのはもちろんですが、熟練労働者の引退も無視できないものになりつつあります。

そのため、単純に人手の数が減少しているだけでなく、業務パフォーマンスの低下も懸念されるのが現状です。熟練労働者が育成できる人材を獲得できず、彼らが育成に集中できる機会も提供できない状態を回避するための施策が求められています。

データ活用の遅れ

また、土木分野はアナログでの業務遂行文化が根強く、データ活用が進んでいないのも課題です。紙の図面を使った設計や施工、デジタル化されていない情報の共有など、改善の余地は多く残されています。

特に情報共有がアナログな手段で行われているのは、深刻な問題を引き起こしています。土木工事が本部から近い場所で行われているのであれば良いのですが、山間部など、遠く離れた場所となると問題です。

共有のためにわざわざ現地まで足を運ばなければならず、人の移動に多くのコストを要するためです。老朽化によるこれからの需要拡大が予想される中、全てのプロジェクトに従来の手法で対処し切ることは困難を伴います。

CIM導入のメリット

そんな中、注目されているのがCIM技術の導入です。CIMの導入で、具体的にどのように業務が変化するのかについて、確認していきましょう。

情報共有の圧倒的な効率化

一つは、情報共有の効率化が圧倒的に進む点です。CIMデータは全ての情報をデジタルで管理するため、紙の図面を必要とせず、ペーパーレス化を促進します。

また、3Dデータを使って関係者へのプレゼンはもちろん、地域住民向けの理解を得ることも容易になるので、スケジュールに滞りなく施工を進められます。

ワンストップでデータを活用可能

CIMデータに3Dモデルや設計情報を一元化することが可能になるため、修正や確認漏れのリスクも減らすことができます。

従来のプロジェクトの進め方の場合、設計段階、施工段階で異なる図面を用意していたため、何度も図面を作成することによる作業や修正が発生し、業務負担を圧迫していました。

しかしCIMの導入によって、ワンストップでのデータ活用が実現したことで、そんな負担からは解消され、維持管理においても施工時のデータを流用できます。その結果、効率的な維持管理システムを実現し、耐用年数の長期化も実現します。

土木工学・土木分野におけるCIM導入事例

ここで、実際のCIM導入事例も確認しておきましょう。

五洋建設

五洋建設は、港湾工事で国内初のCIM導入を実施した企業です*1。港湾工事に初めてCIMを適用したのは、2018年に発表した桟橋と付帯施設の築造で設計図面から作成した3Dデータの活用です。工事着手前に構造物の位置関係や、仮説構造の取り合いなどの干渉チェックを行い、生産プロセスの効率化に貢献しました。

CIM活用によって、現場で従事する作業員全員に工事イメージを共有し、施工の効率化や安全性の向上に役立てることが目的です。

西松建設

西松建設では、地質・変位予測できる山岳トンネルCIM総合管理システムの開発を実現しました*2。これまで別個に扱われていた前方探査・変位計測及び数値解析結果を、CIMによって一つの3Dモデルにまとめ上げることで、高精度な予測結果の共有を行えるようにしています。

この結果、施工段階における地質や変位予測の更なる精度向上が可能となり、施工中の生産性、および安全性の向上を進められます。

この技術は実際の工事現場でも活用が進められており、北海道新幹線の渡島トンネル(台場山)で効果を発揮しているということです。

おわりに

土木分野における課題は深刻ですが、CIMの導入は、そのような問題をまとめて解消してくれる可能性を持っています。

今後も様々な企業で新システムの開発や導入実績が蓄積され、新しい活用方法の模索やさらなる普及も進むことになるでしょう。

 

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参考:
*1 建設工業新聞「五洋建設/港湾工事で国内初のCIM導入/干渉チェックなど業務を効率」
https://www.decn.co.jp/?p=98465
*2西松建設「高精度に地質・変位予測できる山岳トンネルCIM総合管理システムを開発 -各種前方探査・予測解析とCIMの統合による施工中の生産性向上-」
https://www.nishimatsu.co.jp/news/news.php?no=MzQx&icon=44GK55+l44KJ44Gb

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