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【2024年最新】日本のAI普及率と大手企業の活用事例

はじめに

日本におけるAIの現状とその重要性

近年、AI(人工知能)の技術革新が急速に進み、さまざまな業界での活用が広がっています。特に日本においては、AI技術の導入が企業の競争力を左右する重要な要素となっています。AIは、業務効率化やコスト削減、新たなビジネスモデルの創出など、多岐にわたるメリットを提供します。これにより、企業は市場での競争優位性を確立し、持続的な成長を実現することが可能です。

本記事は、日本国内の企業でAI活用状況を知りたいと考えている方を対象にしています。AI技術の具体的な活用方法や導入の効果についての知識がまだ十分でない方にとって、他社の成功事例や国内のAI普及率に関する情報は非常に有益です。この記事を通じて、AI導入のメリットや具体的なステップを理解し、自社の競争力を高めるための参考にしていただければ幸いです。

日本のAI普及率の現状

企業におけるAI活用の普及率

日本国内の企業におけるAI活用の普及率は年々増加しています。pwcが実施した「生成AIに関する実態調査2024 春」によると、売上高500億円以上の企業・組織の課長以上の方々を対象にした調査では、「社内で生成AIを活用中」または「社外にAIサービスを適用中」との回答が43%に達しました。さらに、推進中の24%を合わせると、65%の企業が何らかの形でAIを活用していることがわかります。※1

個人レベルでのAI利用状況

一方で、個人レベルでのAI利用状況は企業に比べて低い傾向にあります。総務省が発表した2024年度版「情報通信白書」によると、日本の個人の生成AI利用率は9.1%にとどまっています。これは、中国(56.3%)、米国(46.3%)、ドイツ(34.6%)と比較しても大きな差があります。この結果から、日本では個人レベルでのAI利用がまだ進んでいないことがわかります。※2

国際比較:日本のAI普及率

国際的に見ると、日本のAI普及率は他国に比べて低い状況です。特に企業の生成AI活用方針について、日本の「積極的に活用する方針」の回答は15.7%と低く、中国(71.2%)と大きな差があります。このような状況から、中小企業を含む日本の多くの企業はAI導入に対して慎重な姿勢を持っていることがうかがえます。※2

大手企業におけるAI活用事例

製造業界でのAI活用事例

製造業界では、パナソニックコネクトがAIアシスタントを導入し、1年で全社員18.6万時間の労働時間を削減しました。このAIアシスタントは社内データベースと連携し、業務効率化を図るためのプロジェクトの一環として導入されました。※3 また、オムロンは自然言語指示で動くロボットの開発に取り組んでおり、製造現場での作業効率が大幅に向上することが期待されています。※4

IT・テクノロジー業界でのAI活用事例

IT・テクノロジー業界では、LINEが生成AIを活用し、エンジニアの業務効率化を実現しています。具体的には、GitHub Copilotを利用してコードを自動生成し、開発時間を短縮しています。※5 また、メルカリは「メルカリAIアシスト」機能を提供し、出品者が商品情報を効率的に作成できるようにしています。※6

小売業界でのAI活用事例

小売業界では、セブンイレブン・ジャパンが生成AIを活用して商品企画の時間を大幅に削減しています。店舗の販売データやSNS上での消費者の反応を分析し、新商品に関する文章や画像を迅速に作成することが可能になりました。これにより、商品企画にかかる時間が最大で90%削減され、市場のトレンドや顧客のニーズに迅速に応えることができるようになりました。※7

金融業界でのAI活用事例

金融業界では、三菱UFJ銀行が生成AIを導入し、月22万時間の労働時間の削減を目指しています。生成AIの導入により、社内文書のドラフト作成や稟議書の作成が効率化され、顧客との対話やサービス提供の質の向上に時間を割くことができるようになります。※8 また、SMBCグループは独自の対話AI「SMBC-GPT」を開発し、従業員の生産性向上を図っています。※9

教育業界でのAI活用事例

教育業界では、ベネッセが進研ゼミにおいて生成AIを活用した学習支援サービス「チャレンジ AI 学習コーチ」を提供しています。このサービスは、生成AI「ChatGPT」の技術を利用し、子どもたちが教科の分からないことをAIに質問し、疑問を解消することができます。※10 また、学研ホールディングスはオリジナル学習システム「GDLS」でChatGPTを活用し、個別に最適な学習アドバイスを提供しています。※11

建築業界でのAI活用事例

建築業界では、大林組が初期段階の設計業務の効率化が可能な生成AIを活用したツールを開発しました。このツールを用いると、建物の大まかな形状を描いたスケッチや、コンピュータで作成した3Dモデルを基にして、建物の外観デザインを複数の提案を受けることが可能です。※12 また、西松建設は建設コストの予測に生成AIを活用したツールを導入しています。※13

その他の業界でのAI活用事例

その他の業界でも生成AIの活用が進んでいます。例えば、KDDIは人気の「三太郎シリーズ」CMを生成AIを使ってアニメーションにリメイクし話題となりました。視聴者はCMを視聴するだけでなく、特設サイトで自分だけのオリジナル三太郎MVを生成AIを使って作成できるという、参加型の新しいCMの形を実現しました。※14

AI導入のメリットと経営者が知るべきポイント

業務効率化とコスト削減

AI導入の最大のメリットの一つは、業務効率化とコスト削減です。例えば、パナソニックコネクトがAIアシスタントを導入し、1年で全社員18.6万時間の労働時間を削減した事例があります。AIは、データ分析や自動化されたプロセスを通じて、従業員がより価値の高い業務に集中できる環境を提供します。

新ビジネスモデルの創出

AI技術は、新たなビジネスモデルの創出にも寄与します。例えば、メルカリの「メルカリAIアシスト」機能は、出品者が商品情報を効率的に作成できるようにし、取引の活性化に寄与しています。AIを活用することで、従来のビジネスモデルを革新し、新たな収益源を見つけることが可能です。

リスク管理と意思決定の支援

AIはリスク管理と意思決定の支援にも大きな役割を果たします。例えば、西松建設が導入した生成AIツールは、建設コストの予測に役立ち、リスクを軽減します。AIは大量のデータを迅速に分析し、経営者がより正確な意思決定を行うための情報を提供します。

企業イメージの向上と競争力強化

最新技術の導入は、企業イメージの向上にもつながります。AI技術を積極的に活用することで、革新的で先進的な企業としてのブランドイメージを築くことができます。これにより、競争力を強化し、業界内でのリーダーシップを確立することが可能です。

AI導入に向けたステップ

自社のニーズと目標の明確化

AI導入を成功させるためには、まず自社のニーズと目標を明確にすることが重要です。どの業務を効率化したいのか、新たなビジネスモデルを創出したいのか、具体的な目標を設定することで、AI導入の方向性が明確になります。

成功事例からの学びと適用

他社の成功事例を参考にすることも重要です。例えば、パナソニックコネクトやメルカリの事例から学び、自社に適用できる部分を見つけることで、AI導入の成功確率を高めることができます。

技術選定とパートナー企業の選定

AI導入には適切な技術選定とパートナー企業の選定が不可欠です。自社のニーズに合ったAI技術を選び、信頼できるパートナー企業と協力することで、スムーズな導入が可能になります。

社内でのAIリテラシー向上と文化づくり

AI導入を成功させるためには、社内でのAIリテラシー向上と文化づくりも重要です。従業員がAI技術を理解し、積極的に活用できる環境を整えることで、AI導入の効果を最大化することができます。

結論:2024年、日本企業におけるAI活用の未来

AI普及の加速とその影響

2024年、日本企業におけるAI活用はさらに加速することが予想されます。AI技術の進化により、業務効率化や新たなビジネスモデルの創出が進み、企業の競争力が一層強化されるでしょう。

経営者が取り組むべき次の一歩

経営者が取り組むべき次の一歩は、AI導入の具体的な計画を立て、実行に移すことです。自社のニーズと目標を明確にし、成功事例から学び、適切な技術とパートナー企業を選定することで、AI導入の成功を目指しましょう。

以上が、日本のAI普及率と大手企業の活用事例に関する最新情報です。この記事が、経営者の皆様がAI技術を効果的に活用し、競争力を高めるための一助となれば幸いです。

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参考URL:

※1 pwc『生成AIに関する実態調査2024 春』
https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/generative-ai-survey2024.html

※2 日本経済新聞『生成AIの個人利用、日本は9%どまり 中国・米国と大差』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA036VW0T00C24A7000000/

※3  パナソニックホールディングス株式会社『パナソニック コネクト 生成AI導入1年の実績と今後の活用構想』
https://news.panasonic.com/jp/press/jn240625-1

※4 オムロン株式会社 『オムロン サイニックエックス、ロボット制御に関する共同研究プロジェクトを京都大学・東京工業大学・奈良先端科学技術大学院大学と開始』
https://www.omron.com/jp/ja/news/2021/11/c1111_1.html

※5 LINEヤフー株式会社『LINEヤフーの全エンジニア約7,000名を対象にAIペアプログラマー「GitHub Copilot for Business」の導入を開始』
https://lycorp.co.jp/ja/news/release/000862/

※6 株式会社メルカリ『メルカリ、生成AI・LLMを活用してお客さまの最適な行動を促す「メルカリAIアシスト」の提供を開始』
https://about.mercari.com/press/news/articles/20231017_mercariaiassist/

※7 日本経済新聞『セブンイレブン、商品企画の期間10分の1に 生成AI活用』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC25AYT0V21C23A0000000/

※8 日本経済新聞『三菱UFJ銀行、生成AIで月22万時間の労働削減と試算』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB270LP0X21C23A1000000/

※9 日経Xtech 『SMBC独自開発、従業員専用「生成AIアシスタント」の利用開始、グループに展開!』
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/23/microsoft0830/

※10 日経BP 『ベネッセ、進研ゼミで生成AI活用の新サービスを提供開始へ』
https://project.nikkeibp.co.jp/pc/atcl/19/06/21/00003/020900521/

※11 PRTIMES 『株式会社学研ホールディングス – 学研オリジナル学習システム(GDLS)でChatGPTを活用し、生徒の学習効果を最大化する個別アドバイスを提供開始』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005223.000002535.html

※12 大林組 『建築設計の初期段階の作業を効率化する「AiCorb®」を開発』
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20220301_3.html

※13 株式会社xenodata lab.『西松建設、経済特化生成AI『xenoBrain』で建設業界の物価変動を先読み』
https://www.xenodata-lab.com/news/20231107

※14 KDDI株式会社『10年目のau三太郎、生成AIでリメイクしたお正月CMを放映、自分だけの三太郎MVを創れる特設サイトも公開』
https://www.au.com/information/topic/content/2023-028/

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