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Google2019年最新ハードウェア一覧まとめ

2019年10月16日、Googleは毎年行っているハードウェア製品の発表イベントMade By Google 2019を開催しました。4回目の開催となる今年は、ゲームストリーミングサービス「Stadia」のサービス開始や日本でも10月24日に発売された「Pixel 4」など注目製品の発表が一斉に行われ、世界中を大きく騒がせたことは間違いありません。そんな熱い視線が注がれたMade By Google 2019で発表された最新ハードウェアを紹介していきます。

Googleはなぜハードウェアに力を入れるのか

そもそもGoogleなのにハードウェア?確かに最近「Pixel」シリーズは力を入れているみたいだけど…。そう思う人も少なくないはずです。実際のところGoogleの収益のほとんどが広告収入であり、Google検索のリスティング広告やYouTubeの広告が大きな収益を占めています。(1)(2)そんなGoogleがなぜ、ハードウェアに力を入れるのでしょうか。

Googleがハードウェアに力を入れる理由は「AI第一」にシフトしていく世界に対応するためです。(*3)2016年、CEOのスンダー・ピチャイ氏が、毎年Googleの取り組みや指針を示すために公開書簡で説明している「創業者からの手紙」にて以下のように語っています。

「かつてはデスクトップを指していた“コンピューティング”は、今ではAndroid端末のようなスマートフォンやタブレット、Android Wearのようなウェアラブル、Android Autoのような車載コンピュータ、Google CardboardのようなVR HMDなど、様々な“スクリーン”で展開されている。コンピューティングは将来、その提供形態がどのようなものであれ、ユーザーの日常をサポートするインテリジェントアシスタントになるだろう。われわれは“モバイル第一”から“AI第一”の世界にシフトしていく」
引用元:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1604/30/news044.html

かつて人々はモバイルを含むハードウェア、つまり機械を使いこなさなければ生活を便利にしていくことができませんでした。しかしAIが生まれ進化し続ける現在、AIがユーザーに寄り添うことで、機械を使いこなすことができなくても、生活が豊かになるという世界が構築され始めているのです。スマートスピーカーがいい例で、高齢者や子供など、機械を使いこなせない年齢層でも、製品に話しかけるだけ生活を豊かにすることができます。
現代に生きる人々の生活はスマートフォン、タブレット、ウェアラブルなどのモバイルで支えられていると言っても過言ではありません。モバイル、ハードウェアという人々との重要な接点からAIは学習し、力を伸ばしていきます。そのためGoogleはハードウェアを多様化し、ユーザーとの接点を増やしているのです。(4)
その結果としてGoogleはAIに優れたハードウェア製品が目に見えて多いのが現状としてあります。(
5)ワイヤレスイヤホンの「Pixel Buds」は一見AppleのAir Podsのようですが、40ヶ国語に対応したリアルタイム翻訳機能を搭載しています。スマートカメラの「Clips」は、子供が大喜びしているなどのシャッターチャンスを意図しなくとも撮影してくれます。「Pixel」シリーズ目玉のカメラはHDR+という優れたアルゴリズムにより、複数の写真を組み合わせて1カットで最高の1枚を作り出してくれます。AIを中心にハードウェアを構築してくことで、Appleなどハードウェアに強みを持つ企業との差別化をはかっているのです。

Made By Google 2019で発表された最新ハードウェア一覧

それではMade By Google 2019で発表されたGoogleハードウェア最新製品を紹介していきます。

「Stadia」

ゲームストリーミングサービスである「Stadia」が11月19日に世界14か国でサービスを開始すると発表されました。(6)(7)ハードウェア製品である、専用コントローラーの「Stadia Controller」とTVに接続する「Chromecast Ultra」は、Stadiaを利用する際のパッケージである「Stadia Founder’s Edition」に含まれます。Stadia Founder’s Editionには3カ月分のStadia利用権も同胞され、19日からサービスを利用することができます。(8)
Stadiaはアメリカ以外だとイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダなどの国で展開され、日本などアジア国は今のところ利用することはできません。(
8)ローンチされたゲームは全部で12タイトル。Stadia独占である「Gylt」も含まれます。(9)また、2019年末までにさらに14タイトル追加される予定です。(8)

「Pixel Buds」

完全ワイヤレスイヤホンの「Pixel Buds」(第二世代)。第一世代モデルは左右繋がっているタイプのワイヤレスイヤホンでしたが、今回は完全に独立した形となりました。(10)バッテリーは最大5時間持続し、専用のケースで充電すれば最大24時間使用可能。(6)(10)周りの環境に合わせて自動で音量を調整する「アダプティブサウンド」を搭載。(7)(10)もちろんリアルタイム翻訳機能も搭載しています。カラーはClearly White、Oh So Orange、Quite Mint、Almost Blackの4色展開で、(10)価格は179ドルから。(6)(7)日本での発売は2020年頃が予定されています。 (*7)

「Pixelbook Go」

13.3インチディスプレイ、(6)Chrom OSを搭載したノートパソコン「Pixelbook Go」。筐体がマグネシウム合金で約1キロとかなり軽量です。(6)(7)(10)底面は持ちやすいようにリブ状になっています。さらに驚くべきは価格で、649ドル(日本円にして約7万円)(7)と2017年に発売されたPixelbookに比べるとかなり抑えられています。これはユーザがハイスペックで高価格なラップトップではなく、手頃な価格のものを求めているというニーズにGoogleが応えたためです。(11)現在Pixelbook Goはアメリカ、イギリス、カナダのみ予約販売を開始しました。日本での発売は未定です。(*7)

「Nest Mini」

「Google Home Mini」の第二世代モデルとして登場したスマートスピーカー「Nest Mini」。Nest MiniはGoogle Home Miniと見た目はあまり変わらりませんが、(7)低音の音質が向上、(10)Googleアシスタント機能の応答スピードの高速化(7)(10)などのアップデートが行われています。さらに裏面にフックが施され、Google Home Miniでは棚などの卓上にしか置くことができませんでしたが、壁掛けが可能となり、(10)置き場所の自由度が増しました。Nest Miniは11月22日に日本でも販売されました。価格は6,050円(税込)。(7)こちらのサイトで購入可能です。

「Nest Aware」

クラウドセキュリティサービスの「Nest Aware」から新プランが登場。Nest Aware自体はソフトウェアですが、スマートホームデバイスである「Nest Cam」を使用し、イベント(何らかの動きが記録されているシーン)を録画、検索することができます。(6)またNest MiniやNest Hubを使用することで煙探知器その他の警報音、犬の吠え声など警戒を必要とする事象を通知してくれます。(6)(10)
今まではカメラ1台ごとで料金が発生していましたが、今回の発表で月額6ドルもしくは月額12ドルのいずれかを選ぶことができるようになりました。(
6)(7)(10)新料金開始は2020年初頭を予定しています。日本でのサービス開始は未定です。(*6)

「Nest Wifi」

「Google Wifi」の第二世代として登場。Google WifiではメッシュWifiの構築を同デバイス同士で構築していましたが、Nest Wifiでは「Nest Wifi router」と「Nest Wifi point」の2つで構築します。(7)これによりNest Wifi routerがネットワークの基盤となり最小構成でも3,800平方フィートとNest Wifi pointのカバー範囲が拡大しました。(10)
また、Nest Wifi pointにはGoogleアシスタントやスピーカーが搭載されており。Nest Miniの代わりとしても使用することができます。カラー展開は、Nest Wifi routerはホワイトのみ。Nest Wifi pointはSnow、Sand、Mistの3色です。(7)インテリアに溶け込むカラー展開とデザイン性にこだわったことで、場所を選ばずに配置でき、接続の不安を取り除くことを可能にしました。(7)価格はNest Wifi router単体で169ドル。Nest Wifi routerとNest Wifi pointセットで259ドル。Nest Wifi point単体は149ドルです。(7)アメリカでは11月4日に発売。(7)年内には日本でも発売の予定です。また、Stadiaに対応したゲーム優先モードも搭載されており、Stadiaを利用するユーザーには嬉しいポイントとなっています。(*12)

「Pixel 4」

10月24日に日本でも発売された「Pixel 4」、「Pixel 4 XL」。「Pixel 4」は5.7インチ、「Pixel 4 XL」は6.3インチの有機ELディスプレイが搭載され、CPUは「Snapdragon 855」、メモリーは6GBと前モデルのPixel 3に比べスペックがアップ。(13)3D顔認証「Face unlock」、や画面に触れずに操作することができる「モーションセンス」(日本では2020年春頃に対応予定)などの新機能も新たに搭載されています。(13)
そして大幅にアップデートしたのがカメラです。Pixel 3がシングルレンズだったことに対し、Pixel 4、Pixel 4 XLはデュアルレンズを搭載しています。(6)16メガピクセルと12メガピクセルのカメラに分けられ、望遠カメラ、標準カメラといった使い分けができるようになりました。ズーム倍率は最大8倍まで可能。(13)さらにリアルタイムでHDRが確認できる「Live HDR+」を搭載。(6)AIとデュアルレンズを組み合わせ、8倍でも画質はほぼ劣化せず鮮明な撮影を可能にしたカメラとなっています。
販売ストアはソフトバンクとGoogleストアのみ。現在のところau、ドコモの取り扱いは発表されていません。(
14)カラーはJust Black、Clearly White、Oh So Orangeの3色から選ぶことができ、(10)本体最安値はPixel 4の64GBで87,840円(税込)、最高値でPixel 4 XL の128GBで128,700円(税込)です。(13)

ChromeやAndroidというシステムやソフトウェアの面では世界中で大きなシェア率を誇ってきたGoogle。そんなソフトウェアに比べるとハードウェア製品のシェアはまだまだ少ないというのが現実です。AI技術の向上にはユーザーとの多くの接触が必要であることは間違いありません。ハードウェアはユーザーとAIの重要なハブになるでしょう。Googleが今後AI技術を進歩させるためにハードウェアのシェアをどう広げていくのか、注目していきたいところです。

参考文献
(1)https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HRR_Z21C19A0000000/
(
2)https://abc.xyz/investor/static/pdf/2019Q3_alphabet_earnings_release.pdf?cache=d41c776
(3)https://ai.google/about/
(
4)https://japanese.engadhttps://japanese.engadget.com/2019/10/28/google/get.com/2019/10/28/google/
(5)https://forbesjapan.com/articles/detail/18211/3/1/1
(
6)https://jp.techcrunch.com/2019/10/16/2019-10-15-heres-everything-google-just-announced-at-the-made-by-google-2019-event/
(7)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/16/news070.html
(
8)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1906/07/news061.html
(9)https://www.4gamer.net/games/485/G048575/20191114116/
(
10)https://robotstart.info/2019/10/16/made-by-google-2019.html
(11)https://jp.techcrunch.com/2019/10/17/2019-10-15-up-close-with-googles-budget-chromebook-the-pixelbook-go/
(
12)https://japanese.engadget.com/2019/11/05/google-nest-wi-fi-stadia/
(13)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/16/news067.html
(
14)https://bitwave.showcase-tv.com/pixel4-released-price-campaign/

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