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ミスミの「RAPiD Design」とは?無料で使える設計支援ツールを徹底解説

1. はじめに

近年、中小企業を含む多くの設計部門では、設計工数の短縮とコスト削減が大きな課題となっています。少しでも早く製品を市場に投入し、競争力を強化したいというニーズは日ごとに高まっているのです。

特に設計段階では、使用するCADソフトウェアとその周辺ツールの効率が、プロジェクト全体のスピードを左右します。たとえば部品を選定したり、型番を管理したりする作業は、一度でもミスがあると発注ミスや再設計コストを増加させる原因にもなり得ます。そこで注目されているのが、ミスミが提供する「RAPiD Design」です。

RAPiD Designは、CADアドオンとして機能し、無料CADツールと同等のサポートを備えた設計支援ソフトウェアです。CAD上で手間だった部品選定や3Dモデル配置がスムーズに行えるだけでなく、正確な型番の自動生成や更新が可能なため、設計時間をおよそ1/3に短縮できるという強みがあります。中小企業の設計部門責任者にとっては、費用対効果が非常に高い選択肢となるでしょう。

2. RAPiD Designの基本概要

<画像引用>・RAPiD Design | MISUMI(ミスミ)https://jp.misumi-ec.com/service/rd/

RAPiD Designは、ミスミの豊富な部品データベースを活用し、設計ミスを防止するためのユニークな仕組みを提供しています。設計者が手動で行っていた部品情報の入力や型番管理の手間を大幅に削減することで、全体の設計効率化を狙っています。

使い方はシンプルで、RAPiD DesignをCADソフトウェアにアドオンとして組み込めば、部品選定から配置、型番の更新まで一連の作業がスムーズに進む点が魅力です。設計経験の浅いメンバーでも操作しやすく、導入後すぐに効果が得られると評判です。

設計変更時に必要な情報更新も自動化されることで、二度手間を防ぎ、余計なコストが生じにくい仕組みになっています。ここからは、RAPiD Designがどのような背景で生まれ、どのような形で提供されているのかを詳しく見ていきましょう。

2.1. RAPiD Designとは何か?

RAPiD Designは、ミスミが提供する無料の設計支援ツールであり、CADとの連携を前提に作られています。CAD用の追加プログラム(アドオン)の形態をとることで、従来の操作フローを大きく変えずに導入できる利点があります。

ここで言うCADアドオンとは、既存のCADソフトウェア上で動作し、設計者が使い慣れたインターフェースを利用して操作できる小さな拡張機能です。CADパーツ選定や3Dモデル配置といった面倒な作業をまとめて支援し、最終的には設計工数削減を実現します。

さらに、RAPiD Designでは、設計部品の最新情報がオンライン経由で取得できるため、常に最新の部品仕様を確認しながら設計を進めることが可能です。部品の欠品や仕様変更リスクを抑える効果も期待できるため、設計ミス防止にも大いに役立ちます。

2.2. 主な特徴と提供形態

RAPiD Designの特徴は、何よりも「無料で提供」されている点にあります。一般的に、設計ツールの導入にはライセンス費用がかかるものが多いところ、RAPiD Designは追加コストなしで使えるため、中小企業にもハードルが低いと言えます。

また、提供形態としては、ミスミの公式サイトから簡単に「無償ダウンロード」できる仕組みです。ダウンロードしたファイルをインストールし、対応CADソフトウェアに組み込むだけで導入が完了します。専用の手続きや複雑な設定が要らないため、時間のない設計部門にもスピーディに導入可能です。

そして本ツールは、CADソフトウェアの環境によって必要な機能を最適化する構造になっています。たとえばiCAD SX向けには、模型化の手順やモデリングの流れを簡単にする連携機能を備え、AutoCAD向けには2D設計を思い通りに進めやすい操作性が用意されています。

3. RAPiD Designの主要機能

<画像引用>・RAPiD Design | MISUMI(ミスミ)https://jp.misumi-ec.com/service/rd/

RAPiD Designが提供する主要な機能は、単なるCADソフトウェアの支援を超えて、全体的に設計フローを最適化する点にあります。具体的には、部品選定の自動化や型番の自動生成など、利用者が作業に費やす手間をできるだけ省くことに力を入れています。

その結果、設計時間の短縮だけでなく、作業自体のモチベーション向上やミス削減にも寄与します。CADへの部品挿入時の操作が本当にシンプルになり、操作をまとめて実行できるからです。熟練度を問わず、誰が使っても安定した成果が得られるという点は、中小企業にとって特に魅力的でしょう。

以下では、RAPiD Designの3つの主要機能について詳しく解説します。CADとの連携、部品選定と3Dモデル配置、そして型番自動生成・自動更新のそれぞれが、どのように設計効率化に貢献しているのかを探っていきます。

3.1. CADとの連携

RAPiD Designは、対応するCADソフトウェアとのシームレスな連携が大きな強みです。CADアドオンとして導入することで、わざわざ別のアプリケーションを立ち上げる必要がなく、まさにワンストップで設計を進められます。

iCAD SXやAutoCADなど、幅広いCADツール比較で見ても、接続性と操作性のバランスが優れていると評価するユーザーが多いです。例えばiCAD SXを利用する場合は、3Dモデリングとユーザーサポートの関係がしっかり作られており、AutoCADをメインに使う設計部門では、2D図面にも使いやすいカスタマイズがなされています。

この連携により、設計しながらリアルタイムで部品仕様を検討できるため、無駄なファイル切り替えが激減します。結果的に、設計時間の短縮と設計工数の削減を同時に実現できるのが、大きな特長と言えるでしょう。

3.2. 部品選定と3Dモデル配置

CADでの設計では、数多くのパーツを正確に選んだ上で配置する工程が欠かせません。RAPiD Designでは、ミスミの設計支援ツールとして、オンラインで常にアップデートされた部品情報をもとに、素早く部品の候補を探し出せるようになっています。

ユーザーは必要な部品仕様を入力し、絞り込みをかけることで、CAD上へ3Dモデル配置を自動的に行えます。加えてパーツの形状や寸法など、3D モデリングに必要な情報もしっかり連携されるため、配置後の微調整が格段に減るのです。

こうした機能により、誤った部品選定による再設計リスクが減少し、設計変更もスムーズに進むことになります。部品配置の際には、人為的な手入力ミスが起こりやすいですが、RAPiD Designを使うことでミス防止効果が高まり、業務のスピードアップと安全性向上の両立が可能です。

3.3. 型番自動生成と更新機能

型番を正確に管理することは、設計業務において極めて重要です。特に、部品の発注や在庫確保を行う際に、型番が誤っていると大きなトラブルの原因となります。

RAPiD Designでは、CAD 部品挿入時に同時に型番が自動生成される仕組みを導入し、部品ごとの情報をシステム上で一元管理します。設計段階で部品を選定すれば、その情報がそのまま型番に反映されるため、書き写しやダブルチェックの手間が大幅に減ります。

さらに、設計変更が生じた場合でも、設計変更 自動更新の機能によって、型番管理が常に最新の状態に保たれます。二重登録や発注ミスといったリスクを低減し、設計効率化とコスト削減を同時に実現できる点が最大のメリットです。

4. インストールと対応CADソフトウェア

RAPiD Designは、インストール手順を簡素化することで、導入障壁を可能な限り下げています。オンラインで無償ダウンロードできるのみならず、インストールプロセスもわかりやすいガイドが用意されており、初心者でも安心して設定を進められます。

特に工数に余裕の無い中小企業の設計部門にとって、短時間でツールを導入できることは非常に魅力的です。その速さは現場の稼働を止めず、継続しながらスムーズに新しいワークフローに切り替える形でも対応可能とされています。

では、具体的にどのようなCADソフトウェアに対応しているのか、またインストールの流れはどのような手順を踏むのかについて、以下で確認していきましょう。

4.1. 対応するCADソフトウェア

RAPiD Designがサポートしている主なCADソフトウェアとしては、iCAD SXとAutoCADが挙げられます。これらは、多くの設計部門が利用している定番ソフトであり、3Dおよび2Dの両環境で幅広く活用できます。

iCAD SX向けでは、大規模アセンブリを扱いやすい特徴を活かし、複雑な機械部品のモデリングに強みがあります。その点でRAPiD Designとの組み合わせは、部品点数の多い案件でも軽快に動作するため、非常に便利です。

一方のAutoCAD版では、図面作業に特化したインターフェースを用意し、2D図面をベースに進める設計業務に適した操作性がアピールポイントになっています。いずれのCAD ソフトウェアも使い慣れている場合、切り替えの負荷が少なく導入できることが大きいでしょう。

4.2. インストールプロセス

インストール手順は、ミスミの公式サイトへアクセスし、RAPiD Designを「無償ダウンロード」するところから始まります。ダウンロード後、事前にCADアプリを終了しておき、インストールウィザードの指示に従って数回クリックするだけで作業は完了する仕組みです。

特に難しい設定項目はなく、CDやUSBメモリなどのインストールメディアは不要です。インストールが簡単とされる理由は、こうした無駄を削減するプロセス設計にあると言えます。

完了後にCADソフトウェアを再起動すると、RAPiD Designのメニューやツールバーが追加されますので、そのまま部品挿入や3D モデル配置を試すことができます。もしセットアップ途中で困った場合は、CAD ユーザーサポートページの案内も充実しているため、いつでもトラブルシューティングが可能です。

5. 無償提供のメリットとサポート体制

RAPiD Designが注目されているもう一つの理由は、無料提供されていることによるコストメリットです。追加ライセンスを購入する予算がない中小企業でも、気軽に導入を検討しやすいのが大きな魅力です。

さらに、無償提供であっても、導入後のサポート体制がしっかり整っているところも評価ポイントです。ツールを使っている過程で発生した疑問や不具合に素早く対応し、ユーザーが途方に暮れないよう配慮されています。

ここからは、無料で提供される理由やメリット、そしてサポート内容をそれぞれ掘り下げてご紹介します。実際の利用シーンをイメージしながらお読みいただければと思います。

5.1. 無料での提供の理由と利点

ミスミがRAPiD Designを無料で提供している背景には、より広範な設計コミュニティに自社の部品データベースを活用してもらい、共同で製造業全体の効率化を進めたいという想いがあるようです。

部品販売を主力とする企業として、CAD ツール比較の中でRAPiD Designを通じて自社の製品を容易に選択可能にすることで、自然と自社の部品利用が増える効果も期待していると言えます。ですから設計支援無料ツールとしての位置付けは、ミスミにとっても顧客にとってもメリットが大きいのです。

導入コストを大幅に抑えながら設計時間を短縮できる点は、設計部門にとっても重要な利点です。CAD 無料提供であることから管理部門の稟議も通りやすく、すぐに導入検討に移れるため、企業全体の動きがスムーズとなります。

5.2. サポート体制とユーザー支援

無料提供のサービスとはいえ、導入後には詳細なマニュアルやオンラインヘルプをはじめ、問い合わせ窓口などの充実したCAD サポートが用意されています。初心者の方でも、一つひとつの操作方法を学びながらステップアップできるようガイドが整えられています。

また、キャリアの浅いエンジニアが利用する際の研修用としても活用できるのがRAPiD Designの強みです。ミスミが提供するユーザーサポートでは、動画チュートリアルやQ&Aセクションが豊富に揃っており、操作手順やトラブルシュートをわかりやすく学ぶことができます。

結果として、設計現場の生産性がアプリの操作習熟度に左右されにくくなるため、負荷が偏らず、チームメンバー全員で設計工数 削減に取り組める環境が整うのです。忙しい設計部門にとって安心できるポイントだと言えるでしょう。

6. 実際の利用者からのフィードバック

RAPiD Designの価値は、実際に使った人がどのように評価しているかが大きな指標になります。特に中小企業の設計部門では、限られた人員で最大限の成果を出す必要があるため、効率化ツールの導入による変化が大きく出る傾向にあります。

ここでは、実際の設計部門がRAPiD Designをどのように使って業務改善を進めているのか、使用感や満足度を中心に見ていきます。ユーザーの声を通じて、具体的なメリットと注意点を知ることで、導入のイメージがクリアになるでしょう。

以下では、「設計部門での効果」として具体的な事例や効率化の成果を、続いて「ユーザー体験と満足度」として操作性やサポート評価を取り上げます。実際の声をベースにした内容は、導入を検討する上で重要な材料となります。

6.1. 設計部門での効果

多くの設計部門責任者が指摘しているのは、RAPiD Designを導入することで日々の繰り返し作業が大きく軽減された点です。たとえば、CAD 部品挿入のたびに部品表を参照して手動入力していた時間が大幅に削減され、他の重要なタスクにリソースを回せるようになりました。

また、設計変更の際にも型番 自動生成・設計変更 自動更新機能により、手戻りが少なくなると評価されています。以前はミスが見つかると、型番の訂正や再発注でコストが膨らむケースが珍しくありませんでしたが、RAPiD Designの導入後はその発生頻度が激減したという報告も多いです。

コストダウンだけでなく、開発スケジュールが短縮されることで市場投入が早まり、部門全体で競争力が高まるという二次的な効果まで期待できます。設計工数の削減だけでなく「イノベーションに割く時間が増えた」という声もあるため、経営層からの評価も高いようです。

6.2. ユーザー体験と満足度

操作性の向上に直結する要素として、RAPiD Designのインターフェースがわかりやすいことが挙げられます。CAD操作に慣れてさえいれば、新しいツールとして覚えることは比較的少なく、導入後すぐ使い始められるとの意見が多いです。

また、CAD 自動化といった機能面での恩恵により、作業フロー全体を把握しやすくなったという声もあります。3D モデル配置やパーツ選定のプロセスがスムーズで、データの不整合が発生しづらいからです。サポート体制も併せて万全なため、安心して利用できる点がユーザー満足につながっています。

実際に、設計部門の若手からは「ツールの使い方が直感的に理解できるので、先輩に細々と質問しなくても覚えられた」というコメントも聞かれます。結果的に他の業務に割く時間が増え、企業内での生産性向上が総合的に高まる好循環が生まれているようです。

7. 結論:なぜRAPiD Designが設計業務に変化をもたらすのか

ここまで見てきたように、RAPiD Designが提供するメリットは多岐にわたります。まず、無料 CADツールとしての手軽さが導入障壁を低くし、中小企業の設計部門でもスピーディに活用できる点が大きな強みです。また、部品選定から型番の管理まで一貫したサポートによって、設計時間を1/3に短縮するだけでなく、誤発注などのヒューマンエラーも低減します。

さらに、設計 ミス防止機能や自動化を通じて、設計全体のクオリティを底上げし、競争力のある製品づくりに時間を割り振れるようになります。サポート体制が整っているため、導入初期の戸惑いやトラブルにも迅速に対処できる点が現場にとっては頼れるポイントです。

結果として、RAPiD Designは設計工数 削減と開発スピード向上、そしてユーザーフレンドリーな操作性の三拍子がそろっており、導入企業から高い評価を受けています。中小企業の設計部門責任者をはじめ、多くの方が求める「短納期」「低コスト」「高品質」を同時に実現できるため、まさに設計業務に大きな変化をもたらすツールと言えるでしょう。

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<参考文献>

・RAPiD Design | MISUMI(ミスミ)

https://jp.misumi-ec.com/service/rd/

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