ARES CADの操作方法を徹底解説!初心者が最初に覚える基本操作と便利機能ガイド
1. はじめに

ARES CADは、AutoCADとの高いDWG互換を持ちながら価格が比較的低く、初心者から上級者まで幅広く利用できるCADソフトウェアとして注目されています。
本記事では、ARES CADの基本操作を中心とし、初心者ガイドとしてわかりやすくステップを追いながら解説します。簡単な言葉を用いつつも、専門的な内容もしっかりと網羅する構成を目指しました。
記事の後半では、ARES CADとAutoCADの操作性比較や移行時に意識したい注意点、さらには学習方法なども詳しく紹介します。学業や将来の仕事で役立つ図面作成技術を習得したい方や、リーズナブルで高機能なCADソフトウェアを探している方にとって大きな助けになる内容となっています。
それでは、最初にARES CADの概要について確認し、導入後にどのような作図や編集ができるのかを見ていきましょう。本記事を読み終える頃には、ARES CADを使いこなすための具体的なイメージが得られるはずです。
2. ARES CADとは?基本概要とできること
ARES CADは、Graebert社が開発・提供するDWG互換型のCADソフトウェアであり、AutoCADと作図ファイル形式(DWG)が共通しているのが強みです。システムが比較的軽量であるため、スペックがさほど高くないパソコンでも動作がしやすく、学習コストや導入メリットの面で評価されることが多くなっています。
多くのユーザーにとって魅力的なのは、AutoCADの操作方法に近いインターフェースを備えつつ、価格が抑えられている点です。授業や個人学習であっても、十分に手が届く設定となっているので、低コストで高度な作図をしたいと考える学生や個人ユーザーから支持を集めています。
また、ARES CADでは無料トライアルが用意されており、自分の環境や使い方に合っているかを気軽にテストできるのも利点です。フリーハンドで試すのではなく、あらかじめ本記事をご参照いただくことで、最適な学習の進め方や効率的な操作手順を得られるでしょう。
以下では、ARES CADの具体的な特徴やプラットフォーム、AutoCADとの違いなどを3つの小見出しに分けて解説していきます。これによって、どんな場面でどんな機能が役立つのかをイメージしていただけるはずです。
2.1. ARES CADの主な特徴と強み
第一に、ARES CADはDWG互換(ARES CAD DWG互換)を強力にサポートしているため、すでに存在するAutoCADの図面データをほぼそのまま扱えます。学生の授業課題のみならず、将来の職場でも使用される可能性が高いフォーマットなので、学習投資を有効活用しやすい点が魅力です。
第二に、操作体系がAutoCADに近いという点です。リボンメニューやコマンドラインなどのユーザーインターフェースがよく似ているため、AutoCADで学んだ基本知識をそのままARES CADに応用できます。今後は両方のソフトを使い分けるケースも想定されるので、汎用性が高いといえるでしょう。
さらに、もう一つの大きな強みは比較的安価かつ動作が軽快である点です。学習や副業などの場面でコストを抑えたい人にとっても、稼働環境への負担が小さいことは大きなメリットとなります。
これらの特徴を踏まえて検討すると、ARES CADは初心者ポイントを的確に押さえており、操作を身につけやすいことがわかります。
2.2. ARES Trinityの三つのプラットフォーム
ARES CADには、デスクトップ版・Web版・モバイル版という3種類のプラットフォームが用意されています。これらは総称してARES Trinityと呼ばれ、マルチプラットフォームで図面を連携させる仕組みが整っています。
デスクトップ版(ARES Commander)はWindowsやMacなどPC環境に対応し、本格的な作図や編集を行えます。Web版(ARES Kudo)はインターネットブラウザ上での動作が可能なので、ソフトのインストールなしに図面閲覧・修正ができます。最後にモバイル版(ARES Touch)はスマートフォンやタブレットでの利用を想定しており、現場でのチェックや注釈が可能です。
例えば、大学の研究室や自宅PCで作図したデータをクラウドに保管しておけば、出先でもモバイル端末からすぐに開くことができます。将来的には、実務でも時間と効率を大幅に削減できる点が評価されています。
このように、場所を選ばずに作業できることは非常に便利です。学習段階からTrinityの環境を活用しておけば、外出先での進捗確認やチームメンバーとの共同作業がスムーズに行えるでしょう。
2.3. AutoCADとの比較:操作性の違いと共通点
AutoCADユーザーがARES CADに乗り換える際に最も気になるのが、操作性比較や実際の互換度です。基本的にはコマンドの名称やショートカットキーがAutoCADとほぼ同じです。また、リボンメニュー内のアイコン配置も類似しているため、乗り換えへの障壁は小さいでしょう。
一方で、やや挙動や配置が違う部分も存在します。たとえば、特定のツールパレットや追加機能の位置が異なる場合があるため、ある程度は設定画面でのカスタマイズを行うと効率アップにつながります。
総合的には、90%以上のコマンド互換性があり、DWGファイルのやり取りもスムーズです。さらに、価格面のメリットを考慮すると、長期的なコスト削減も見込めるでしょう。初期学習負荷が低いため、短期間で習得しやすいのがARES CADの特長です。
以上を踏まえると、すでにAutoCADの知識がある人はもちろん、これからCADを始める方にとっても、ARES CADの使い方を習得することは多くの利点があるといえます。
3. ARES CADの画面構成と基本UIの見方
ここでは、画面のどこに何が配置されているかを中心に、リボンメニュー、コマンドライン、モデル空間とレイアウト、ステータスバーなどの基本的なUI要素を確認してみましょう。一度地図を把握するようにインターフェース全体を理解しておくと、後の操作が非常にスムーズになります。
とりわけ、リボンメニューやコマンドラインは必ず抑えておきたい重要なポイントです。CAD初心者が最初につまずきやすいのはボタンやアイコンの場所で、どの機能がどこにあるかわからなくなるケースが多いからです。
以下では、それぞれのUIの具体的な特徴や使い方を説明します。初めて触る方もイメージがつきやすいように、キーボード操作やマウス操作の具体例も交えます。
なお、モデル空間とレイアウトの切り替えや、ステータスバー関連の設定は、作図の精度を高めるうえで重要な意味を持ちます。ぜひ細かい機能も確認してみてください。
3.1. リボンメニューの構成
リボンメニューは、上部に配置されたタブ形式のメニューバーで、作図、注釈、修正などの機能がそれぞれ整理されています。AutoCADに慣れている方ならすぐに違和感なく掴めるでしょう。
たとえば「作図(Draw)」タブを開くと、線や円などの基本的な作図コマンドがずらりと並びます。リボン上のアイコンにカーソルを合わせるとツールチップが表示されるので、最初のうちはツールチップを頼りに機能を確認してください。
ARES CADでも操作はほぼ同じですが、タブ名がやや違う場合があります。自分がよく使うコマンドはクイックアクセスツールバーに登録するなど、インターフェースをカスタマイズすることで作図効率をさらに高めることができます。
最初はタブを全部回ってみて、何がどこにあるのかざっくり把握するだけでも、後々の作業がぐっと楽になるはずです。
3.2. コマンドラインの活用法
コマンドラインは画面下部に表示される文字入力画面で、CADソフトウェアの最も重要な操作窓口といえます。キーボードで短縮コマンドを入力すると、わずか数文字で機能を呼び出せるため、慣れると非常に高速な作業が可能です。
たとえば線を引くときは「L」→Enterと入力するとLINEコマンドが起動し、続けて始点と終点をクリックする流れです。こうしたキーボードショートカットによる制御は、AutoCADと同様にARS CADでも活用できます。
初心者ガイドとしては、最初からたくさん覚えようとせず、頻繁に使うコマンドだけ覚えるのがおすすめです。慣れてきたら、詳細なショートカット一覧を参照して徐々に覚えていきましょう。
コマンドラインに表示されたプロンプト文をよく読むことで、次にどんな操作を要求されているのかがわかります。焦らずに画面下にも注意を払いながら進めることが、CAD操作の習得をスムーズにするコツです。
3.3. モデル空間とレイアウトの切替
モデル空間というのは、実際に作図を行う主な領域です。建築や機械設計のようなケースであれば、1:1のサイズ感で図面を作成します。実際の寸法に合わせて線を引いていく感覚を持つとやりやすいでしょう。
一方、レイアウトは印刷やPDF書き出しなどを前提に、用紙サイズやビューポートを設定するための領域です。実物を出力するときのレイアウトイメージを整える場所であり、A3やA1など用紙の規格に合わせたプレビューを確認できます。
ARES CADでも、画面左下のタブで簡単にモデル空間とレイアウトを行き来可能です。仕上げ段階では、レイアウトを活用して寸法や注釈の位置関係が印刷時に崩れないかをチェックしましょう。
慣れるまではモデル空間で作図したあと、レイアウトに移動して印刷プレビューを確認、といった流れを反復してみるとよいでしょう。
3.4. ステータスバーの主要機能
ステータスバーは、画面下部に並ぶ小さなボタン群で、たとえばスナップ設定や正交モードのON/OFFなどの状態がまとめられています。ここをうまく設定しておくと、図形を正確な位置に描くうえでとても便利です。
主要な項目としては、オブジェクトスナップ(OSNAP)、グリッド表示、極トラッキング、正交モード(ORTHO)が挙げられます。これらを的確にON/OFFを切り替えることで、誤差なく線を引いたり円を配置したりできます。
AutoCADでおなじみの機能も多く、機能名やアイコンがよく似ています。操作ミスや余計な誤差を減らすためにも、ステータスバーの状態に常に気を配る習慣をつけるのが上達の近道です。
ステータスバーは細かな設定ができるため、どの機能を「表示」するか「非表示」にするかをカスタマイズして自分好みに最適化するとよいでしょう。
4. ARES CADの基本操作
ここでは、初心者が最初に覚えるべき基本操作を確認していきます。具体的には図面の拡大・縮小・移動、基本的な作図方法、図形の編集といったステップです。いずれもCAD作業の基礎の基礎ですが、効率よく覚えることで、より高度な作業にスムーズに移れます。
最初のうちは難しそうに感じられるかもしれませんが、実際にはマウスホイールやショートカットを使った簡単なものが多いです。必要に応じてYouTubeでチュートリアル動画を参照しつつ、繰り返し操作して慣れていきましょう。
以下では「拡大・縮小・移動」「基本的な作図方法」「図形の編集基本操作」という順で解説します。ひとつずつ段階を踏んで学べば、固いイメージのあるCADも思いのほか早く習得できます。
コマンドラインからの入力とリボンメニューからアイコンをクリックする方法の両方を試し、自分が使いやすいと感じる方法を優先して習得するのも良いでしょう。
4.1. 図面の拡大・縮小・移動
最も頻繁に使う操作の一つが、マウスホイールによるズームイン・ズームアウトです。ホイールを回転させるだけで拡大・縮小できますし、ホイールを押しながらドラッグすればパン(移動)ができます。
具体的には、ズームをするときにはホイールを前後に少しだけ回すとスムーズに拡縮できます。慣れないうちはつい回しすぎて一気にズームしたくなりますが、こまめに操作して表示範囲を調整するほうが誤操作を減らせます。
また、キーボード操作としては「Z」→「E」というコマンドを入力すると図面全体を表示できます。視界をリセットしたいときに便利です。AutoCADの形式と同様なので、AutoCADユーザーもそのまま使えます。
最初にこのズームとパンを自在に使えるようになれば、図形のある部分だけを素早く拡大して編集できるようになるため、操作効率が格段に上がります。
4.2. 基本的な作図方法
CADで作図するときの代表的なコマンドは、線(LINE)、円(CIRCLE)、長方形(RECTANGLE)などです。ARES CADの使い方では、これらのコマンドがAutoCADとほぼ共通のショートカットを持ち、コマンドラインで入力して呼び出せるのが特徴です。
たとえば、線を引くなら「L」→EnterでLINEが起動し、始点と終点をクリックすると線が引けます。長さを数値で指定することも可能で、「100<0」と入力すれば、長さ100単位で角度0度の線を正確に作れます。
円も同様に「C」→Enterで中心点と半径を指定して描画します。ポリライン(PLINE)を使うと、直線と円弧をつなぎ合わせた複雑な形状もまとめて描けるので便利です。
初心者ポイントとしては、まずこれらの基本コマンドを繰り返すだけでも十分に達成感が得られます。練習時には簡単な図形をいくつか作ってみて、位置合わせや寸法の設定に慣れていきましょう。
4.3. 図形の編集基本操作
作図した図形を移動したりサイズを変更したりする編集コマンドも、ARES CAD 編集においてはAutoCADと一覧性が高いです。代表的なものには移動(MOVE)、コピー(COPY)、トリム(TRIM)、ストレッチ(STRETCH)などがあります。
たとえば移動(MOVE)はコマンド「M」で呼び出して、まず移動したいオブジェクトを選択し、基点と移動先を指示します。コピー(COPY)もほぼ同様の手順ですが、途中で複数コピーが連続でできる点が便利です。
トリム(TRIM)は線を指定して余分な部分を切り取り、ストレッチ(STRETCH)では図形の一部だけをドラッグして形状を伸縮できます。このストレッチは交差選択を使うのがコツで、特定の範囲をなぞって選択します。
図形を選択すると表示されるグリップ(小さな正方形)をドラッグして編集する方法もあります。塊で動かすのか部分的に変形するのかで手順が変わるので、慣れるまではいろいろ試して操作感をつかみましょう。
5. 寸法・注釈を使った図面の仕上げ
ここまでで基本的な作図と編集を行う準備は整いましたが、図面の仕上げとして欠かせないのが、各種寸法と注釈を入れる作業です。ARES CAD 寸法や注釈はAutoCADに匹敵する機能を持ち、細部の寸法精度や文字の配置をしっかり管理できます。
例えば建物の平面図を描いたとき、縦横の寸法をしっかり入れなければ、実寸の情報が分かりません。また、注釈として部屋名や凡例をテキストで入力することで、図面を見た人に必要な情報を的確に伝えられます。
ここでは基本的な寸法の入れ方、および注釈としての引出線やスタイル設定について説明します。学習段階からこれらの機能を意識しておくと、図面作成のプロセスが一段と理解しやすくなります。
きちんと仕上げた図面は説得力が違います。適切な寸法記入と注釈があるだけで、見やすさや正確性が大きく変わりますので、ぜひこのステップも押さえてください。
5.1. 寸法の基本と注釈の入力
ARES CADにおける寸法コマンドは、自動的に補助線を生成し、寸法値を表示してくれます。代表的な寸法コマンドとしては、直線寸法(DIMLINEAR)、角度寸法(DIMANGULAR)、半径寸法(DIMRADIUS)などが挙げられます。
たとえば、直線寸法を入れる場合には、「DIMLINEAR」をコマンドラインに入力すると、寸法対象の2点を指示後、寸法を指定するだけで完了します。オブジェクトスナップを活用すれば、端点や中心点を正確に捕捉できるので、誤差なく寸法を入れることができます。
注釈としては、テキストコマンド(TEXTやMTEXT)を使って文字を入力します。複数行の文字をまとめて書きたいときはMTEXTが便利で、サイズやフォント、色などを細かく設定できるのが特徴です。
CAD上で作業するときは、あらかじめ寸法を統一しておくと、フォントサイズや矢印の形状などが常に同じルールに揃うため、図面の統一感が保たれます。
5.2. 引出線と注釈スタイルの設定
図面の細部に注釈(ARES CAD 注釈)を入れる際は、引出線(LEADER)を使うと見やすいです。オブジェクトの特徴を指し示しながら説明文をつける場合に役立ちます。リボンメニューやコマンドラインからLEADERコマンドを呼び出し、指示したい点を選んでテキストを入力するだけです。
また、寸法スタイルと同様に注釈スタイルを設定しておくと、文字の高さや引出線の形状が共通化されるため、図面全体のデザインが統一されます。特に、学生や初心者の場合は、授業で提出する図面の見栄えが良くなるのでおすすめです。
実務でも、引出線による注意書きや部材名、材料情報などを追記しておくことで、作業工程のミスを减少する効果があります。図面の読み取りミスを防ぐためにも、注釈・引出線は積極的に活用したい機能です。
ARES CADが提供する注釈関連の機能は、多彩な設定項目を備えていますが、最初は基本的な高さや色の変更だけを押さえておけば大丈夫です。実際に使いながら微調整して、自分の目的に合ったスタイルを完成させていきましょう。
6. ARES CADで効率化する便利機能

ここでは、ARES CADが提供するさまざまな便利機能に注目してみましょう。シートセットマネージャやブロック編集、Excelリンク、さらにはマルチプラットフォーム連携などを活用すると、大幅に作業を効率化できます。
これらは基本操作を一通りマスターしたあとで導入すると効果を実感しやすいです。特に、業務や研究プロジェクトなどで多くの図面を取り扱う場合は、シート管理やブロック管理が非常に重要になってきます。
初心者の場合は最初からすべてを使いこなすのは難しいかもしれません。しかし、一度概要を理解しておくだけでも、「こういう場面ではこの機能が使えそうだ」と思いつくようになり、将来的に時間短縮に大いに役立ちます。
詳しいプロセスは各機能の公式チュートリアルやYouTube動画なども参照してください。ここでは概要と基本的な使用例にフォーカスします。
6.1. シートセットマネージャとブロック編集
シートセットマネージャは、複数の図面を一括管理し、印刷設定などもまとめて行える機能です。大規模な建築プロジェクトでは図面数が膨大になるため、シートセットマネージャを活用すると書類の統合や一括印刷がスムーズになります。
また、ブロック編集は、繰り返し使うパーツやシンボルを部品化して扱うときに便利です。ドアや窓、家具など、何度も使う要素をブロック化しておけば、挿入や位置合わせが簡単になりますし、一括で形状変更ができる点も魅力といえます。
こうした機能はAutoCADにも存在しますが、ARES CADでもほぼ同様の使い勝手で操作できます。ブロック編集のコマンドは「BEDIT」で呼び出し、属性ブロックを作れば、文字情報などを埋め込むことも可能です。
大規模な図面を扱うときこそ、このような管理機能が威力を発揮します。何度も同じ要素を作図するのは手間ですから、積極的にブロック化して省力化を図るとよいでしょう。
6.2. 表挿入とExcelリンク
ARES CAD Excelリンク機能を用いると、数値情報や部材リストなどを外部のExcelファイルと連動して管理できます。たとえば造作図面などで部品一覧をCAD図面に挿入する場合、Excel側で更新した情報が図面の表に自動的に反映されるため、重複入力の手間が省けるわけです。
表挿入(TABLE)コマンドを使えば、既存のExcelにリンクした表を作成することも、単純に文字を打ち込んだ表を挿入することも容易です。大量のデータを扱う際には、この連携が非常に効率的です。修正のたびにCAD側の表を作り直す必要がなくなるため、業務の重複作業を減らすメリットがあります。
初心者にはややハードルが高いと感じるかもしれませんが、Excelでデータを頻繁に扱う分野(例えば建築材料の数量管理や機械部品のリスト作成など)では、覚えておくと確実に作業が楽になります。
日常的にExcelを使って数値データやリストを作成しているなら、ARES CADの表挿入とリンク機能を試してみる価値が高いでしょう。
6.3. マルチプラットフォームでの同期
先ほど解説したように、ARES CADはデスクトップ、Web、モバイルを含むマルチプラットフォームに対応しています。卒業設計や研究プロジェクトなどでも、これを活用することで「いつでも・どこでも・どのデバイスでも」図面を参照・編集できる体制を整えられます。
Web版(ARES Kudo)はブラウザ上で起動するため、専用ソフトのインストールが不要です。モバイル版(ARES Touch)は外出先や現場での検討や注釈の書き込みに適しており、タブレットやスマートフォンから直接操作可能です。
このように、複数のデバイス間で同期できることは、チーム作業やリモートワークの流れにもマッチしています。大学の共同研究でも、同じ図面データをクラウドに置いておけばメンバー間で容易に共有が可能です。
ただし、ファイルの保存場所やバージョン管理には注意しましょう。クラウド上でのアクセス権限設定をしっかり行い、誤って上書きしないようルールを決めることが大切です。
7. ARES CADとAutoCADの操作性比較
ARES CADはAutoCADとの互換性を重視して開発されているため、同タイプのショートカットコマンドが多く、インターフェース上の項目名もよく似ています。ここでは、操作性比較や価格面の差を確認し、導入時に役立つ注意点も合わせて紹介していきます。
すでにAutoCADの操作を心得ているなら、ARES CADへの移行は意外と容易です。最初の数日間は細かな違いに戸惑うかもしれませんが、ほとんどのコマンドは同じ入力で起動でき、DWG互換も高品質に保たれています。
一方で、会社や学校などの組織的な観点から考えると、ライセンス管理やユーザー数の増減などが発生します。価格やサブスクリプション形態、AutoCADとの共存運用などもしっかり検討しておくと安心です。
では、以下の小見出しを通じて、コマンド互換性やショートカットの違い、価格、導入メリットなどを詳しく見ていきましょう。
7.1. コマンド互換性とショートカットの違い
ARES CADのコマンド互換性は約90%にのぼり、主要コマンドの呼び出し方法はAutoCADと大きくは変わりません。たとえば「L」は線分、「C」は円、「M」は移動、「TR」はトリムなど、同じフローで作図や編集ができます。
一部、ショートカットの名称やアイコンの表示が異なる場合がありますが、カスタマイズできる点も多いので、自分の使いやすい設定に調整することが可能です。初心者にとっては、そこまで大きな障害ではないでしょう。
逆にAutoCAD未経験の方には、どちらのソフトでも通用するコマンド体系を学べるという利点があります。AutoCADとARES CADの両方が使えるようになるのは、就職や将来的なキャリアの幅を広げる点で大きなメリットとなります。
最初に基本を学ぶ時には、どのコマンドがどちらのソフトでも重複しているかをまとめて覚えておくと、一石二鳥でスキルを磨けます。
7.2. 価格と導入メリット
AutoCADと比較すると、ARES CAD 価格はリーズナブルであることが大きな導入メリットの一つです。学生や個人利用の場合、学習コストを抑えながら本格的な図面作成スキルを習得できるのは魅力的です。
また、企業の観点からもライセンス費用や保守費用の節約につながるため、AutoCADを部分的にARES CADに置き換えて採用するケースが増えています。将来的にはクラウドベースの運用費も絡んできますが、それでも必要な機能を満たす範囲でコスト削減が期待できる点は見逃せません。
学生向けの割引やキャンペーンが用意されることもあるので、実際に導入を考えるときには公式サイトや特約店の情報をチェックしてみてください。学習しやすい環境を出来るだけ手頃に整えることで、早期に操作を身につけられます。
加えて、ARES CADの無料トライアル版でまずは試してみるという方法もおすすめです。使い勝手や動作速度を実際に確かめると、より明確な判断材料になります。
7.3. 移行時の注意点
AutoCADからARES CADへ移行する際には、主にテンプレートやカスタマイズファイルの互換性に気をつける必要があります。レイヤー名や文字スタイルなどをAutoCADで指定していた場合、ARES CADの設定ファイルとも照合しておくとスムーズです。
また、業務でLISPなどのスクリプトを使っている場合は、対応状況を要チェックです。一般的なLISPは問題なく動くことが多いですが、複雑なカスタムプログラムを組んでいるケースでは、あらかじめテストしておくと安心です。
クラウドストレージを使う場合にも、ファイルのバージョン管理や権限設定がAutoCAD環境と同じかどうかを確認してください。特にチームで共同作業する場合は、誤って古いバージョンのデータを上書きしてしまわないようルールを決めましょう。
とはいえ、大半の環境では想像以上にスムーズに移行できるケースが多いです。最初に小規模のプロジェクトやサンプル図面で十分にテストし、パイロット運用を行うとリスクを低く抑えられます。
8. ARES CADを使いこなすためのおすすめ学習方法
最後に、ARES CADをさらに使いこなすための学習方法をまとめます。無料トライアルを活用する、チュートリアル動画を見る、ショートカット一覧を参考にするなど、段階的に習熟度を上げていくことがコツです。
特に、初心者が気軽に触れる方法として無料トライアル版の存在は頼もしいです。まずはインストールして触ってみると、文章や画像だけではわかりにくい部分が自然と理解できます。
また、ネット上にはARES CADの操作を実演しているチュートリアル動画が豊富にあるため、一人でテキストを読むだけよりも短時間で操作感をつかめるでしょう。ショートカットを覚える際にも実際の作図の流れとセットで覚えると定着しやすいです。
以下では、学習をスムーズに進めるうえで重要な3つのポイントをご紹介します。初心者がつまずきやすい疑問にもQ&A形式で触れますので、ぜひ参考にしてください。
8.1. 無料トライアルの活用
ARES CADの公式サイトでは、一定期間利用できる無料トライアル版が配布されています。これをダウンロードして実際にインストールし、動作確認や基本操作を試してみると良いでしょう。
すでにAutoCADを使ったことがある場合は、画面構成やコマンド入力が非常によく似ていることに気づくはずです。必要最低限の学習で移行できそうなのかを見極めることができますし、動作環境やPCスペックとの相性もチェックできます。
初心者の方なら、チュートリアルサイトや本記事を横に置いて、基本作図から編集まで一連の流れを真似してみると操作感を早く理解できます。数日間試すだけでも、どの程度使いこなせそうか感触が得られるでしょう。
トライアル版の期間中に図面作成の練習を十分行い、どんな機能が必要なのかを洗い出しておくと、正式導入の際に大きな失敗が減らせます。
8.2. チュートリアル動画とショートカット一覧
特にARES CADのYouTubeチュートリアルはおすすめで、実際の画面操作を見ながら学ぶことで理解速度が一気に上がります。専門用語を小難しく説明されるよりも、目の前でコマンドが実行されるのを見て真似するほうが初心者には取り組みやすいです。
また、ARES CAD ショートカットをまとめた一覧を手元に置いておくと、日常の操作がどんどん効率アップします。LINE、CIRCLE、MOVE、COPY、TRIMなどの主要コマンドをまとめて覚えてしまえば、画面上のアイコンを探す手間がぐっと減ります。
いきなりすべて覚える必要はありませんが、よく使うものだけでも頭に入れておくと、図面作成のスピードが飛躍的に上がります。逆に、マウスクリックやリボンメニューばかりに頼っているとアクションが増えてしまい、思わぬ時間ロスにつながることもあります。
動画とショートカット、これらを組み合わせるだけでも初心者から中級者へ上達する下地がしっかりと築けます。
8.3. CAD初心者がつまずきやすいポイントQ&A
Q1: 線がうまく真っ直ぐ引けません。
A1: 正交モードをONにしましょう。ステータスバーのORTHOボタンを押せば、線が水平垂直に固定されます。また、オブジェクトスナップをONにして端点を正確にとらえると、ミスが減ります。
Q2: 寸法値が実際の長さと異なって表示されます。
A2: モデル空間の単位設定や尺度設定が合っていない可能性があります。特に海外企画の図面を扱う場合は、メートル表記かミリ表記かを必ずチェックしてください。また、レイアウトタブでのビューポート尺度がずれていないかも確認を。
Q3: AutoCADで開いたときと表示が違うのですが大丈夫ですか?
A3: 多少の表示差はありえますが、DWG自体は互換性が高いので基本的には問題ありません。文字スタイルなどの環境設定が異なるため、文字のフォントや幅が微妙に違って見えるケースもあります。共通のテンプレートに合わせると解決しやすいでしょう。
こうしたよくある質問を一つずつ解決していくと、ARESCADをより快適に使えるはずです。何か詰まったら、このようなQ&Aを参照するか、YouTubeなどの操作デモを確認してみてください。
9. まとめ:ARES CADの操作はAutoCAD経験者ならすぐ慣れる
本記事では、ARES CADの基本操作から便利機能まで、初心者ガイドとして必須の情報を網羅してきました。リボンメニューやコマンドライン、モデル空間とレイアウトなどはAutoCADと類似性が高く、DWG互換による高い互換性を実感できるでしょう。
AutoCAD経験者であれば、わずか数日の学習でARES CADを戦力として活用し始められるはずです。また、費用面やマルチプラットフォーム対応という点から見ても、導入メリットは非常に大きいと言えます。学生や新人エンジニアの方にとっても、操作体系を身につけることで今後のキャリアに役立つ可能性が高いでしょう。
基本操作を覚えた後は、シートセットマネージャやブロック編集、Excelリンク機能、さらにはWebやモバイル版での同期など、もっと効率を高める応用技も試してみてください。慣れてくると図面作成の時間を大幅に短縮でき、品質も安定します。
今後、ARES CADを試してみたい方は、無料トライアルやYouTubeチュートリアル、ショートカット一覧などを活用するのがおすすめです。AutoCADからの乗り換えに躊躇していた方も、ぜひこの機会にARES CADを検討してみてはいかがでしょうか。コストを抑えつつ、スピーディに図面作成を行える心強いツールとして、きっと大きな手助けとなるでしょう。
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❶大手ゼネコンのBIM活用事例
❷BIMを活かすためのツール紹介
❸DXレポートについて
❹建設業界におけるDX
<参考文献>
・ARES Standard – Graebert
https://www.graebert.com/ja/cad-software/ares-standard/
・Videos – Graebert
https://www.graebert.com/ja/ares-cad-software-videos-tutorials/





