ARES CADでクラシック表示が出ない?設定方法とすぐ直せる対処法を徹底解説
1. はじめに
ARES CADを使っていると、「クラシック表示にしたいのに項目が見当たらない」「ワークスペースを変えてもリボンのまま」という声をよく耳にします。
とくに、はじめてCADの操作を学ぶ方や、AutoCADなどの“昔ながらの画面”に慣れている方にとっては、ボタンやメニューがシンプルに並ぶクラシックUIのほうが分かりやすく感じられることが多いでしょう。
ところが、いざクラシック表示に切り替えようとしても、
- それらしいワークスペースが見つからない
- 切り替えたつもりなのに画面が変わらない
といった状況に陥り、「設定がおかしいのでは?」と不安になる方も少なくありません。
そこで本記事では、「クラシック表示に切り替える基本手順」から「クラシック表示が出てこないときの原因とチェックポイント」、さらに CUIファイルやワークスペースの復元・リセット方法 まで、トラブルシューティングを含めてやさしく解説します。
専門用語はできるだけかみくだいて説明するので、中学生でも読めるレベルを意識しています。クラシックUIに戻すことで、メニューバーやツールバーの配置を自分好みに整えやすくなり、操作の迷いも減らせます。
2. ARES CADのUI概要
ここでは、ARES CADに搭載されている主要なユーザーインターフェース(UI)の構成について説明します。近年、多くのソフトウェアが視覚的にわかりやすいリボンUIを標準搭載する流れにありますが、ARES CADはその一方で、従来型のクラシック表示も引き続きサポートしている点が大きな特徴です。CADを長く扱ってきた方の中には、メニューバー中心の画面構成に慣れているケースも多く、逆に新しいUIに抵抗のない方はリボンUIのほうが直感的に扱いやすいと感じるかもしれません。
どちらのUIが向いているかは、作業スタイルや好み、そして使用するコマンドの種類によって大きく変わります。たとえば、作図や編集を高頻度で行うユーザーにとっては、リボンUIのタブを切り替えるたびに手が止まることが煩わしく感じられることがあります。そのような場面では、クラシックUIのように必要なツールが一覧で並ぶレイアウトがしっくりくる場合が多いです。一方で、リボンUIの大きなアイコンを視覚的なガイドにしながら作業したい、というユーザーもいます。
いずれにせよ、ARES CADには複数のUIから自分に合ったものを選べる柔軟性があります。まずはクラシックUIとリボンUIの特徴を理解し、どちらが自分の作業効率を高めてくれるかを見極めましょう。
2.1. クラシックUIとリボンUIの違い
クラシックUIとは、画面上部にメニューバーが配置され、その直下に複数のツールバーが横に並ぶおなじみの構成を指します。AutoCADのクラシック表示を使った経験がある方なら、すぐにイメージが湧くはずです。メニューバーのプルダウンを開けば、多くのコマンドがカテゴリごとにリスト形式で整理されており、「どこに何があるか」を視覚的に把握しやすいのが大きな利点です。
一方でリボンUIは、WordやExcelなどのOffice製品でも一般的に使われている、タブごとにコマンドグループを整理したインターフェースです。タブを切り替えるだけで関連機能がまとまった状態で表示されるため、初めてCADを扱うユーザーにも理解しやすいと評価されています。大きめのボタンやアイコンが並んでおり、見た目が現代的でわかりやすいのも特徴です。
とはいえ、複数の作業を短いサイクルで切り替える場面では、タブ操作が増えるリボンUIは煩雑に感じることがあります。そうした場合、ほとんどの操作にワンクリックでアクセスできるクラシックUIのほうが、熟練ユーザーの作業テンポにマッチすることが多いのです。
2.2. なぜクラシック表示が便利なのか?
クラシック表示が多くのユーザーに支持される理由はいくつかありますが、特に大きいのは「操作効率の高さ」と「カスタマイズ性の強さ」です。クラシックUIでは、メニューバーやツールバーに主要コマンドが体系的に並んでいるため、視線移動が少なく、よく使う機能を最短ルートで呼び出せます。こうした構造は、繰り返し操作の多い作図作業と相性抜群です。
さらに、クラシックUIは柔軟なカスタマイズが可能です。CUIファイル(Custom User Interfaceファイル)を編集することで、メニューバーに独自のタブを追加したり、作業内容に応じてツールバーを増減させたりと、自由度の高いUI調整が行えます。必要な機能だけをまとめた独自ツールバーを作成し、画面スペースを効率よく使えることも大きなメリットです。
このような特性を踏まえると、「最小限のマウス操作で作業を進めたい」「長年のAutoCAD環境を再現したい」「昔ながらのUIのほうが落ち着いて作業できる」と感じるユーザーにとって、クラシック表示は非常に魅力的な選択肢であると言えるでしょう。
3. クラシック表示に切り替える基本手順
クラシック表示への切り替えは、まずワークスペースを変更するところから始まります。ARES CADにはあらかじめ複数のワークスペース(作業環境)が用意されており、初期状態では[Drafting and Annotation(製図と注釈)]や[Classic]といった名称が表示されることが多くあります。画面上にリボンしか見えない場合でも、正しい操作手順を辿れば意外と簡単に切り替えられるケースがほとんどです。
この章では、初心者の方でも迷わないよう、
①ワークスペースの切り替え方 → ②ツールバーを表示する設定 → ③クラシック環境の保存
という順番で、必要な操作を丁寧に解説します。この流れを覚えておけば、設定を変更したあとに画面を元に戻したくなった場合でも、落ち着いて復旧できるようになります。
なお、ARES CADはバージョンによって細かなメニュー名や画面構成が異なることがありますが、ここで紹介する大まかな手順はどのバージョンでも共通しています。まずは操作の流れを掴み、自分の環境に合わせて活用してみてください。
3.1. ワークスペースの切り替え方法
最初に、ARES CADを起動したら、画面左上にある赤い羽根アイコン(アプリケーションボタン)と、その右横のクイックアクセスツールバーを確認しましょう。クイックアクセスツールバーの設定メニューで[ワークスペース]にチェックを入れると、ワークスペースを選ぶためのプルダウンが表示されるようになります。その中に “Classic” や “クラシック”、あるいは[Drafting and Annotation(製図と注釈)]などの項目があれば、そこから好みのワークスペースを選択してください。
もしクラシック表示に相当する項目が見つからない場合は、ワークスペース設定ダイアログを開きましょう。オプション画面や[カスタマイズ]メニューの中に、ワークスペースを追加・削除する管理項目が用意されているため、クラシックワークスペースが登録されているかどうかを確認できます。
ワークスペースを「クラシック」に切り替えると、画面上のリボンUIが非表示になり、メニューバーやツールバー中心のクラシック表示へと切り替わるはずです。もしここで画面が変化しない場合は、後述する原因チェックの項目も確認してみてください。
3.2. ツールバーの表示設定
クラシック表示を選択したのにツールバーが表示されない場合は、ツールバー自体が非表示になっている可能性があります。ツールバーは、画面上部のツールバー領域やメニューバー近くを右クリックすると表示されるメニューから、使用したいツールバー名にチェックを入れることで個別にオン/オフを切り替えることができます。ここには「作図」「修正」「注釈」など、用途に合わせたツールバーがずらりと並んでいます。
必要なツールバーのチェックを入れれば、画面上に順次ツールバーが追加されていきます。作図に必要なものだけを選んで表示することで、画面が見やすくなり作業効率も上がります。逆に複数のツールバーを同時に表示した結果、作業スペースが狭くなってしまう場合は、マウスでドラッグして配置を調整することも可能です。
配置を変更すると、その位置は自動的に保存される仕組みになっていますが、誤って動かしてしまうこともあります。そんなときにすぐ戻せるよう、後述するワークスペース保存の手順を活用するのが安心です。
3.3. クラシック環境の保存方法
ワークスペースを切り替え、ツールバーの配置も整ったら、その状態をきちんと保存しておくことを強くおすすめします。ARES CADには「現在のワークスペースを保存」といった機能があり、今の画面レイアウトをそのままひとつの設定として保存できるため、あとから何度でも呼び出すことができます。
保存の操作は、メニューバー内のカスタマイズ関連メニューや、ワークスペース管理画面から行えます。名前を付けて保存しておけば、万が一設定ファイルが壊れたとしても、バックアップとして記録されたワークスペースを読み込むことで、すぐに元の状態を復元できます。
また、保存できるワークスペースは複数作成できるため、「作図用」「注釈用」「プレゼン用」など、用途に応じてUI構成を切り替えることも簡単です。初心者のうちから、こまめに保存する習慣をつけておくと、予期せぬトラブル時にも安心して作業を進められるようになります。
4. クラシック表示が出ない時の原因とチェック項目
ここまで紹介した基本手順を試してもクラシック表示が出てこない場合は、単なる「設定ミス」だけでなく、もう少し踏み込んだ原因が隠れていることがあります。たとえば、使用しているバージョンやエディション固有の仕様、CUIファイルの破損、あるいは過去に実施したリセットや初期化が中途半端な状態で止まっている、といったケースです。このように原因の候補は一つではなく、複数が重なっている場合もあります。
そこでこの章では、「なぜクラシック表示が出てこないのか?」という視点から、まず疑うべきポイントを整理していきます。それぞれのチェック項目を順番に確認していくことで、問題が発生している場所をだんだんと絞り込みやすくなり、「どこを直せばよいのか」がはっきりしてきます。原因さえ分かれば、その後の対処もスムーズに進められます。
とくに初心者の方は、画面表示のトラブルというだけで少し身構えてしまうかもしれません。しかし、ここで扱う内容は、ひとつひとつは決して難しい操作ではありません。慌てずに順番どおりに確認していけば、クラシックUIが再び表示される可能性は十分にあります。まずは落ち着いて、原因の切り分けから始めていきましょう。
4.1. バージョンとワークスペースの確認
最初に確認したい基本中の基本が、利用している ARES CADのバージョンとエディション です。古いバージョンやエディション(Commander、Standard など)によっては、クラシック表示の呼び方や、ワークスペース名・構成が現在のものと少し異なる場合があります。そのため、そもそも自分の環境がクラシック表示に対応しているのかどうかを、最初にチェックしておくことが重要です。
次に、ワークスペース自体が正しく読み込まれているかを確認します。前の章でも触れましたが、ワークスペース一覧の中に「クラシックワークスペース」やそれに相当する名前のワークスペースが見当たらない場合、ワークスペース定義そのものが削除されてしまっているか、最初から作成されていない可能性があります。この状態では、いくら切り替え操作を行ってもクラシック表示が有効になりません。
そのようなときは、標準で用意されているワークスペースデータを追加で読み込めないかどうか、オプション画面やカスタマイズ画面から確認してみましょう。また、バージョンアップや新規インストールのタイミングで設定が初期化され、以前使っていたワークスペースが消えてしまうケースもあります。アップデート後にクラシック表示が使えなくなったと感じたら、まずは「バージョン情報」と「ワークスペース一覧」の2点を合わせて見直すことが有効です。
4.2. CUIファイルの破損チェック
次に確認したいのが、クラシック表示のベースとなる CUIファイルの状態 です。CUIファイルは、「ユーザーインターフェースのレイアウト」や「コマンドの割り当て」をまとめて管理している重要な設定ファイルで、ここに問題があると、ワークスペース自体は存在していても、メニューバーやツールバーが正しく表示されないことがあります。
破損が起こるきっかけとしては、ソフトの強制終了やPCトラブルによる異常終了、CUI編集時の誤操作、あるいは別環境からのファイルコピーによる不整合などが考えられます。まずは、バックアップしておいたCUIファイルがあれば、それを使って復元できないか試してみましょう。バックアップが存在しない場合でも、初期化用のユーティリティやリセット機能を利用して、既定のCUI設定に戻すことで問題が解消することがあります。
特に、日頃からCUIの編集やツールバーのカスタマイズをよく行うユーザーは、作業前に現在のCUIファイルを別名でコピーしておくなど、こまめなバックアップ体制を整えておくと安心です。「編集前の状態にすぐ戻せる」というだけで、トラブル時の心理的な負担も大きく軽減されます。
4.3. 設定の初期化とリセット
ここまで確認してもクラシック表示がどうしても復活しない場合に検討したいのが、設定の初期化(リセット) です。ARES CADには、ユーザーが行った各種設定を一度すべて初期状態に戻す機能が用意されていることが多く、CUIファイルやワークスペース、リボン構成などが複雑に絡み合って問題を起こしているときの「最後の切り札」として有効に機能します。
ただし、初期化を実行すると、リボンのカスタマイズ内容やショートカットキーの設定、独自に追加したツールバーやメニューなどもまとめてリセットされてしまいます。そのため、実行前には必ず大切な設定のバックアップを取っておきましょう。特に、独自に作成したCUIファイルや、カスタムワークスペースのデータについては、別フォルダにコピーして保存しておくことをおすすめします。
このように、クラシック表示が出ない原因の候補を「バージョン・ワークスペース → CUIファイル → 全体設定」と段階的に検証していくことで、問題解決の可能性は大きく高まります。次の章では、ここで整理した原因ごとに、具体的にどのような対処法を取ればよいかをさらに詳しく紹介していきますので、自分の状況に近いものから順番に試してみてください。
5. クラシック表示が出ない時の解決策

ここからは、クラシック表示が出てこない場合に役立つ、より具体的な解決策を順番に整理して紹介します。これらの方法は、前章で原因を絞り込んだうえで、その問題を根本から解消することを目的としたものです。たとえば、ワークスペースの再読み込みや、CUIファイルを正しい状態に戻すといった操作が代表的です。
さらに、どうしてもクラシック表示が復活しない場合には、ソフトウェアそのものを再インストールするという選択肢も検討する必要があります。インストール時のトラブルや更新途中でのエラーが原因だった場合、初期状態に戻すことで一気に改善するケースも少なくありません。どの方法を選ぶにしても、事前に設定をバックアップしておく習慣は非常に重要です。
もちろん、どの対処法が最適かは利用環境や原因によって異なりますが、いずれの手順も特別難しいものではありません。焦らず段階を踏んで進めていけば、クラシックUIを取り戻すことは十分可能です。一つひとつ確実に実行し、理想の作業環境を再構築していきましょう。
5.1. ワークスペースを手動で復元する方法
もし「Classic」または「クラシック」に該当するワークスペースの設定を別途保存している場合は、そのファイルを手動で読み込むことで表示が復元できる場合があります。ARES CADのメニューやオプション画面にあるワークスペース管理の中に「読み込み」ボタンがあれば、そこからクラシック用ワークスペースの定義ファイルを追加してみてください。
ワークスペースがどこに保存されるかは、バージョンやエディションによってわずかに異なりますが、一般的には設定フォルダ内の「ワークスペース」関連のフォルダに、[Classic]といった名称で保存されています。読み込みが成功すると、ワークスペース一覧にクラシックが追加されるはずですので、そこから従来どおり切り替え手順を進めていきましょう。
なお、手動での復元は、企業内で共有しているワークスペース設定を導入する際にも非常に便利です。ほかのPCで利用していたワークスペースをコピーして読み込めば、複数人で同じ環境を使うことも可能になるため、チーム全体の作業効率向上にもつながります。
5.2. CUIを再読み込みする
ワークスペースを切り替えてもクラシック表示が正常に出てこない場合は、CUIファイルの読み込みに問題がある可能性があります。CUIが正しく読み込まれていなかったり、ファイルが部分的に破損していたりすると、メニューバーやツールバーが表示されないことがあります。
このような場合は、メニューバーの「ツール」や「カスタマイズ」などの項目からCUI関連のメニューを開き、「ロード」または「再読み込み」といったボタンを探して実行してみてください。これにより、クラシックUIで必要なメニュー構成やツールバーが再構築され、表示が正常に戻る可能性があります。
ただし、CUIの破損がひどい場合は、設定を既定状態に戻す「リセット」が必要になることもあります。自力での修復が難しければ、Graebert Japanや販売代理店に問い合わせ、既定のCUI設定を提供してもらうという方法も検討しましょう。いずれにしても、操作前には現在のCUIファイルを必ずバックアップしておくことが安全に作業をすすめるための基本です。
5.3. 設定を初期化してリセットする
何度試してもクラシック表示が有効にならない場合、前章でも触れた「設定の初期化」が最後の手段として有効です。初期化を行うことで、破損した設定や不整合が解消され、ソフト全体をインストール直後の状態に戻すことができます。これにより、クラシック表示に必要なワークスペースやCUI設定が改めて正しい形で読み込まれ、問題が解決することがあります。
ただし、初期化にはデメリットもあります。独自に作成したツールバー、調整したショートカットキー、カスタマイズしたリボンレイアウトなど、これまで行った設定がすべてリセットされてしまうため、事前のバックアップが欠かせません。特に、自作のワークスペースデータやCUIは別フォルダにコピーしてから作業してください。
初期化を終えたら、保存しておいたワークスペースファイルを読み込み、以前の状態を復元できます。クラシック表示が出ないトラブルに対して、確実に状況を整理できる手法として覚えておくと安心です。
5.4. ARESのアップデート/再インストール
上記のどの方法でも解消しない場合は、ソフトウェア自体が正常に動作していない可能性があります。インストール途中でのエラーや、アップデートの不具合によって一部のファイルが破損していると、クラシック表示に必要な情報が正しく読み込まれなくなることがあります。
まずはARES CADの最新版へのアップデートを行いましょう。公式サイトから最新パッチを入手して適用することで、不具合が修正され、クラシック表示に関する問題も同時に解決されるケースが多くあります。アップデート後は、ワークスペース切り替えを改めて試してください。
それでも改善しない場合は、一度アンインストールしてから再インストールする方法が有効です。再インストール時には、古い残存ファイルを削除したり、レジストリをクリアしたりすることで、よりクリーンな環境を構築できます。この作業もバックアップを済ませてから実行するようにし、完了後にクラシック表示が正常に動作するかを確認しましょう。
6. クラシックUIのカスタマイズ術
クラシックUIをより快適に使いこなすためには、「UIカスタマイズ」の考え方が欠かせません。初期設定のままでも作図はできますが、自分の作業スタイルに合わせてコマンドやメニューを配置し直すことで、作業効率は大きく向上します。むしろ、クラシック表示を選ぶ最大の利点は、この柔軟なカスタマイズ性にあると言っても過言ではありません。
この章では、具体的にどのようなカスタマイズが可能なのか、代表的な方法をいくつか紹介します。いずれも難しい専門操作は必要なく、ドラッグ操作だけで設定できるものも多いので、初めてカスタマイズに挑戦する方にも安心です。
UIを自分好みに調整しておくことで、作図中の無駄な操作が減り、必要なコマンドへスムーズにアクセスできるようになります。こうした積み重ねがストレスの軽減につながり、結果として作業時間の短縮や図面品質の向上にも直結します。ぜひ、この機会にクラシックUIの魅力を最大限活かしてみてください。
6.1. よく使うコマンドのツールバー化
カスタマイズの中でも特に取り組みやすく効果が高いのが、「よく使うコマンドをまとめた専用ツールバー」を作る方法です。たとえば、頻繁に使用する「線分」「円」「トリム」などのコマンドをひとつのツールバーに集約しておけば、ワンクリックで即座に呼び出せます。
作成手順はシンプルで、CUI編集画面を開き、必要なコマンドをドラッグ&ドロップで新しいツールバーに追加していくだけです。ツールバーには任意の名前を付けられるため、「作図用」「編集用」など用途ごとに分類しておくと管理もスムーズになります。
また、クラシックUIのツールバーは表示・非表示を自由に切り替えられるため、作業内容に合わせて必要な機能だけを表示するという運用も可能です。画面が見やすくなるだけでなく、操作手順の短縮にもつながるため、作図効率を大きく向上できます。
6.2. 独自メニューの作成
ツールバーだけでなく、メニューバーに自分専用のプルダウンを追加することも可能です。たとえば、「カスタムメニュー」という名前の項目を作り、その中にマクロや特殊コマンド、独自でまとめておきたい機能を整理しておけば、通常のメニューバーでは探しにくい機能にもすぐアクセスできます。
こちらも操作はツールバーの作成とよく似ていて、CUIファイルの編集画面で新しいメニューを作成し、そこに必要なコマンドをコピー&ペーストして追加するだけです。コマンド名を自分が覚えやすい名前に変更できるため、視認性や操作性も大きく向上します。
また、チームメンバーと共通の作図ルールを持っている場合には、この独自メニューを共有することで、作業手順の統一にも役立ちます。複数の業務にまたがるコマンドを効率的に扱う際にも便利なカスタマイズです。
6.3. 効率化ショートカットの活用
さらに作業効率を高めたい方には、ショートカットキーの活用が非常に有効です。CUIファイルの編集画面でキーボードショートカットを設定すれば、「Ctrl+1」で特定のコマンドを呼び出すなど、自分専用の操作フローを作ることができます。
ショートカットの最大のメリットは、コマンドの検索時間を大幅に削減できる点です。メニューバーやツールバーから探す必要がなく、指先の操作だけで瞬時に実行できるため、反復作業や短いコマンドを何度も使う場面で特に威力を発揮します。
ただし、最初から大量に登録してしまうと覚えきれず逆に混乱することもあります。初心者の方は、まず3〜5個ほどの頻出コマンドから登録し、慣れてきたタイミングで徐々にショートカットを増やしていくのがおすすめです。クラシックUIとショートカットの組み合わせは、作業スピードの飛躍的な向上につながるため、積極的に取り入れてみましょう。
7. よくある質問(FAQ)
クラシック表示に関して、とくに頻度の高い疑問を整理し、それぞれに対して分かりやすく簡潔な回答をまとめました。まずは以下の項目を確認し、自分の状況に近い内容がないかを探してみてください。
なお、疑問点によっては公式フォーラムやコミュニティサイトで最新の事例が共有されていることもあります。特にバージョンアップの時期はUIやワークスペースの仕様が変わる可能性があるため、質問のタイミングによっては最新版の情報を参照することが重要になります。
それでも解決できない場合は、ARES CADのサポート窓口や代理店へ問い合わせるのが最も確実です。スクリーンショットや環境情報(バージョン・OSなど)をあらかじめ用意しておけば、やり取りがスムーズになり、問題解決までの時間も短縮できます。
7.1. AutoCADのクラシックと同じにできるか?
非常に多い質問が、「AutoCADのクラシック表示とまったく同じ配置をARES CADでも再現できるのか?」というものです。結論として、完全に同一のレイアウトを実現するのは難しい場合がありますが、操作感をかなり近いところまで寄せることは十分可能です。
ARES CADとAutoCADでは採用されているコマンド名や構成に違いがあるため、1対1の完全一致を求めるのは現実的ではありません。しかし、メニューバーやツールバーの位置を調整したり、ショートカットをAutoCADに近い形で設定し直すことで、普段の操作感覚に近い環境をつくることができます。また、過去に使用していたAutoCAD側のCUI構成を参考にし、それに似た内容をARES向けに再構築するという方法もあります。
とはいえ、両者には機能差もあるため、「完全再現」というよりは「ほぼ同じ操作性を再現する」という理解で取り組むのが良いでしょう。
7.2. バージョンごとのクラシックUIの違いは?
ARES CADはバージョンアップの際に、UIの構造やツールバーの名称、メニューの配置がわずかに変わることがあります。特に大規模アップデートが行われた年は、リボンUI側の変更に引きずられてクラシックUIにも影響が出ることがあり、以前のバージョンとの違いに戸惑うケースも見られます。
そのため、まずは自分が使っているバージョンを確認し、そのバージョンに対応したマニュアルやサポート情報を参照することが重要です。バージョン番号はオプション画面の「バージョン情報」から確認できますので、そこを基準に調査すると効率的です。
長年独自のクラシックUI設定を使っている場合は、バージョンアップのたびに小さな調整が必要になることがあります。しかし、CUIファイルを更新し続けていけば、過去のカスタマイズを引き継ぎながら新バージョンにも対応できます。
7.3. CUIの場所はどこ?
CUIファイル(UI設定ファイル)の保存場所は、OSやARES CADのバージョンによって異なりますが、一般的にはユーザーのプロファイルフォルダやプログラムデータフォルダ内に格納されています。Windows環境では、代表的な例として以下のようなパスにCUI関連フォルダが配置されることがあります。
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\ARES Commander Edition x64\(バージョン番号)
このフォルダの中に、CUIファイルやワークスペース構成などの設定データが保存されています。実際にはバージョンや言語設定によってフォルダ名が変わる場合があるため、環境設定画面や公式マニュアルから読み込みパスを確認するのが確実です。
CUIファイルの場所がわかれば、バックアップを取ったり、別のPCへ複製して設定を共有することも容易になります。ただし、直接編集する際には誤操作による破損が起こりやすいため、編集前に必ずコピーを保存しておくことを強くおすすめします。
7.4. 共有ワークスペースは使えるか?
社内で複数のユーザーが同じクラシックワークスペースを使いたいというケースは多く、ARES CADでも共有ワークスペースの仕組みが利用できます。一台のPCで作成したワークスペースやCUI設定をバックアップし、そのフォルダ一式をほかのPCへコピーして読み込むだけで、ほぼ同じUI環境を複製できます。
この方法は、CAD導入時の教育に非常に効果的で、新人メンバーが同じ画面構成で学習できるというメリットがあります。また、部署内で統一した作図ルールを運用する場合にも役立ちます。ただし、複数人で設定を共有する際には、どの設定を「正」とするか明確にし、誤って上書きしたり、同時編集による不整合が起きないよう管理する必要があります。
なお、クラシックUIが特定のPCだけで出なくなる場合、共有ワークスペースそのものが原因ではない可能性もあるため、個別のトラブルとして切り分けたうえで対処するとよいでしょう。
8. まとめ
ここまで、ARES CADでクラシック表示を利用するための設定方法から、表示されないときの原因、そして具体的な対処法までを段階的に解説してきました。クラシック表示がうまく出ない場合でも、ワークスペースやCUIファイルを正しく扱えば、多くのケースで復旧が可能です。一見複雑に思える手順も、実際にはひとつずつ順を追って進めれば難しくありません。
クラシックUIを使いこなせるようになれば、操作効率が大幅に向上し、従来のAutoCADに近い環境を再現することもできます。バージョンや環境によって画面の構成が少し異なることはありますが、設定の基本的な考え方は常に共通しており、応用の幅も広いのが特徴です。
また、初心者のうちからワークスペースの保存やCUIファイルのバックアップを習慣化しておくことで、予期せぬトラブルにも落ち着いて対処できるようになります。本記事の内容を参考に、クラシック表示を賢く使いこなし、より快適でストレスの少ない作図環境を整えていきましょう。
8.1. クラシック表示は設定と復元で多くの環境で再び使える
クラシック表示が突然消えてしまったとしても、決して諦める必要はありません。ARES CADには復旧のための仕組みがしっかり備わっており、ワークスペース設定やCUIファイルを正しくロードするだけで、クラシック表示が復活することは珍しくありません。仕組みさえ理解できれば、多くの環境でクラシックUIを再び利用できる可能性が高まります。
もしリボンUIしか使ったことがない方は、ぜひ一度クラシックUIを試してみてください。ツールバーのシンプルさやメニューバーの一覧性の高さなど、リボンにはない魅力があります。慣れてしまえば操作の流れが非常にスムーズになり、作業負担の軽減にもつながるでしょう。
もちろん、今後リボンUIを使う場面が出てくる可能性もあります。しかし、クラシック表示へ切り替える手順を覚えておけば、作業内容や好みに応じていつでも自由にUIを選択できます。用途やスタイルに合わせて柔軟に環境を使い分けられるのは、ARES CADの大きな強みと言えます。
8.2. 初心者でも手順通りで簡単に復元可能
初めてCADを触る人にとって、UI設定という言葉は少し難しく聞こえるかもしれません。しかし、本記事で紹介した一連の手順は、初心者でも迷わず実行できるよう構成されています。ワークスペースを切り替える → ツールバーを表示する → CUIファイルの状態を確認する、という流れを押さえておけば、復旧作業は決して難しくありません。
たとえ今後ソフトのバージョンアップがあっても、基本的な考え方は変わりません。まず原因を切り分け、必要に応じて設定のリセットやアップデートを行えば、ほとんどの表示トラブルは解決可能です。「手順を知っているだけ」で、ソフトやPCが不調になった際の不安が大幅に軽減されるはずです。
ぜひ今回の内容を参考に、クラシック表示が出ないという悩みを解決し、どんな状況にも柔軟に対応できる操作スキルを身につけてください。そうすれば、ARES CADでの作図効率は確実に向上し、業務のスピードと品質の両方を高められるようになるでしょう。
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<参考文献>
Graebert Japan ヘルプセンター – Graebert Japan FAQ





