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Android Payとおサイフケータイ~棲み分けはできるのか

Android Payが2016年12月13日より日本で利用できるようになりました。Android PayはApplePayやおサイフケータイと同様の非接触型通信を利用した決済システムです。

2015年からアメリカでサービスが開始されているAndroid Payですが、日本市場では先行するApplePayやおサイフケータイより優れているのでしょうか。
国内メーカーがすでにAndroidに採用しているおサイフケータイとの棲み分けはどうなるのでしょうか。

おサイフケータイのFeliCaとNFC

”おサイフケータイ”とは、携帯電話に埋め込まれたソニーが開発したFeliCaチップ(ICチップ)を使った非接触型のデータ通信の仕組みで、NTTドコモがシステムを開発し、現在では広く普及している規格です。

おサイフケータイを利用するには、FeliCaに対応した携帯電話が必要となります。スマートフォンでは日本のメーカーが開発した機種の多くがFeliCaを採用し、おサイフケータイを利用することができます。

FeliCaは、読み取り機の通信をNFC(Near Field radio Communication)という規格に準じた通信を行っています。NFCは近距離の通信についての国際規格ですが、FeliCa自体はNFC Type Fという国内の規格を採用しています。

FeliCaをつかった非接触型のデータ通信方式は、通信速度が高速なことなどが理由で、SuicaやEdyなど、多くのサービスで利用されています。

一方、海外では、NFC Type Aまたは Bという方式を使用することが多く、グローバルのスマートフォンでFeliCa(Type F)チップを持つのものはほとんどありません。

とうとうFeliCaを採用したApplePay

2016年に発売されたiPhone7の一番のニュースは、iPhoneがSuicaを始めとするFeliCaをサポートしたことでした。これによって、おサイフケータイでしかできなかったFeliCaによる公共交通機関の利用や、決済ができるようになったのです。

ただし、おサイフケータイと全く同等かというと、そこまでではありません。Apple Payで利用できる非接触決済サービスは現在のところ、次の3つにどどまります。

・Suica
・iD
・QuickPay

おサイフケータイのFeliCaであれば、nanacoや、Edy、WAONなどの決済サービスだけではなく、JALやANAの航空券をおサイフケータイにいれたり、ポイントカードをおサイフケータイに入れたりするサービスを利用することが可能です。

では、Android Payはどうなっている?

Android PayはApple Payが発表された2016年の12月に、日本でアプリの配信が始まりました。通信方式は、海外のAndroid PayがNFC Type A/Bを利用するのに対して、日本国内ではFeliCaを採用しています。

Android PayがおサイフケータイやApple Payと異なるのは、カードなどの情報を端末に保存せずに、Googleのクラウドに保存することでしょう。
カード情報がGoogleのサーバにあることによって端末紛失時のカード番号流出リスクは減らすことができます。しかし、逆にいうとGoogleが、カード番号を集約することになるとも言えます。

Android Payとおサイフケータイの棲み分けは?

Android Payが利用できるサービスは現在のところ、楽天Edyのみです。
今後、他の決済サービスも順次採用されるということですが、すでに多くのサービスで利用可能なおサイフケータイとの差別化は難しいでしょう。

Android Payは、おサイフケータイが、サービスごとにアプリをインストールする必要があるのに対して、1つのアプリで複数のサービスやカード情報を管理できるのが、唯一のメリットといってもいいかもしれません。

 

急ごしらえ感が拭えないAndroid Pay 今後に期待

このように、おサイフケータイと同じFeliCaを採用するAndroid Payには、おサイフケータイとの差別化を図る決定的な要素がありません。

Apple Payに脅威を感じて、急いで出したのではないか?とすら勘ぐってしまうAndroid Payですが、Googleはおサイフケータイを逆転する秘策を持っているのでしょうか。今後に期待したいところです。

 

 

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