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積極的な開発と導入が進む、清水建設のAIロボット


建設業界の中で、ロボットの導入に積極的なのが清水建設です。自社プロジェクトとして、独自にAIの建設ロボットを開発し、従来のロボットとは異なるパフォーマンスを発揮し注目を集めています。

今回は、そんな清水建設のAIロボットにスポットが当たっている理由や、彼らが解決する課題などについてご紹介していきます。

①清水建設のシミズ・スマート・サイトシステム
②従来よりもパフォーマンスに優れる自立型のAIロボット
③清水建設が運用する3種類のロボット

普及が加速する清水建設の自律型ロボット

清水建設では、自律型のAIロボット導入が盛んに行われていますが、これは「シミズ・スマート・サイト」と呼ばれる、次世代の建築システムの実現に大きな役割を果たしているためです。

シミズ・スマート・サイトとは

シミズ・スマート・サイトは、建設現場において人間のみならず、自律型のAIロボット、そして次世代の3Dモデリング技術であるBIM(Building Information Modeling)が互いに連携し、作業を行なっていく構想です。

苦痛を伴いやすい単調な作業や、人間が行うには高いリスクが伴う危険な業務をロボットによって自動化したり、BIMデータの活用によって、情報共有の活性化や、高いシミュレーション効果によって、実地テストの削減を実現することが可能になるというわけです。

そしてロボットも単なるツールではなく、「現場でBuddy(仲間)のように働けるロボット」をコンセプトとしながら、利便性の高い運用を見越した開発が進んでいます*1。

2023年度には生産性20%向上の見込み

これらの次世代システムは構想にとどまらず、すでに普及に向けた取り組みが着実に進められています。

清水建設は、2019年度中に累計30億円もの投資を行い、シミズ・スマート・サイトの体制を強化し、ロボットの規模を倍増させました*2。

2020年度も、2現場におけるシミズ・スマート・サイトの導入が予定されており、その後も大規模工事には積極的に採用が進められる見込みです。

23年度には建設事業の生産性向上目標を16年度比20%以上を見込んでおり、高いパフォーマンスの向上が期待されています。

AIロボットが解決する課題

それでは、清水建設がシミズ・スマート・サイト、ひいてはAIロボットの導入により、解決しようとした課題とは、どのようなものだったのでしょうか。

人手不足・生産性向上

一つに人手不足の解消、そして二つ目に生産性の向上が挙げられます。

労働人口の不足により、打撃を受けているのが建設業界です。ロボットや最新システムの導入は、そういった問題を緩和してくれる効果は期待できますが、従来のAI非搭載のロボットとなると、それらを扱うための人員を確保する必要があるため、根本的な解決には繋がりにくい問題を抱えていました。

しかしながらAIの搭載によって、ロボットが自律性を獲得すれば、あとはロボットの保守管理にのみ人員を割けば良いため、その場で操作する必要は無くなります。

その結果、ロボットの運用に割り当てていた人員は、別の業務に割り当てることができ、ヒューマンリソースの母数はそのままに、生産性の向上につなげることができるようになります。

ロボットによる品質の向上

また、シミズ・スマート・サイトにおけるAIロボットは、従来のロボットに比べて高いパフォーマンスを発揮することでも話題になっています。

これまでも建設現場におけるロボットの導入は、幾度となく試みられてきたものの、課題として低品質である点が挙げられてきました。

ロボットで自動化ができるかと思いきや、思わぬ手直しが求められたりと、現場でトラブルを起こしてしまうことが多かったのです。

しかしながら、BIMとAIロボットの導入により、精度の高いシミュレーションが行えるようになっただけでなく、環境の変化が著しい建設現場においても柔軟な対応が行えるよう、自律的な判断が可能になっています。

その結果、人手を必要としないにも関わらず、ロボットのみで作業を自動化させてしまうことができるようになりました。

また、シミズ・スマート・サイトシステムにおいては建設現場に全天候カバーを導入し、天候の変化などによる、不規則な環境の変化を最少限度に抑える取り組みもなされています。

このため、昼夜や天候を問わず、いつでも安定したパフォーマンスを期待することができます。

清水建設の提供するAIロボット

では、実際にシミズ建設で導入されているAIロボットの種類についても見ていきましょう。

溶接ロボット「Robo-Welder」

一つ目は溶接ロボットのRobo-Welderです。このロボットは二台一組で動作する自動溶接ロボットで、台車に乗せられたロボットを誘導することで所定の位置まで移動し、作業員を必要とすることなく、溶接を全自動で完了することができます。

挟み込むようにして溶接を行うため、高い作業効率も期待できるでしょう。

多能工作業ロボット「Robo-Buddy」

多能工作業ロボットと銘打たれたこちらの機体は、その名の通り多用途な運用が可能となっているロボットです。

画像センサーとレーザーセンサーによって施工箇所を認識し、下地材の組み立てや天井ボードの取り付け、ビス留めなど、多くの業務に活躍します。

レーザーセンサーによる現地のデータだけでなく、BIMデータとの称号も行うことで、より精度の高いパフォーマンスはもちろん、位置情報確認が行えるようになり、所定の場所まで自動的に移動することも可能になっています。

ロボットは本体サイズが大きく、重量もあるため、その移動が手動となるとそれなりの労力が必要となりますが、Robo-Buddyにはその必要がないのも魅力です。

自動搬送システム「Robo-Carrier」

自動搬送システムのRobo-Carrierは、搬入資材を作業場所まで自動で搬送を行なってくれるロボットです。

搬送資材の大きさを認識できるため、うまく周りにぶつからないよう移動することができるほか、所定位置までのルート計算も逐次フレキシブルに行えるため、不測の事態にも対応可能です。

他の作業員と同様、エレベータの利用も可能となっているので、既存の搬入ルートを利用できるのも嬉しいところです。

おわりに

建設ロボットの導入はすでに実践的に行われており、清水建設では作業員との「共働」をコンセプトに、現場に負荷のかからない、次世代のAIロボットを導入しています。

大規模の建設の現場では、今後彼らのシステムを見かける機会も増えてくることになるでしょう。

出典:
*1 清水建設「新時代の生産システム自律型ロボットが連携「シミズ・スマート・サイト」が現場を変える!」
https://www.shimz.co.jp/topics/construction/item12/

*2 ニュースイッチ「搬送も溶接も多能工も…清水建設、ロボットの現場導入が止まらない」
https://newswitch.jp/p/18941

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