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AI・機械学習には数学が必要って本当?

近年AIや機械学習が話題になっています。また、機械学習の本には嫌になるほど数式やΣといった数学独特の記号が使われています。しかし、一見数学と機械学習にはどのような関係性があるのかわかりません。今回は機械学習と数学の関係性について紹介していきたいと思います。

機械学習・AIに必要な数学の分野って?

AIと機械学習に必要な分野として「線形代数」「微分積分」「統計」という3つの分野を挙げることができます。線形代数は、複数の値を一つの式で扱うときに使い、機械学習の中で最も必要な数学の分野といえるでしょう。微分・積分は、機械学習で特に学習に用いられます。この分野では、数多くあるデータを分ける線を作りその線から分類分けをすることや未来のデータの値を予測するときに使われます。統計学は、目標(今までのデータを基にあるものを予測すること)を設定するのに用いられます。機械学習が統計学の手法を用いて予測を行うこともしばしばあります。

今回はこの3つの数学分野について、機械学習・AIにおける関係性を中心に紹介していきたいと思います。

線形代数(行列)

線形代数の中でも、たくさんの数字を扱うことができる行列という分野を機械学習では多く用います。線形代数分野の中で有名なものに、「行列」と「ベクトル」があります。「行列」は「ベクトル」の一種です。行列には行ベクトルと列ベクトルがあります。Excelのシートに書かれた大量のデータを少数の式でまとめて扱う分野と考えるとイメージがつかみやすいかもしれません。
このような分野がなぜ、機械学習に必要であるのでしょうか。それは、機械学習では同時に大量のデータを処理し、分類する必要があるからです。特に教師あり学習や教師なし学習の分類では、たくさんのデータを仲間分けする場面が度々登場します。この時、それぞれのデータを扱う式を一つにまとめて簡単に扱うためのノウハウを集めた数学の分野が線形代数という分野になります。いわば、機械学習における言葉的な存在です。

 

微分・積分

微分とは一言でいうと「傾きを求める分野」です。グラフで自由に決めた点における傾きを求めることができる一般式を作ることができます。誤差を関数で表しその値を限りなく小さくしていくことが求められる機械学習では、誤差の関数が0になることと傾きが0になることはほぼ同一の意味であるため、微分したときの傾きが0になるように機械学習を勧めていくための指針として利用されます。

 

統計

統計は、一言でいうと「大量のデータからモデルを作る分野」です。この点で機械学習と統計学は非常に似ており、手法として似たようなことをすることもたくさんあります。しかし、統計学がモデルについて説明するのを重きに置くことに対し、機械学習ではモデルを作った上で未来を予測するということに重点が置かれます。モデルを作るという点で相互に密接した関係がある為、勉強しておいて損のない分野といえるでしょう。

 

いかがでしたか?AIの分野の素地にあるのは数学というみなさんが一度は学んだことある分野を応用したものであり、まったくもって知らないことばかり、というわけではありません。また、日本の若者は数学に対する関心が世界でも最低水準であるといわれています。実際しばしば、「数学って将来役に立たない」ということを耳にしますが、このような最新テクノロジーの直ぐ側に数学の理論はあります。みなさんも機械学習の結果だけではなく機械学習に必要な理論にも注目してみてるのもいいかもしれませんね。

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