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Revitで図面を自動モデル化するやり方とは

これまで時間のかかる作業だった図面作成。この作業をRevitの機能を使うことによって自動モデル化し効率的に行うことができるとしたらどうでしょう。
今回はRevitのテンプレートやファミリという機能を使って自動モデル化するやり方をご紹介します。

この記事を読むと以下の3つのことが分かります。
① テンプレートとは
② 自動モデル化するメリット
③ カスタマイズしたテンプレートで図面を自動モデル化するやり方

テンプレートとは

Revitでは起動すると”defaultJPNJPN.rte”という日本用のテンプレートからプロジェクトが立ち上がる仕組みになっています。

このテンプレート には

1.使用単位(インチかメートル)
2.最低限必要なビューの設定(名称)
3.利用する記号
4.基本的なファミリ
5.基本的なマテリアル
6.基本的な図面枠
7.その他、建物を設計する上でプリセットできる要素

などが初めから含まれていて、これによってこれから行う作業をスムーズにしてくれる手助けをしてくれるものをまとめてテンプレートと言います。(*1)
また、定義されたテンプレートを使うことができるほか、カスタマイズすることにり、案件に合わせて最適な基準をテンプレートにすることも可能です。

※ただし可能性のあるすべての要素を登録した場合、図面ファイルが大きくなりすぎて動きが悪くなってしまうので注意が必要です。

自動モデル化するメリット

ワークシェアリングという機能を使って複数人で作業することができるRevitですが、各設計者が一つのデータ(モデル)を共有して作業することができるというメリットがある反面、複数人で作業することによって仕様や言語が違うなどの問題が起こることがあります。
せっかく一つのモデルを共有して効率よく作業ができる環境でも、仕様や言語を統一させる作業が生まれてしまっては効率がいいとは言えません。
自動モデル化をすることのメリットとして、マンションのように部材や仕様など多くの情報を含む図面を作成するときに、先に統一させたファミリを使うことによってスムーズに作業を進めることができるがなどの作業効率の向上が挙げられます。また、その他のメリットとして今までのように意匠設計と構造設計で別々のソフトを使っているために生まれてしまう相違が、一つのデータを共有し同じファミリを使うことによって生まれにくくなるといったことも期待できるといえるでしょう。
似た部材、型番など手入力でミスが起こりやすい作業もまた、ファミリに登録してテンプレート化することにより人的ミスを少なく抑え、それにより作業時間を短くすることができる可能性があることも大きなメリットではないでしょうか。

カスタマイズしたテンプレートで図面を自動モデル化するやり方

  1. 新規作成からプロジェクトをクリックします。
  2. プロジェクトの新規作成ダイアログボックスの「テンプレート ファイル」で以下のように選択します。
    ・空のプロジェクトファイルからテンプレートを作成する場合→「なし」
    ・既存のプロジェクトテンプレートを使用する場合→「参照」
     テンプレートの場所にナビゲートします。
  3. 新規作成からプロジェクトテンプレートを選択します。
    ※既存のテンプレートを使う場合は「最初に使用する単位を選択」ダイアログが表示されます。メートル単位またはインチ/フィート単位を指定します。
  4. 設定項目に値を指定します。
  5. これから使うプロジェクトのジオメトリを作成します。
  6. ファイルのタブから保存をクリックします。
  7. 名前を入れてテンプレートの場所を選択してください。
  8. プロジェクトの新規作成ダイアログのテンプレートリストにプロジェクトテンプレートを追加します。

これ以外に次の方法があります。
既存のテンプレート ファイルを開き、必要に応じて設定を修正し、新規テンプレート(RTE)ファイルとしてそれを保存します。
空のモデルから始めます。ビュー、レベル、集計表、シートを作成して、名前を指定します。シートを作成して、シートに空のビューを追加することにより、設計図書セットを作成します。モデルをテンプレート ファイルとして保存します。テンプレートを使用してモデルを作成し、ビューでジオメトリの描画を開始すると、シートのビューが更新されます。この方法により、設計図書の作成が自動化されます。
ジオメトリを含むモデルを使用して開始すると、そのジオメトリが新しいモデルのベースになります。たとえば、大学のキャンパスに設定されているジオメトリを、大学の複数の新しいモデルに含める場合は、そのジオメトリを含むモデルをテンプレートとして保存します。このテンプレートを使用してモデルを作成するたびに、そのジオメトリが組み込まれます。(*2)

まとめ

今まで設計から修正まで、すべての作業を技術者が行う必要がありました。修正箇所が多ければ多いほどその負担は大きく、多くの時間を取られることになります。
しかし、カスタマイズしたファミリをテンプレートとして使用することで修正箇所を減らし、また、修正作業を技術者以外の方も行うことができるなど作業の分担化を期待することができます。
分担して作業を行うことによって一人にかかる負担を減らし、また技術者が修正に時間を取られることなく作業に集中できる環境を整えられるといった大きなメリットのある図面の自動モデル化。ファミリやテンプレート以外にもマクロを使うことによって、もっと使う側に寄り添った使いやすいテンプレートを作成するとができるなど可能性は無限大です。
メリットの大きい図面の自動モデル化。皆さんも取り入れてみてはいかがでしょうか。

最後に各企業から提供されているファミリをご紹介します。
既存のファミリにはない部材をダウンロードすることにより、そのファミリが今まで以上に図面を作成する手助けになるかもしれません。
テンプレートのカスタマイズに加えて、ファミリを充実させてよりよい作業環境を整えられるといいですね。

BIMobject×大塚商会 Revitファミリ特設サイト
https://www.cadjapan.com/special/bim-navi/bimobject/

MediaPress, MediaScript  TOTO BIMデータダウンロード(Revit)
https://www.mediapress-net.com/search/TOTO/index.do?id=TOT18001&tid=TOTO

OKAMURA
https://www.okamura.co.jp/product/bim/

コマニー株式会社
https://www.comany.co.jp/cad/

LIXIL
https://www.biz-lixil.com/prod_data/bim_rev/


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*1 https://knowledge.autodesk.com/ja/support/revit-products/troubleshooting/caas/sfdcarticles/sfdcarticles/kA93g0000000Mg8.html
*2 https://knowledge.autodesk.com/ja/support/revit-products/learn-explore/caas/CloudHelp/cloudhelp/2022/JPN/Revit-Customize/files/GUID-601F73FA-D583-48F7-B4DE-C2CA5E791A8E-htm.html

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