Revitにおける部屋ツールとは?編集方法も解説
BIMソフトとして多くの実績を有するRevitには、あらゆる業界で活躍できるほどの豊富な機能が備わっています。
この記事では、そんなRevitを建築・建設業界で使用する際には必ず使用することになる、部屋ツールの使い方について、部屋境界の概念やその編集方法とともに紹介します。
目次:
- Revitの部屋ツールとは
- Revitを使った部屋の作り方
- 作った部屋を削除する方法
- Revitにおける部屋境界とは
- 部屋境界を編集する方法
Revitの部屋ツールとは
部屋は空間をデザインする上で必須となる概念ですが、Revitにはこれを取り扱うのに特化した「部屋」ツールが存在します。
そもそも部屋とは、Revitにおいては壁や床、屋根に天井などの要素に基づき、建物モデルを分割するためのスペースという概念として扱われています*1。この定義づけは後ほど紹介する部屋の境界を理解する上でも重要なポイントで、部屋を編集する際にどのように操作をすれば良いかを考える役に立つでしょう。
また、Revitにおいては部屋を作成した際、それをコンポーネントとして扱うための「部屋タグ」を付与することができます。部屋タグは平面図ビューと断面図ビューに与えることのできる要素の一種で、部屋の番号や面積など、その部屋のパラメータを注釈するのに役立つ要素です。
部屋の概念は平面図でのみ採用されているため、立体図ではこの意味づけが失われてしまいます。そのため、部屋の編集を行いたい場合には平面図から実施する必要があります。
Revitを使った部屋の作り方
Revitを使って部屋を作る場合には、基本的には平面図ビューから隙間なく壁を囲うことで作成できます。部屋と聞くと一般的にイメージするのが正方形や長方形といった規則性のある形状ですが、Revitにおいては必ずしもそうである必要はありません。
隙間なく壁で空間が囲われていれば部屋として認識されるので、複雑な形状を用いた設計を行う場合も、Revitなら「部屋」として問題なく作成可能です。
壁で囲われた空間を作成したら、続いて「建築」タブを選び「部屋とエリア」パネルから「部屋」を選びます。
すると先ほど作成した、壁で囲われた部分をカーソルで指定できるようになるので、水色で部屋の周囲が覆われるようカーソルを操作しましょう。水色で覆われた部分が、部屋として認識される範囲というサインです。正しく選択が行われた状態でクリックすれば、部屋の配置は完成です。
上の方法は手動で部屋を配置する場合のアプローチですが、Revitでは部屋を自動で配置することもできます。部屋の自動配置は、先ほど使用した「部屋」タブから「部屋を自動的に配置」アイコンをクリックすることで可能です。
「部屋を自動的に配置」を利用すると、現在展開されている平面図ビューにて、適用可能な場所へ自動で部屋の配置が行われるので、手動操作の手間がかからず便利です。
ただ、部屋を配置したく無い場所にも部屋が適用される場合もあるので、部屋としたい場所、したく無い場所が混ざっている場合、手動での配置をおすすめします。
作った部屋を削除する方法
作成した部屋は、後から削除することもできます。部屋を削除したい場合には「配置解除」を選択することで、丸ごと削除を実行可能です。
ただ、プロジェクト上にはそこに部屋が存在したという情報は残るので、その部屋を再度別の位置に配置する際などに手間がかからず便利です*2。
部屋そのもの、そして部屋の情報も丸ごと消してしまいたい場合は「削除」を選択します。すると部屋の配置だけでなくデータから部屋が削除されるため、デザインを一からやり直すことができます。
Revitにおける部屋の境界とは
Revitにおいて部屋ツールを使いこなす上で、もう一つ知っておきたいのが部屋境界の概念です。部屋の境界とは、部屋の面積や容積、周長などを測定する際に用いられる概念のことで、簡単に言えばどこからどこまでが部屋なのか、を明らかにするものです。
部屋の境界が明らかでないと、視覚的にはどこが部屋であるかが明らかであっても、Revitはそこに線引きを設けることはできません。部屋の境界を定義づけておくことで、効率的な部屋作成や編集を実現できます。
部屋の境界を決定づける要素として主なものは、
- 壁
- 屋根
- 柱
- 床
- 天井
が挙げられます。これらの要素を平面図に配置することで、部屋の境界がどこにあるのかを定めることが可能です。
また、各要素にはプロパティ設定においてそれを部屋の境界として認識させるかどうかを手動で設定できる機能も備わっています。プロパティを開くと「部屋境界」という項目があるので、ここのチェックボックスを入力すると部屋の境界として認識されますし、入力を外すと境界としての要素を解除できます。
場合によっては部屋の境界として定義づけたくないシーンも出てくるものなので、そういった機会に有効活用すると良いでしょう。これらはデフォルトでは入力済みとなっているため、部屋の境界要素としての活用を考えていない場合には手動で外す必要があります。
部屋境界を編集する方法
部屋境界を編集する上で、最も基本的な操作は上で紹介した「部屋境界」プロパティを変更するというものです。ただ、Revitではそれ以外にもいくつかの方法で部屋境界を編集することができます。
境界を移動する
まず、部屋の境界要素を移動させたい場合です。部屋の境界は上で紹介された要素によって定義づけられるため、上記の要素を移動させることで、部屋の境界も自動で変更されます。
また、境界を設定したい場所に新たに要素を追加することでも、部屋の境界を移動させることができます。境界要素が持つ特徴を最大限活用することがポイントです。
部屋分割線を配置する
部屋の境界を設定したいところに、要素がうまく配置されていない場合、部屋分割線と呼ばれるツールを使うことで配置できます。
部屋分割線を配置するには、平面図ビューから「建築」タブを選び、続いて「部屋とエリア」パネルから「部屋」を展開し、そこからドロップダウンで「部屋の分割線」を選びます。
その上で部屋を配置したいところに分割線をスケッチすれば、部屋の境界を新たに設定することが可能です。
まとめ
この記事では、Revitにおける部屋の概念とはどのようなものかについて触れながら、部屋の境界要素を設定するための方法を解説しました。
部屋の配置はRevitを操作する上で基本的な扱い方となります。各要素の設定方法や配置方法への理解を深め、スムーズな設計を実現しましょう。
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出典:
*1 Autodesk「部屋について」
https://help.autodesk.com/view/RVTLT/2018/JPN/?guid=GUID-DD74A51D-A0B0-4461-A4BA-0F9CCC191CDB
*2 Autodesk「部屋を削除する」
https://help.autodesk.com/view/RVTLT/2024/JPN/?guid=GUID-BC1DC181-B6D0-4479-8385-363A9EE5E75E