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Facebookで起きた内部告発を分かりやすく解説

時事問題や海外のニュースをよくご覧になられる方は既にご存じかと思いますが、今世界的大手IT企業のFacebookである問題が起きています。この問題はこれからの時代を生きる私たちにとってはとても重要であり、日本を含め世界中がこの問題に対して、目を背けず考える必要があります。その問題とは何か、またその問題の何が今後に影響を及ぼすのかについて分かりやすく解説していきたいと思います。

この記事でわかること

・Facebookで起きた問題とは

・なぜ内部告発が起きたのか

・Facebook側の見解と反論

・今後の流れ

Facebookで起きた問題とは?

さていきなり本題ですが、結論から言うとFacebook社の元社員による内部告発が起きました。一体どのような内容なのか経緯から解説していきます。

事の発端は2021年9月にFacebook社の元社員でありプロダクトマネージャーだったフランシス・ホーゲン氏が大量の内部資料を大手メディアや米議会、さらにはその一部を州検事総長やアメリカ証券取引委員会(SEC)へリークしました。そして、その情報を基に2021年10月にWSJ(米誌ウォールストリートジャーナル)によって世に露出した形となります。

さらにその後内部告発者自らが、テレビメディアに出演し自身の口でFacebookの内部事情・内部告発の経緯などをインタビューで答え内部告発者の正体を明かし、本格的に世間一般への広がりを見せました。

では、その内部告発の内容は一体何だったのか?

それは、簡単に述べるとFacebook社が「ユーザーファーストの経営ではなく、利益ファーストの経営を繰り返し、ユーザーに起こりうる実害を鑑みない」という内容の内部告発です。

なぜ内部告発が起きたのか

上記でも述べたようにFacebookがユーザーへの実害を顧みず自社の利益ばかりを優先したために発生した内部告発なのですが、そのユーザーへの「実害」が非常に重要で冒頭で述べた、私たちも考えなくてはいけない問題でもあります。

その実害とは、Facebookのアルゴリズムによって”意図的”にユーザーが怒りや悲しみなどの負の感情を促すコンテンツが表示されるようになっていることです。

意図的に表示されるコンテンツは、どれも扇動的なコンテンツのため、心理効果が働らき必然的にエンゲージメントが高くなります。そして、このようにエンゲージメントが高められたコンテンツは誤った情報や、分断の煽りや対立の助長に繋がると考えられています。※1

エンゲージメントの高いコンテンツが優先的に表示されるため、より表示回数が増え

多くのユーザーの目についてしまい悪影響を与えてしまいます。

WSJによれば、インスタグラム利用者の10代女性の3人に1人が自分の体の尊厳を傷つけられ、メンタルヘルスを悪化させていた※2という社内調査の結果も出ています。またFacebookはこの事実を認識しています。

先程、利益ファースㇳであると述べましたがその理由もここにあります。エンゲージメントによって広告売上が決まるため、より煽りがいのある扇動的なコンテンツを表示させることでコメントやシェアを増やし利益を得ているのではないかと考えられます。※3

Facebook側の見解と反論

これらの内部告発の内容やメディアからの批判に対し、Facebook CEO ザッカーバーグ氏は自身のFacebookアカウントを通し従業員に向けた投稿をしています。

その内容は、内部告発は「誤解を招く」内容であり「ほとんどの主張に全くもって意味はない」という内容です。

Facebook側はホーゲン氏の告発に対し真っ向から反論している事になります。また、上記で述べたアルゴリズムによって意図的に悪質的なコンテンツを配信しているといった告発に対しても、

「利益のために人々を怒らせるようなコンテンツを意図的に押し付けているという主張は、まったく非論理的だ。我々は広告でお金を稼いでいるが、広告主は一貫して、有害なコンテンツや怒りに満ちたコンテンツの隣に広告を表示させたくないと言っている。また、人々を怒らせたり、落ち込ませたりするような製品を作ろうとしているハイテク企業を私は知らない」※4

という主張を述べています。また、インスタグラムの利用によってメンタルヘルスを悪化させている10代や20代の若者が増えているという内容に対しても、ザッカーバーグ氏自ら「インスタグラムは10代の若いユーザーのメンタルヘルスに対し、良い影響を与えている」といった主張を述べていることも分かっています。

さらにザッカーバーグ氏だけでなく、Facebookの広報担当者のレナ・ピエッチ氏も同様に告発文に対し「誤解を招く内容である」と主張し、同社の正当性を示す回答の用意もあると述べています。※5

今後の流れ

さて、ここまでは現在までに起きた事柄や主張について説明してきましたが、最後にこれからの展開を解説できれば思います。

現在分かっている事を整理すると

①ホーゲン氏によるメディアや米議会、州検事総長やSECへの内部告発文のリーク

②WSJによって世界的に内部告発が広まる

③ホーゲン氏自ら米上院商業委員会の小委員会で証言したことで信憑性が高まる

④ザッカーバーグ氏らによるFacebookの正当性の主張と研究に対しての批判と主張

という流れになっています。

そして現状分かっているこれからの流れとしては

①Facebookに対する調査が開始される

・SECによる財務パフォーマンスに関する情報の開示を求める調査です。

・連邦取引委員会(FTC)による個人情報の管理に対しての調査です。

②ザッカーバーグ氏の公聴会への参加

・同社の潔白を証明するために参加することが考えられます。

③安全法案の整備がされる

・個人情報保護法や競争法の厳格化など、他にもプラットフォームに対する透明性の強化や説明責任の強化などをFacebookに求めています。※6

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今世間を賑わせている世界的大手IT企業Facebookに起きた内部告発について簡単に解説いたしました。

もし事実であれば、私たちも知らず知らずのうちに影響を受けていたかもしれません。

今後増々インタ‐ネットが普及していくなかで、インターネットの扱い方や距離の置き方しいては自分自身の在り方を考える必要があると思います。そうすることで、扇動的なコンテンツに流されることなく、偽りの情報に踊らされる事もなくなるはずです。

楽しく利用でき、学びになるインターネットの使い方ができるといいですね。

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参考

※1内部告発者語る「フェイスブック」ディープな内情
https://toyokeizai.net/articles/-/461222
※2フェイスブックに内部告発「ザッカーバーグが知っていたこと、やらなかったこと」https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2021/10/post-97242_2.php
※3Facebook内部告発でわかった9つの恐ろしい事実
https://www.gizmodo.jp/2021/11/facebookmate.html
※4内部告発者の証言には「何の意味もない」…ザッカーバーグが反論
https://www.businessinsider.jp/post-243686
※5フェイスブックの内部告発者が身元を明かし、同社は「安全よりも利益を選ぶ」と発言https://jp.techcrunch.com/2021/10/05/2021-10-04-facebook-whistleblower-reveals-identity-says-company-chooses-profits-over-safety/
※6IT規制案で実効性求める FB内部告発者、欧州議会で証言https://www.asahi.com/articles/ASPC952BTPC9UHBI00P.html

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