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ついにApple GPT誕生か?2024年のSiriに搭載されるかもしれない

Appleがついに独自のGPT、通称“Apple GPT”の開発を進めているという噂が流れています。米国の大手報道機関でも取り上げられかなり真実味を帯びてはいますが、2023年11月時点で、AppleはGPTの開発や予定について公式には発表していません。

この記事ではAppleが開発していると噂のGPTについて、現在流れている情報やその後の予測についてご紹介します。

この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。

1.Appleが開発中と噂のApple GPTについて
2.Appleの音声アシスタントSiriについて
3.生成AIと従来のAIの違いについて

AppleがついにGPT試験スタートの噂。Siriとの統合も視野に

2023年7月、AppleがOpen AIやBardを開発したGoogleに対抗すべく、独自対話型AIツールの開発をひそかに進めているという情報が流れました。(※1)

Open AIが開発したChatGPTやGoogleが開発したBardといったAIサービスの中核には、大規模言語モデルがあります。Appleはこの大規模言語モデルを作成するための独自フレームワーク「Ajax」を構築しており、一部のエンジニアから“Apple GPT”と呼ばれるチャットボットまで作られたようです。

GPTとはGenerative Pre-trained Transformerの略で、Chat GPTで有名なOpen AIが開発したAIモデルです。自然言語処理によるテキスト生成が可能で、大規模なデータセットによる事前学習で高品質な文章生成や質問応答、要約が可能となります。

Appleが独自GPTを本当に開発していれば、新たに大きな競争力をつけたことになります。噂レベルのこの情報が流れただけでAppleの株価が上がっており、今後も期待大です。

2024年のSiriに組み込まれるという噂もある

AppleのAI製品といえば、音声アシスタントSiriがあります。しかしここ数年、AppleはiPhoneの写真や検索分野ばかり改良しており、AI製品であるSiriに目新しい変化はありません。

そのためApple GPTの開発が進み一般にも公開できるレベルになれば、Appleの主力サービスであるSiriやApple Musicに統合され、サービスの強化を図る可能性があります。Siriに生成AIが加われば、ますます音声認識の確度があがり高性能になるでしょう。

Appleの音声アシスタント「Siri」はスティーブ・ジョブズが生きていた2011年、逝去の前日にiPhone 4Sとともに発表されました。(※2)デバイスに話しかけるだけでアラーム設定やメッセージを返信できるこの機能は革命的で、他のテック企業から抜きんでた技術でした。

しかし2014年にAmazonがスマートスピーカーに「Alexa」を搭載、2016年にGoogleアシスタントが登場して以降は、Siriの評判は決して良好とはいえません。

そこで現在開発中と噂のApple GPTのような対話型AIをSiriに統合すれば、Siriがさらに賢く高性能になる可能性があります。上手く行けばSiriはさらに強力な競争力となり、Appleを引っ張ってくれるかもしれません。

噂の“Apple GPT”が一般公開すると予想できる3つの理由

Apple版チャットボットとして噂される“Apple GPT”ですが、現在はまだApple社内でも使える人は限られており、社内運用レベルといわれています。

記事によってはApple GPTは社内向けのツールであり、一般には公開されないだろうという見方さえある状態です。

しかしAppleがApple GPTをSiriなどに搭載して一般公開するのではないかと考えられる、3つの理由があります。

すでにAI搭載のiOS開発を進めているという噂がある

Apple GPTの開発をはじめ機械学習やAI戦略を統括しているAppleの上層部は、自身が率いるソフトウェア開発グループでAIを取り入れた新しいiOS開発を進めているという情報がでています。(※3)

Siriはもちろんメッセージの体験を向上させる見込みもあり、すでに製品やサービスにApple GPTを搭載できるように進めているようです。

もしApple GPTが製品としてリリースされれば、今大注目されているOpen AIのChat GPTは競合になります。iPhoneはChat GPTに対応しており、Chat GPTの注目度の高さから使っている国内ユーザーも多い状況です。しかし、Apple GPTの登場によってChat GPTが非対応になるかもしれません。

膨大なコストをかけて開発している

メガテックが率いるAI開発には膨大なコストがかかっています。AppleはAIの開発についてGoogleやMicrosoftのように積極的に発言していませんが、実は年間1500億円もの膨大なコストを投じて社内のAIプロジェクトを進めているようです。

年間何十兆円もの利益を上げるAppleといえども、毎年1000億円以上のコストをかけ続け開発した技術なら、社内ツールで終わるとは考えにくいものです。

機が熟すまで発表しないのがApple流

Appleといえば、生成AIへの乗り遅れが指摘されがちです。GoogleやMicrosoft、Metaなどが自社の生成AIを開発して我先にと製品やサービスを発表するなか、Appleだけは積極的に生成AIについて言及していません。その静かさから“傍観者のようだ”といわれることもあるほど、Appleは生成AIについて他社と異なる姿勢を貫いていました。

しかしこのAppleのAIに対する姿勢こそ、AI戦略の1つだとみられています。

2023年に入った基調講演でも、Appleはバズワードである“AI”を1度も使っていません。しかしAIに着手していないわけではなく、ゴーグル型ヘッドマウントディスプレーやiOS 17の入力テキストのオートコレクト機能には、ひっそりとAI技術が使われています。(※4)

Appleは1987年からAIアシスタントのコンセプト動画を発表しており、決してAIに否定的なわけではありません。ただ、自信を持って発表できるプロダクトが完成しない限り、高い技術を持っていても大々的に発表しないという“Apple流”の戦略があるのです。(※5)

生成AIへの注目が高まる昨今、ChatGPTやGoogleのBardは評価の声がある一方で、まだまだ欠点もあります。Appleはこの状況を静観し、自社のAIプロダクトに磨きをかけているとも考えられます。その中の1つには、きっとApple GPTも含まれているのでしょう。

生成AIとSiriはどう違う?

AppleのAIといえば、音声アシスタントのSiriが有名です。Siriもデバイスに話しかければ特定の相手に電話したりメッセージを送ったりしてくれますが、生成AIではありません。

ここでは、生成AIと従来のAIの違い、そしてSiriの機能について解説します。

生成AIとAIの違い

生成AIはジェネレーティブAIともいわれ、動画や画像、テキストを作成できるAIのことです。一方で従来のAIは決められた行為の自動化を行うことはできますが、新しく何かを作ることはできません。

生成AIと従来のAIは、学習の目的から違います。従来のAIは自動化が主な目的であり、機械学習によって予測や特定を目指します。一方で生成データは創造が目的であり、機械学習でデータのパターンなどを学習します。

また生成AIと従来のAIは出力形式が大きく異なります。従来のAIは数値データやテキストといった構造化されたものがほとんどであるのに対し、生成AIは音声や画像、動画といった構造化されていないデータを出力できるのです。

以前の生成AIで出力されるデータはまだ精度が低く、実用的ではありませんでした。しかしITの発達により学習量が増えたりマシンの能力が上がったりしたことで、精度が飛躍的に伸びました。

「○○の紹介文を作って」といった指示に自然な文章で返してくれるなど、商用レベルにまで到達したことで生成AIは大きく注目されているのです。

現在のSiriは音声アシスタントとAIが共存している

生成AIは音声でデータを出力できると紹介しましたが、この部分は現在のSiriも同じです。

Siriはある程度の会話ができますし、「タイマーをかけて」や「明日の天気は?」といった質問にも対応できます。「Siriは生成AIではないの?」と疑問に思われがちですが、現在のSiriは音声アシスタントと従来のAIが共存している状態で、生成AIは搭載されていません。

例えばSiriに「Aさんに電話して」と言ったとき、Aさんが連絡先に登録されていれば電話をかけてくれます。しかし未登録だった場合、Siriは「Aさんの連絡先登録が必要」という判断はできません。その結果、Siriは「Aさん」のWebページ検索結果を返します。

生成AIであるChat GPTの場合、端末にAさんの情報がなければ「Aさんの連絡先を登録してください」という回答ができます。生成AIなら、ユーザーの「電話を掛けたい」というシーンに合わせた回答ができるのです。

Appleが開発中と噂されている通称“Apple GPT”について解説しました。自治体への導入も進む生成AIは、今後もますます浸透していくでしょう。AppleはAI分野で遅れているといわれがちですが、ご紹介したように、水面下で着々と準備を進めているかもしれません。

今後SiriやiPhoneがどのように進化していくか、楽しみに待ちましょう。

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参照サイト:
※1:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-19/RY1WO7T0G1KW01
※2:https://wired.jp/2017/10/25/siri-why-have-you-fallen/
※3:https://news.yahoo.co.jp/articles/68ef3d34f131a9936c850347c7705107bbf5b3ac
※4:https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75513
※5:https://forbesjapan.com/articles/detail/61167

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