SolidWorksってサブスク制?初心者向けに買い切りとの違いをやさしく解説!
1. はじめに
SolidWorks(ソリッドワークス)は、ものづくりの現場で広く使われている3D CADソフトです。製品設計や機械設計など、あらゆる分野で活躍しており、高性能なモデリング機能やアセンブリ、図面作成など、設計に必要なツールが一通りそろっています。そのため、世界中のエンジニアや設計者から信頼され、教育機関でも広く導入されています。
このSolidWorksを使い始めるにあたり、多くの方が最初に悩むのが「サブスクリプション(期間利用ライセンス)と買い切り、どちらのライセンスを選べばよいのか?」という点です。近年はサブスクリプション型が主流になりつつありますが、買い切り型も一部では根強く使われています。
「最新機能を常に使いたい」「なるべく初期費用を抑えたい」「長く安定して使いたい」など、利用する目的や環境によって最適なライセンスは異なります。しかし、初心者にとっては違いが分かりづらく、選びにくいのも事実です。
そこでこの記事では、SolidWorksの2つのライセンス形態について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。「SolidWorks サブスクリプション」「SolidWorks 買い切り」「SolidWorks ライセンス比較」といったキーワードをもとに、仕組みの違いや選び方、注意点などをやさしく紹介します。
【ご注意】SolidWorksの「サブスクリプション」という言葉の使い方について
SolidWorksでは、「サブスクリプション」という言葉が2つの意味で使われています。ひとつは、永久ライセンスに1年間のサブスクリプションサービスを付けて購入する形式(=アップデートやサポートを受けられる契約)であり、もうひとつは、期間限定で使用権を借りる“期間利用ライセンス”(いわゆるサブスク型ライセンス)です。
本記事では混乱を避けるために、「期間利用ライセンス」を「サブスクリプション型」と呼び、 永久ライセンス+サービス契約は「買い切り型ライセンス」として紹介しています。契約形態の違いをご理解のうえ、読み進めていただければ幸いです。
1.1 SolidWorksとはどんなソフト?
引用:https://www.solidworks.com/ja
SolidWorksは、設計者が3Dの立体モデルを作成し、それをもとに製品の構造や動きを確認したり、組み立て図や製造用の図面を作ったりできるソフトウェアです。使い方は直感的で、初心者でも学びやすいのが特長です。
たとえば、まずは部品単体を3Dで作り、次にそれらを組み合わせてアセンブリ(組立モデル)を作成。完成した製品の構造や干渉チェックを行ったり、実際の動きをシミュレーションしたりすることができます。また、2D図面の自動生成やクラウドでのデータ共有にも対応しており、個人からチーム作業まで柔軟に使えます。
一方で、機能が豊富な分、ライセンス費用はやや高めに感じることもあります。導入にあたっては、コストや更新方法、サポート内容などをしっかり理解して、自分に合ったライセンス形態を選ぶことが大切です。
2. SolidWorksのライセンス形態
SolidWorksのライセンスには、大きく分けて「買い切り型ライセンス(永久ライセンス)」と「サブスクリプション型ライセンス(期間利用ライセンス)」の2種類があります。近年では、月額・年額で利用できるサブスクリプション型が主流になっていますが、買い切り型ライセンスも一部では継続して利用されています。
それぞれのライセンス形態には、費用の仕組み、アップデートの方法、サポートの内容などに違いがあります。たとえば、買い切り型は最初に高額な費用がかかりますが、長期的に使う場合はコストを抑えやすいという特長があります。一方、サブスクリプション型は初期費用が低く、常に最新バージョンが使えることやサポートが充実していることが大きなメリットです。
SolidWorksを初めて導入する方にとっては、どちらのライセンスが適しているのか判断に迷うこともあるでしょう。まずは、それぞれの仕組みや特長をしっかり理解することが大切です。ここでは、SolidWorksのライセンス形態について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
2.1 買い切り型ライセンスの概要
買い切り型ライセンス(永久ライセンス)は、一度ライセンスを購入すれば、そのバージョンのSolidWorksを期限なく使い続けることができる契約形態です。初期費用としては比較的大きな出費が必要ですが、それ以降は基本的に追加のライセンス料を支払う必要はありません。自分のペースでソフトを使用したい方や、毎年の更新作業や出費を避けたい方に向いています。
ただし、購入時のバージョンを使い続けることになるため、最新機能を利用したい場合は別途アップグレード費用がかかる点に注意が必要です。頻繁に新しい機能を使いたい方にとっては、この点がデメリットに感じられるかもしれません。
企業では、設計環境を一定期間安定させたいときや、チーム全体でバージョンを統一して運用したいときに、買い切り型を採用するケースがあります。特に、プロジェクトの性質上頻繁なアップデートが必要ない場合には、ランニングコストが抑えられるという利点があります。
一方で、ライセンス数を柔軟に増減することが難しいため、プロジェクトごとに人員が大きく変動するような環境では不向きなケースもあります。導入前に、使用期間やライセンスの使用範囲をよく考慮して選択することが大切です。
2.2 サブスクリプション型ライセンスの概要
サブスクリプション型ライセンス(期間利用ライセンス)は、月額や年額といった定期的な料金を支払いながら、SolidWorksを利用する契約形態です。契約期間中は、常に最新バージョンのソフトウェアを利用できるほか、テクニカルサポートやオンラインの学習コンテンツ、クラウド機能などがセットで提供されるのが一般的です。
このライセンスの最大の魅力は、常に最新機能を使えることと、サポート体制が整っていることです。設計業務が変化する中で、最新の機能やツールをすぐに取り入れられるのは大きなメリットです。また、SolidWorks 3DEXPERIENCEなどのクラウドプラットフォームとの連携もスムーズで、離れた場所にいるチームメンバーとでも効率よくデータ共有や設計作業を行えます。
サブスクリプション型は、特に短期間のプロジェクトや頻繁に人員の入れ替わりがあるチームにとって便利な選択肢です。必要に応じてライセンス数を調整しやすく、柔軟な運用が可能です。
ただし、契約期間が終了するとソフトウェアを使用できなくなるため、長期間使用する予定がある場合は、合計のコストが高くなる可能性があります。また、契約を途中で終了した場合には、再度ライセンスを取得するまでソフトを使うことができなくなるため、利用期間やデータ管理にも注意が必要です。
3. サブスクリプションのメリットとデメリット
SolidWorksのサブスクリプション型ライセンスは、導入しやすく、常に最新の環境で作業できるという点で注目されています。しかしその一方で、利用期間が長くなると、費用が積み上がっていくという特徴もあります。そのため、「コスト面で本当にお得なのか?」「長く使うには向いているのか?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
特に初心者の方にとっては、初期投資をなるべく抑えたいという思いがある一方で、継続的な利用になると、更新費用やサポート料がどのくらいかかるのか見通しを立てるのが難しいかもしれません。SolidWorksのサブスクリプションを検討するうえでは、「短期的な使いやすさ」だけでなく「長期的な運用コスト」や「ライセンス停止時の対応」なども視野に入れることが重要です。
この章では、サブスクリプション型ライセンスのメリットとデメリットについて、SolidWorks初心者の方にもわかりやすく整理します。ライセンスの比較検討を行う際の判断材料として、短期・長期の視点からそれぞれの利点・注意点を確認しておきましょう。
3.1 メリット:常に最新の機能とサポート
サブスクリプション型ライセンスの一番の魅力は、SolidWorksの最新版を常に利用できるという点です。3D CADソフトは毎年のように新機能が追加されたり、操作性が改善されたりしています。サブスクリプションなら、契約期間中は追加費用なしで新しいバージョンにアップグレードできるため、常に最新の機能を活用できます。
また、サブスクリプションには基本的にテクニカルサポートが含まれており、困ったときに専門スタッフへ相談できるのは初心者にとって心強いポイントです。SolidWorksの操作や設定でつまずいたとき、すぐにサポートを受けられることで、学習のスピードも向上します。さらに、オンラインでの学習教材やナレッジベース、フォーラムなども利用できるため、自主的なスキルアップにも役立ちます。
加えて、SolidWorks 3DEXPERIENCEとの連携がスムーズに行える点も大きなメリットです。クラウド上で設計データを共有したり、離れた場所のチームとリアルタイムで協業したりといった作業も、サブスクリプションならシームレスに行えます。こうした連携機能は、特にリモートワークや分散チームでの設計作業が多い企業にとって、大きな武器になるでしょう。
3.2 デメリット:長期的なコストの考慮
サブスクリプション型ライセンスには利便性の高さというメリットがある一方で、注意すべき点もあります。そのひとつが、契約期間が長くなるほどコストがかさんでいくという点です。たとえば、数年間にわたってSolidWorksを利用する場合、毎年支払いを続けることで、最終的な費用が買い切り型ライセンスより高額になることもあります。
特に、予算に限りがある個人や小規模な企業では、「始めは安く感じたのに、結果的に高くついてしまった」と後悔することもあります。したがって、あらかじめどのくらいの期間使用する予定か、どの機能まで使いたいのかをしっかりと検討することが重要です。
もう一つのデメリットは、契約期間が終了するとソフトの利用ができなくなるという点です。SolidWorksで作成したデータ自体は手元に残りますが、専用ソフトがなければ開いたり編集したりできません。これにより、過去のデータを再利用する際に再契約が必要になることもあります。そのため、契約を終了する前に、データをSTEPやIGESなど他の形式にエクスポートしておくと安心です。
サブスクリプション契約を考える場合は、「いつまで使うのか」「使用頻度はどれくらいか」「アップデートやサポートをどの程度必要とするか」などを事前に整理しておくことが大切です。とくに初心者の場合、短期間の利用のつもりが結果的に長期化することもあるため、定期的に契約内容や運用方針を見直す習慣を持つと安心です。
4. 買い切りライセンスのメリットとデメリット
SolidWorksの買い切り型ライセンスは、初期費用は高めですが、一度購入すればそのバージョンをずっと使い続けることができるという特徴があります。このような永久ライセンスは、安定した環境で長期間使用したい企業や、頻繁にアップデートする必要がない現場では、今でも一定の人気があります。
一方で、買い切り型ライセンスにはアップデートやサポートが自動でついてこないという注意点もあります。必要な場合は追加契約が必要になるため、導入前にその仕組みを理解しておくことが重要です。さらに、ライセンス数を柔軟に変更しにくいという性質があり、プロジェクト単位で人数が変動するような業務には向かないこともあります。
この章では、買い切りライセンスの長所と短所をわかりやすく整理し、導入前にどのような点に注意すべきかを解説します。導入目的や利用スタイルに応じて、サブスクリプションと比較しながら自分に合った選択ができるようにしましょう。
4.1 メリット:一度の投資で永続的な使用
買い切り型ライセンス(永久ライセンスとも呼ばれます)の最大のメリットは、一度の購入でそのバージョンのSolidWorksを期限なく使い続けられるという点です。たとえば、長期間にわたって同じ設計環境を維持したい企業では、この安定性が非常に重視されています。バージョンアップによる操作方法の変化や、不意のソフト更新に悩まされることがないため、設計フローを一定に保つことができるのです。
また、ランニングコストを抑えやすいという利点もあります。初期投資こそ高額になりますが、その後の支出を最小限に抑えることができるため、トータルコストの面でサブスクリプションよりも安く済むケースもあります。特に、SolidWorksのバージョンをあまり頻繁に更新しない業務であれば、買い切りの方が合理的な選択となるでしょう。
さらに、アップグレードやサポート契約を必要に応じて追加できるという柔軟さもあります。たとえば、新しい機能が必要になったときだけ追加契約を結ぶなど、使い方に応じて段階的な投資が可能です。このように、コストをコントロールしやすい点は、資金計画を立てやすくしたい中小企業にもメリットがあります。
4.2 デメリット:アップデートとサポートの追加費用
買い切りライセンスの注意点としてまず挙げられるのは、ソフトウェアのアップデートが自動ではないという点です。購入後のバージョンをずっと使い続けることはできますが、最新の機能を使いたい場合はアップグレード契約を別途結ぶ必要があります。つまり、常に最新環境で作業したい方には、買い切り型は不向きと言えるかもしれません。
また、テクニカルサポートも標準では付属していないことが多く、別途サポート契約を結ばなければなりません。操作上のトラブルや疑問点を解消したい場合、頼れる窓口があるかどうかはとても重要です。特に初心者にとっては、サポート体制が整っていないと問題解決に時間がかかり、作業効率が落ちる可能性もあるため注意が必要です。
さらに、SolidWorksのクラウド機能や他ツールとの連携において、バージョンの違いが影響することもあります。たとえば、古いバージョンのままだと最新のクラウドサービスが使えなかったり、ファイル互換性の問題が発生したりするケースもあるため、注意が必要です。
このように、買い切り型ライセンスは長期的に安定して使える反面、環境の変化やサポート面で柔軟さに欠ける場合があります。導入を検討する際は、「アップデートやサポートが必要になる場面はどれくらいあるか」をよく考えたうえで判断しましょう。
5. どちらのライセンス形態を選ぶべきか?
SolidWorksのライセンスにはサブスクリプションと買い切りの2つの選択肢がありますが、「どちらが絶対におすすめ」とは一概に言えません。それぞれに特徴と利点があるため、自分がSolidWorksをどう使いたいのか、どれくらいの期間使う予定なのか、予算はどの程度かといった点を踏まえて、最適なライセンスを選ぶことが大切です。
たとえば、短期間だけ使いたい、まずは試してみたいという初心者には、初期費用が抑えられ、サポートも充実しているサブスクリプションが向いています。一方で、設計業務が安定していて、毎年のアップデートを必要としない企業では、長い目で見て買い切りライセンスの方が費用対効果が高くなることもあります。
この章では、自分に合ったライセンスを選ぶために知っておきたいポイントを整理します。「予算」「利用期間」「サポートの有無」「アップデート頻度」といった観点から、自分の使用スタイルに合った最適な選択肢を見つけましょう。
5.1 使用目的と予算に応じた選択
まず考えるべきは、SolidWorksを使う「目的」と「予算」です。たとえば、頻繁に新しい機能を使いたい、プロジェクトごとに機能の更新が必要といったケースでは、常に最新バージョンを使えるサブスクリプション型が向いています。反対に、「決まった設計作業を長期的に同じ環境で続けたい」「バージョン変更は最低限でよい」といった場合は、買い切り型ライセンスのほうが適している可能性があります。
予算面でも両者には大きな違いがあります。サブスクリプション型は月額または年額制なので、初期投資を抑えやすく、始めやすいのが魅力です。一方で、長期間にわたって使う場合は、継続的に支払いが発生するため、累計で高額になることもあります。買い切り型は導入時の負担は大きいものの、その後のランニングコストが少なく済む場合があります。
会社や個人の予算方針、設計業務の規模、使用頻度などをしっかり見極め、自分にとって最もバランスのよいライセンスを選びましょう。
5.2 初心者におすすめの選択肢
これからSolidWorksを学び始める初心者にとっては、やはりサブスクリプション型のライセンスが安心です。その理由は、常に最新版が使えるため、教材やチュートリアルと同じ環境で学べること、そしてテクニカルサポートや学習用リソースが充実していることが挙げられます。初めての3D CADに戸惑っても、手厚いサポートがあることでトラブル時の対応がスムーズになり、学習効率も上がります。
たとえば、まずはSolidWorksの体験版や学生版を使って操作に慣れるのも良い方法です。特に教育機関を通じて導入する学生版は、価格も抑えられており、学習目的なら十分な機能を備えています。こうした低コストで始められる仕組みは、初心者がSolidWorksを気軽に体験できる大きなメリットです。
将来的に業務用途で本格的に使うようになった場合、そこから買い切り型ライセンスに切り替えるという流れも可能です。最初はサブスクリプションで試しながら、自分の使い方や必要な機能がはっきりしてきた段階で、より適したライセンスに移行するという柔軟な考え方もおすすめです。
6. よくある質問とその回答
ここでは、SolidWorksの導入を検討している方や、ライセンス選びで迷っている方からよく寄せられる質問とその答えを紹介します。特に、契約時に注意したいポイントや、サブスクリプションと買い切りの違いに関する不安を解消する内容を中心に取り上げています。
契約の前後で「思っていたのと違った」「知らずに損をした」とならないよう、よくある疑問を事前にチェックしておきましょう。SolidWorksは高価なソフトウェアでもあるため、ライセンスの内容や条件をしっかり理解しておくことで、安心して導入や契約更新が行えるようになります。
6.1 サブスクリプションと買い切りの最も一般的な疑問
Q1: サブスクリプション契約を途中で解約した場合、SolidWorksで作成したデータはどうなりますか?
A: 契約を解約しても、これまでに作成・保存してきたデータが消えることはありません。ローカルPCなどに保存してあるファイルはそのまま残ります。ただし、SolidWorks形式(.sldprtや.sldasmなど)のデータを開いたり編集したりするには、引き続きライセンスが必要になります。
そのため、契約を終了する前には、必要なデータを他の3D CADソフトでも開ける形式(STEP、IGES、Parasolidなど)に変換しておくと安心です。データの活用を続けたい場合は、エクスポートやバックアップの準備を事前に済ませておくことをおすすめします。
Q2: 教育版や学生版とサブスクリプションの契約内容には違いがありますか?
A: はい、あります。教育版や学生版は基本的に学習目的での使用に限定されており、商用利用は認められていない点が大きな違いです。対してサブスクリプション契約は、企業などの業務用途にも対応しており、ライセンスの使用条件がより広範囲に設定されています。
また、学生版や教育版は価格が大きく割引されている場合が多く、内容も初心者の学習に適した構成になっています。これからSolidWorksを使い始める学生や個人ユーザーにとっては、まずはこのようなライセンスから始めてみるのもよい選択です。
6.2 契約更新とキャンセルについて
Q1: サブスクリプション契約の更新は自動ですか? それとも手続きが必要ですか?
A: 多くの場合、サブスクリプション契約は自動で更新される仕組みになっています。ただし、契約先によっては更新前に通知が届くケースもあり、そのタイミングで継続・解約の判断ができるようになっています。通知の有無や更新方法は、契約した販売代理店や購入元の条件によって異なるので、契約時に確認しておくと安心です。
特に年額契約など長期間のプランを選んでいる場合は、更新前にライセンスの使用状況や費用対効果を見直して、継続するかどうかを判断するとよいでしょう。もし自動更新を止めたい場合は、契約終了日の一定期間前までに手続きが必要なこともあります。
Q2: 契約途中で解約した場合、違約金は発生しますか?
A: 契約期間中に解約する場合、プランによっては違約金が発生することがあります。とくに年契約プランの場合、契約満了前に解約すると残期間分の支払いが発生するなど、条件が設定されているケースが一般的です。
一方で、月額契約であれば比較的柔軟に解約できることが多く、短期的な利用を検討している方には向いています。契約の自由度と費用のバランスを考えるうえでも、自社や個人の利用目的や期間をあらかじめ明確にしておくことが大切です。契約プランを選ぶときは、違約金の条件も含めて細かく確認しましょう。
7. SolidWorksの導入で後悔しないために|自分に合ったライセンスを選ぼう
ここまで、SolidWorksの「サブスクリプション」と「買い切り」2つのライセンス形態について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく見てきました。いずれのライセンスにも利点と注意点があり、どちらが正解というわけではありません。だからこそ、SolidWorksを導入する際には、自分の目的や使用期間、予算、サポートの必要性といった観点から、最適な形を見極めることが大切です。
たとえば、これからSolidWorksを使い始める初心者の方や、短期のプロジェクトでまずは試してみたいという方には、初期費用を抑えつつ、常に最新バージョンが使えて、サポートも受けられる「サブスクリプション型ライセンス」が適しています。学習教材とバージョンを合わせて使えることや、困ったときにテクニカルサポートに相談できる点は、大きな安心につながるでしょう。
一方、数年間にわたって同じバージョンを使い続けたい、頻繁なアップデートは必要ない、という安定志向の企業や個人には、「買い切り型ライセンス」が有効な選択肢になり得ます。初期費用は高めでも、長期的にはコストを抑えられる可能性があり、特定の設計環境を維持したいときに有利です。
ライセンスを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 利用期間:短期か長期か
- アップデートの必要性:常に最新機能が必要か、安定重視か
- 予算とコスト感:初期費用とランニングコストのバランス
- サポートの必要性:導入後の支援がどれほど必要か
もしSolidWorksの導入に迷っている場合は、まずは「体験版」で実際に操作してみるのもおすすめです。使用感を把握することで、自分に必要な機能や使い方が明確になり、最終的な選択に自信を持てるようになります。
また、契約内容や料金体系、解約・更新のルールは販売代理店によって異なることもあるため、具体的な契約前にはしっかり確認しておくと安心です。
SolidWorksは、正しい導入方法とライセンスの選択によって、設計の効率や品質を大きく高められる強力なツールです。この記事が、あなたにとって最適な導入判断の一助となり、3D CADの世界へスムーズに踏み出すきっかけとなれば幸いです。
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<参考文献>
SOLIDWORKS – 3次元CAD設計ソフトウェア | ダッソー・システムズ
https://www.3ds.com/ja/products/solidworks
SOLIDWORKSライセンス | SOLIDWORKS
https://www.solidworks.com/ja/how-to-buy/solidworks-licensing