ビッグデータ時代のアナリティクスに必要なスキルとは
ビッグデータのビジネスへの活用が急速に進められる中で、「アナリティクス」や「データアナリスト」といった、データ分析・活用のスキルやそれを有するプロフェッショナルの必要性が高まっています。単にマーケティングのみならず、企業経営にとっても重要な役割を持つ「アナリティクス」に求められるスキルとはどのようなものなのでしょうか。
アナリティクスとは
アナリティクス(Analytics)とは、日本語で「分析学・解析学」と訳されます。ですが、昨今よく用いられるアナリティクスは、特にビジネスの分野において、単なるデータの分析や解析に留まらず、ビジネスの改善に繋げる取り組みを含む言葉として表現されます。
アナリティクスに必要なスキル
アナリティクスに関する情報発信や啓蒙活動を行っているアナリティクス アソシエーションの書籍『新しいアナリティクスの教科書』を参考に、アナリティクスに必要な4つのスキルをご紹介していきます。
1. データ分析のスキル
アナリティクスである以上、当然このデータ分析のスキルは必須です。とはいえ、必ずしも学術的な統計学や分析学といった専門的知識が必要というわけではありません。Googleアナリティクスなどのツールを上手く利用し、どのデータをどのように分析しどう活用するかという、ユーザーやビジネスの視点に立ったデータ分析が必要とされます。
2. ビジネスのスキル
データ分析のスキルで述べたように、ユーザーやビジネスの視点に立ったデータ分析を行うためには、現場のノウハウを熟知していなければなりません。経営学などの知識も大切ですが、実際に現場のビジネスを経験した人材によって、より価値のあるデータ活用が可能となります。
3. コミュニケーションスキル
アナリティクスは一人で完結するものではありません。関係各所から必要なデータを収集し、分析したデータをもとに改善に繋げるための具体的なプランを提案し実現していく。そうした取り組みにはやはり、様々な人間と協調したり、相手を説得するための高いコミュニケーションスキルが必要となります。
4. コーチングスキル
アナリティクスはチームで取り組むことでより高い成果を生むことができるそうです。また、失敗を繰り返しながら徐々に最適解を導き出す、とても根気のいる仕事でもあります。そのため、メンバーを適材適所に配置し、強いリーダーシップやコーチングスキルをもって組織を動かしていく力が必要です。
これら4つのスキルはどれも簡単に身に付くものではなく、地道な努力と多くの経験によって少しずつ身に付けることができるものです。急にスキルアップを目指すのも少々ハードルが高いかもしれないので、まずは身の回りにあるデータや情報のアナリティクスから始めてみるのはいかがでしょうか。自分の知らない自分に出会える可能性があり、意外と面白いかもしれませんね。