「それもVimでできるよ」便利なテキストエディタVim
皆さんは、プログラミングにどんなテキストエディタを使っていますか?現在はAtomやVisualStudioCode、さくらエディタなど便利なテキストエディタはたくさんあります。しかし、Vimは、「初心者には敷居が高そう」「標準のテキストエディタだし、機能が少なそう」といった印象から避けられがちなエディタです。しかし、Vimは使いこなせば、Atomなどの他のエディタより高機能で軽いエディタという真の姿を見せ始めます。
そこで今回はそんなVimの紹介と簡単な操作方法を紹介します。
そもそもVimって何?
VimはCUI、つまりキーボード以外の操作を受け付けない方式向けに作られたテキストエディタです。また、Linuxの標準エディタviの進化系です。つまり、Vimはすべてキーボードで完結するテキストエディタともいえるでしょう。Vimは初期設定では他のテキストエディタにはある、「自動インデント機能」や「色分け機能」などが標準ではOFFになっています。他にも、「“{”があったとき、対応する“}”に飛ぶ機能」や「Zipファイルを解凍せずに編集する機能」など、他のテキストエディタではあまりないユニークな機能があります。
これらの多様な機能をキーボードで実現するためにVimは150個ものコマンドを用意しています。つまり、Vimは「便利だけど、覚えることがやたらに多い」テキストエディタといえます。覚えることが多くてもVimを使い続けるメリットは、「どんな環境でも動く」ということと「化石のようなサーバーのファイルをいじることができる」ということです。
多くのサーバーではGUIをインストールしません。なぜならば、GUIはメモリ消費が多い上に普段ウェブを使う上では一切役に立たないからです。その為、他の多くのテキストエディタが使えなくなります。エンジニアは、サーバーから直接ファイルを変更する機会もあります。普段からVimを使っているとサーバーのテキストを少しいじりたいとき、スムーズに作業をすすめることができます。
他のテキストエディタとの比較
Vimは他のテキストエディタとは違った性質を持っていますが、ここではAtom、さくらエディタと比較してみたいと思います
比較項目 | Vim | Atom | さくら |
日本語入力 | △ | ○ | ○ |
インデント | ○ | ○ | ○ |
複数タブ表示 | ◎(垂直・水平) | ○ | ○ |
Zipファイル編集 | ○ | × | × |
手軽さ | × | ○ | ○ |
このようにVimには便利な機能がたくさんあります。しかし手軽さの面では、他のテキストエディタにはかないません。その分、他のテキストエディタは使えないようなCUI環境や重いファイルを扱うことができます。
便利なVimコマンドのまとめ
今回は、Vimの基本的なコマンドと便利なコマンドの2つを紹介したいと思います。
基本的にはノーマルモード(Escキーを入力した直後のモード)でコマンドを入力します。
基本的なコマンド
i 入力モードへの変更、選択した文字から変更される
a 入力モードへの変更、選択した次の文字から変更される
gg 最初の行に移動する。
G 最後の行に移動する
:wq 保存して終了
:!q 保存せずに終了
:w 保存
:(数字) (数字)行目に飛ぶ
Esc 入力モードの終了
便利なコマンド
yy コピー一回目のyで選択した部分から2回目のyで選択した部分までをコピー
p ペースト。上のコマンドを組み合わせてyypでいわゆるコピペが可能。
$ 行の末尾へ移動
% “(“のうえで使用することで対になる”)“まで移動することができる。y%ÿの記述で()内をコピーすることができます。
いかがでしたか?上記のコマンドを使うだけでもマウスまで手を動かさずにすみかなり便利になります。また、サーバーに上げたファイルの細かい修正も楽に行えるようになるでしょう。みなさんもぜひVimを使ってみてくださいね。
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