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HDR Efex ProでGoogleは写真を美しく変える


Googleは「HDR Efex Pro」というAdobeのPhotoshopやLightroomで利用できるプラグインを提供しています。デジタルクリエイターには知る人ぞ知る「Nik Collection」という画像編集プラグインセットのひとつです。かつては6万円ほどの高価で販売されていました。しかし、現在は無償で提供されています。ただし、PhotoshopやLightroomを持っていないと使えないのでご注意ください。

HDR(High Dynamic Range:ハイダイナミックレンジ)は、写真や映像の世界で注目されている次世代の高画質技術で、従来のSDR(Standard Dynamic Range)より、明るい部分と暗い部分の幅広い明るさを表現できます。つまり、輝度の面における高画質を追求する技術です。

このHDRに注目し、HDRによって写真や映像はどのように変わるか、GoogleのHDR Efex Proはどのようなプラグインなのか、そしてGoogle社の静止画や動画に対するこだわりについて解説します。

 

 

HDRは写真にリアルな深みを与える

 

高画質というと、8Kなど高解像度の技術を思い浮かべることが多いのではないでしょうか。もちろんテレビではメーカー各社が高解像度を競い合っています。解像度が大きくなると、きめ細かな画像を表現できるため、解像度は高画質を実現するための重要な技術です。

しかし「輝度」も高画質を左右します。というのは、輝度のレンジ(幅)が狭い場合、たとえば光が当たった部分は「白飛び」というように、真っ白になってしまいます。逆に光の当たらない影の部分は黒く塗りつぶされます。実際には白く塗りつぶされてしまった部分であっても明るさの階調があり、黒い部分にも被写体の階調があります。その繊細さを表現できないのです。

ところが、輝度のダイナミックレンジの幅を拡げると、従来は真っ白な部分にも明るい部分と暗い部分、真っ暗な部分にも明るい部分と暗い部分を繊細に表現できます。したがって、全体的に画像に自然な深みを与え、動画も静止画も明るくなります。高画質におけるHDRの意義は、その表現力にあります。

 

 

HDR Efex Proは高輝度の画像に修正するプラグイン

 

そこでHDR Efex Proですが、この機能を解説する前にNik Collectionについて触れておきます。Nik Collectionは、1995年にハンブルグで設立されたNik Softwareという企業で開発ならびに販売されていました。この企業を2012年にGoogleが買収。価格を下げて販売した後、2016年から無償で提供するようになりました。

Nik Softwareは以下の7つのプラグインで構成されています。

  1. Analog Efex Pro:フィルムカメラ、トイカメラ風に加工するエフェクト。
  2. Color Efex Pro:色調補正を中心に、ワンタッチで色かぶりなどを修正。
  3. Silver Efex Pro:レトロ感のあるモノクロ、セピアの写真に加工。
  4. Viveza:指定した部分のみコントラストと彩度を変換。
  5. Dfine:カラーノイズを自動検知することにより減少。
  6. HDR Efex Pro:コントラストが効いたHDR写真を作成。
  7. Sharpener Pro:輪郭などをシャープに加工。

Nik Collectionをインストールすると、7つのプラグインがすべてインストールされるのでお得です。MacとWindowsのどちらにも対応していますが、Macでは600MBほど容量があります(Windows版は約430MB)。Macの場合、インストール作業は通常のプラグインと同様で、使用するソフトウェア(Photoshop、Lightroom)を途中で選択します。

Photoshopの場合はツールのパネルが表示されるので、このパネルから使いたいプラグインを選択します。Lightroomでは、修正した画像をクリックして表示した後で、「他のツールで編集」のメニューから選択します。

HDR Efex Proの編集画面では、左側にプリセットとサムネイルが表示されます。黒化を確認しながら、お気に入りの効果をクリックするだけで、ワンタッチでHDR風の写真が完成します。トーンやカラーを微調整することもできます。

 

 

Googleの画像に対するこだわり

 

Googleは人工知能による画像認識に力を入れています。たとえば、機械学習によって画像認識アプリケーションの開発を可能にする、Google Cloud Vision APIの提供などはそのひとつです。また、YouTubeでは現在、アップロードした動画を「クリエイターツール」の「動画加工ツール」で、明るさやコントラストの修正、スローモーションやタイムラプスといった効果の設定、各種のフィルタや顔のぼかしなどの機能が利用できます。

Google+では、Googleフォトにアップロードした写真をオンラインで編集可能です。このような状況を考えると、スタンドアローンのPCの画像編集ソフトウェアで使うだけのプラグインには、今後の可能性や拡張性はあまり感じられません。

とはいえ、ストリートビューで継ぎ目を自動的に修正する画像ブレンド技術の発表もありました。今後、ストリートビューの画像もより高解像度やHDRに向けて進化していくのではないでしょうか。HDRモードが搭載されて芸術作品を鑑賞するように、世界各地の名所をオンラインで旅ができるようになると楽しそうです。


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