AI搭載スマートカメラGoogle Clips 顔や動作を認識してベストショットを保存
Googleはスマートカメラという、これまでにない新しいデジタルカメラを開発し販売しています。最大の特長はAIの搭載で、被写体の表情や動作を認識して自動撮影ができるということです。シャッターチャンスを逃してベストショットが撮影できなかった惜しい思いを、このスマートカメラが解決してくれます。
AI搭載のスマートカメラ「Google Clips」
Googleは、新しい発想のデジタルカメラ「Google Clips」を開発し、Googleストアで販売しています。価格は249ドルです。
Google Clips
https://store.google.com/us/product/google_clips
Google Clipsは、一見すると持ち運びのできる据え置き型のワイヤレスカメラですが、機能は一般的なデジタルカメラとはまったく違います。人がシャッターを押して撮影するのではなく、カメラ自らが判断して自動撮影するまったく新しいタイプのデジタルカメラなのです。Googleは従来のデジタルカメラとは異なる製品である意味合いを込めて、Google Clipsをスマートカメラと称しています。
大きさは、タテ・ヨコが5センチの正方形で奥行きが2センチ、重さはは60.5グラムです。背面には固定用のクリップスタンドを備えています。カメラの視野角は130度で、静止画と15fpsの動画を撮影できます。ただし音声は記録できません。レンズの保護にはCorning Gorillaガラス3が採用されています。
本体には写真や動画の保存用として16GBのストレージのほか、ワイヤレス接続用にWiFi DirectとBluetooth LE、外部接続端子としてUSB-Cを、さらに静止画を3時間撮影可能なバッテリーを内蔵しています。
AIが被写体を認識してベストショットを撮影
Google Clipsの最大の特長は、AIを駆使した自動撮影機能です。
撮影したい場所に本体を置き電源を入れておくと、Google Clipsに搭載のAIは、カメラからの映像を常時解析します。映像に人や動物の顔や姿があるとAIが認識したときは、すぐさま映像の記録を開始し、被写体がなくなると記録を停止します。記録した映像はWiFiまたはBluetoothを使ってスマートフォンに取り込むことができます。
たとえば、子どもがリビングでおもちゃをいじりながら遊んでいるときの様子を動画で撮影したいとき、Google Clipsをリビングにあるテーブルの上に置いておきます。Google Clipsはカメラに子どもが写っている間は常に撮影状態に入り、そのときの様子を動画で記録します。もし、おもちゃをいじっていて驚いた表情を見せたり、愛らしいしぐさをしたりしたときも常に撮影と記録をしてくれます。撮影を終え、スマートフォンから保存した動画を確認すると、子どもがびっくりした表情をした瞬間を見ることができ、これまで撮影することが難しかったベストショットが得られます。
https://youtu.be/JXh1yyvXpwo
Google ClipsのAIはクラウドを使った外部システムではなく、本体に搭載されています。また、記録映像もオンラインストレージに自動保存せず、内蔵のストレージに保存してほしい映像のみ手動でスマートフォンに取り込むようになってます。インターネットを介さずに本体だけですべての処理をこなすため、外部に映像が流出する心配がありません。
SNSで好印象を与える写真や動画を撮るのに一役
スマートフォンのカメラやデジタルカメラで人や動物が見せる喜怒哀楽の瞬間を撮影しようとしても、シャッターチャンスを逃してしまい、ベストショットを得ること至難の業でした。Google Clipsなら、被写体の一瞬の表情を逃すことなく記録することができます。そして、なかなか撮ることのできない表情や動作をした写真や動画をSNSへ投稿すれば、多くの人から好印象の「いいね!」をもらうことができるでしょう。あかぬけた写真を撮影したい人には、Google Clipsはもってこいのカメラといえます。
しかし残念ながら、Google Clipsは今のところ日本での販売はしていません。国内で普及するにはもう少し先になりそうです。