GoogleとAppleのスマートウォッチを機能比較
スマートウォッチを代表する存在の「Apple Watch」の発売開始が2015年4月。その少し前に、Google開発の「Android Wear」を搭載したスマートウォッチが続々と発売されました。「Android Wear」搭載機器として2014年に登場したのが、「LG G Watch」「Samsung Gear Live」「Moto 360」などのスマートウォッチです。2018年現在の両陣営のスマートウォッチの現状を比較してみます。なお、「Android Wear」は、2018年3月に「Wear OS by Google」に改称されました。
GoogleのWear OSとAppleのwatchOS
スマートフォン市場が普及期を迎え、新たなトレンドとしてウェアラブル端末が挙げられます。その一つが、スマートウォッチと呼ばれている腕時計型の機器です。
スマートウォッチなどのウェアラブル端末は、スマートフォンと同期連携することで、機能を簡単に操作したり、データを蓄積したりできます。watchOSを搭載するApple WatchはiPhoneとの連携が前提ですが、「Wear OS by Google」搭載機器であれば、AndroidスマートフォンとiPhoneの両方との同期連携が可能です。「Wear OS by Google スマートウォッチ」アプリは、「Google Play」だけでなく、「App Store」からもダウンロードが可能です。iPhoneユーザーは、「App Store」から「Wear OS by Google スマートウォッチ」アプリをダウンロードしてWear OSスマートウォッチと同期連携してください。
また、2017年に正式リリースされた「Android Wear 2.0」では、Wi-Fiなどから直接インターネットに接続することが可能になりました。Androidスマホがなくても、直接「Google Play」からアプリをダウンロードできるため、iPhoneユーザーにとっての利便性が向上しました。2017年度の新しいAndroid Wearスマートウォッチ利用者のうち、iPhoneユーザーの割合は3人に1人であったとのこと。2018年3月に、「Android Wear」から「Wear OS by Google」に名称変更しましたが、利用対象者を意識したことも改称理由の一つと言えるでしょう。
進化するスマートウォッチの機能
以前のスマートウォッチは、スマートフォンとBluetoothでペアリングしてあることが前提でした。しかし現在では、スマホを鞄などから取り出さなくても、常に装着しているスマートウォッチだけで機能操作することができます。手元のスマートウォッチだけで、通知の確認、メールやメッセージの送受信、電話による通話などが可能です。小型機器のため情報入出力に限界がありますが、音声入力など操作性は向上しています。
Wear OSスマートウォッチは、通常BluetoothかWi-Fi経由でスマホと接続して利用しますが、「Android Wear」は2015年には既にセルラー機能をサポートしていました。セルラー機能を利用するには、携帯電話会社との契約が必要です。「Android Wear」がセルラー機能を搭載すると、端末メーカーからセルラーモデルのスマートウォッチが発売され、対応する携帯電話会社と契約することで利用可能になりました。ただし、日本国内では、対応する携帯電話会社がなく、セルラーモデルの端末は発売されていません。日本国内でWear OSスマートウォッチのセルラー機能を利用するには制約が多くなるでしょう。
それに対して、2017年9月に日本で発売開始された「Apple Watch Series 3」には、セルラーモデルがあり、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が対応しています。いずれかと、iPhoneおよびApple Watchの契約をすれば、スマートウォッチのセルラー機能を利用できます。スマホを持ち歩かなくても、スマートウォッチの機能利用が可能です。なお、MVNOでは、セルラー機能を利用できません。
2018年現在のGoogleとAppleのスマートウォッチ
日本国内向けに、セルラーモデルの「Apple Watch」が登場したことで、最新機器の機能と利便性を享受するには、「Apple Watch」を選択することになるかもしれません。ただし、「Apple Watch」にセルラー機能が搭載されても、通信契約や設定には、iPhoneが必要であることは変わりません。Androidスマホの利用者は、Wear OSスマートウォッチなどを選択してください。
また、ウェアラブル端末には、ヘルスモニタリングやアクティビティートラッカーなどの機能に特化したリストバンド型の機器もあります。ヘルスモニタリング機能などは、「Apple Watch」と「Wear OSスマートウォッチ」にも主要な機能として備わっています。そして、昨今の健康意識の高まりもあり、高性能センサー搭載やアプリ開発などによりヘルスケアやアクティビティで利用する際の機能強化が図られているようです。
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