AWS IoT Enterpriseボタンを使って何が作れるのか

「IoTをシンプルに」というキャッチフレーズで知られている「AWS IoT Enterpriseボタン」ですが、果たして何が出来るかはわかっている人は少ないのではないでしょうか。IoTの仕組みをうまく利用して、新しい仕組みを組み合わせることもできるAWS IoT Enterpriseボタンについて、今回は、その使い方も含めてみていくことにしましょう。

AWS IoT とは何か

「AWS IoT」という仕組みについてはご存知でしょうか。AWS IoTは、インターネットに接続されたものと、AWSクラウドのセキュアの双方向通信が可能になる仕組みです。つまり、インターネットに接続できる家電などと、AWSから提供される商品を組み合わせることによって、離れていてもスイッチのONOFFをコントロールすることや、簡単な操作を可能にします。例えば、家の鍵の開け閉めを、スマートフォンで行えるようにした後、この鍵と自動掃除機ルンバを接続しておくことで、人が家からいなくなった際に自動でルンバが動き出すといった仕組みを「AWS IoT」なら簡単に設定することが出来るのです。こうした仕組みは自分のアイディア次第でいくらでも設定することが出来るでしょう。そして、「AWS IoT Enterpriseボタン」は、この設定をさらに高度に簡単に設定していくことが出来るのです。

AWS IoT Enterpriseボタンで何が出来るのか

「AWS IoT Enterpriseボタン」とは、ボタンを押すだけで商品を購入できる「Amazon Dashボタン」と形状や重さなどはほとんど同じですが、出来ることが全く違います。「AWS IoT Enterpriseボタン」では、ボタンを押すだけで、AWSにあるLambdaに登録したプログラム関数を実行できます。このサービスは、Amazonが提供しているコンピューティングサービスで、クラウド上でアプリケーションの実行や、設定したプログラムの起動などが可能です。設定できるプログラムは、まさに考えた人次第といえるだけの自由度があり、更にJavascript/Java/Pythonといった、人気の言語が利用できるため、プログラムの素養が少しでもある人であれば、気軽に設定することが出来るでしょう。加えて、利用できるライブラリも豊富に備わっており、一からすべて言語を書かなければならないというわけでもありません。「AWS IoT Enterpriseボタン」では、ワンクリック・ダブルクリック・長押しといった操作が可能で、それぞれに設定したプログラムを追加していくことが出来ます。1つのボタンで3つの操作がコントロールできるという点や、この操作をかなり複雑に進行させていくことが出来るという点をうまく組み合わせることで、多くのことを可能にしてくれるのです。

AWS IoT Enterpriseボタンで作れるものはアイディア次第！

AWS IoT Enterpriseボタンを利用して作られるものは、まさにアイディア次第といえるでしょう。ネット上の情報では、外出時の鍵の開け閉めから電気のスイッチを切るところまでボタン一つで行っている人や、赤ちゃんや要介護者の行動について様々なデータを付けていくことを目的としている人もいます。基本的には、現在はデータを入力することやIoT家電の電源のスイッチをONOFFすることを中心としているようですが、Javascriptやpythonのライブラリをうまく利用することで、ビジネスにも応用可能ではないでしょうか。例えば、AWS IoT Enterpriseボタンを押すことで、すぐに利用できるカーシェアリングサービスなどはイメージが付きやすいと思います。ボタンを押したときの時間や場所、そして鍵の開け閉めなどを遠隔でコントロールすることで、より厳密な管理に基づいたカーシェアリングサービスが提供できるでしょう。また、入院患者や要介護者一人一人に設定されたAWS IoT Enterpriseボタンをうまく使うことで、その人に適したサービスを間違えずに提供できるといったことも可能です。アイディア次第で新しいビジネス領域を展開できるかもしれません。

AWS IoTを気軽に使えるように生み出されたAWS IoT Enterpriseボタンですが、まだまだアイディア次第で大きく化ける可能性があります。ぜひ、手に取ってみて、その便利さや使い道を考えてみてはいかがでしょうか。

https://chasuke.com/amazoniot/
https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/aws-iot-enterprise-button/
https://qiita.com/osa9/items/9d3e3b9e54fc37404dc2