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他サービスとの連携機能を追加したWorkplace by Facebookの実力を検証

全世界で20億人を超えるアクティブユーザーを誇るfacebook。他のSNSと比べても圧倒的な影響力を持ち、Twitterなどに比べて収益化にも成功し安定した経営基盤を持つなど、SNSの代表といって良いサービスであるというのは誰しも認めるところです。今回は2017年からスタートしたビジネス向けのプラットフォームである「Workplace by facebook」についてご紹介します。

この記事では以下の3つのことがわかります。
①従来のfacebookはビジネスユースには不向き
②Workplace by facebookを利用する上でのメリット
③他ビジネスサービスとの連携機能

 

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プライベートユースとの切り分けが難しいfacebook

 

facebookにはもともとグループやイベントなど、ビジネスユースでも使いやすい機能が備わっていて、サークル活動などプライベートユースでは広く活用されています。その一方で個人アカウントを本名で登録する事が義務付けられており、複数アカウントを使う事がルール上禁止されているため、プライベートとビジネスで切り替える事が難しいという点が問題となります。

facebookをライフログがわりにプライベートでの写真を数多く投稿しているような使い方をしている場合、会社でも利用するからといって同じアカウントで上司と友達同士になる、というシチュエーションは誰しも歓迎できるものではないでしょう。この点がネックとなりfacebookという優れたプラットフォームを会社内でのSNSにそのまま利用する事はなかなかできないというのが現状でした。

 

アカウントの設定とデータの管理

 

従来のfacebookだとアカウントの管理権限は各個人にあり、たとえ会社で利用したとしても管理者側でアカウントの削除や変更はできませんでした。そのため、参加メンバーが退職後や他のプロジェクトに転出後でも対象となるアカウントについて何もできない事となります。これはセキュリティの点で問題であり従来のfacebookは機密資料にアクセスできるような用途では利用する事ができません。

 

地方自治体でのfacebook活用事例とその内容

 

実は、国内のとある地方自治体でfacebookを庁内SNSとして利用していた事があります。当時はもちろんWorkplace by facebookなどは提供されておらず、まだ国内でのfacebook黎明期でもあったのでかなり注目され、ニュースでも画期的な事例として取り上げられていました。しかし、当時から筆者が気になっていたのはこうした個人アカウントとビジネスユースとの明確な切り分けができていたのか、という部分です。

当時の記事によると、職員全員が強制的に個人アカウントを取得させられ、それを庁内用として使っていたとのことです。ところが、そのためにかえってプライベートユースでの利用は避けるようにするとか、別アカウント(facebookのレギュレーションではNG)を個人用として取得するなど、あまり望ましい利用状況ではなかったようです。何より、facebookアカウント自体が個人に帰属するものである以上、企業や自治体などの組織がそのアカウントの業務利用を強要するという時点ですでに適切な運用とは言えないでしょう。

 

チャット機能を重視する傾向が高まる

 

現在ビジネス用途としては、ファイル共有やスケジュール共有などを主たる目的としたグループウエアが広く利用されており、その代表的なものにはサイボウズなどがあります。しかし、最近ではよりコミュニケーションを密にし、リアルタイムに情報を共有する事が重要となってきたためチャット機能をベースにしたビジネス向けSNSの活用が進んでいます。Slackやchatworkがその代表例であり、既存のサービスをベースとしたものとしてLINE WORKSなども登場しています。
ビジネスで使用する場合、個人のfacebookをツールとして使う必要性はあまりなく、ビジネスアカウントを取得できるチャットベースのコミュニケーションツールを利用する場面が多くなっています。facebookのメッセンジャーでもチャット的なコミュニケーションを取る事は出来ますが、chatworkなどの専用ツールに比べると機能も使用感も劣ると言わざる得ない状況です。

 

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Workplace by facebookをビジネスユースで利用するメリット

 

今までビジネスユースでは使い勝手が良くなかったfacebookですが、Workplace by facebookの登場によって、ビジネスでも活用できる多くのメリットが出てきました。現在主流となっているチャットツールには無いさまざまな利点を検証してみました。

 

Workplace by facebookでのアカウントとデータの帰属

 

Workplace by facebookでは利用するアカウントを個人アカウントとは別に取得します。取得時点で登録するメールアドレスは企業などの独自ドメインを使ったもので、フリーメールなどは利用できません。企業や組織での利用を前提とし、個人アカウントと完全に切り分けることでビジネスユースに特化して利用する事ができます。

また、Workplace by facebook内では管理者がいて、グループへのメンバーの参加や削除などを一元管理できるようになっています。従来のfacebookは基本的に参加者が平等な立場でコミュニティを構成していましたが、それと異なるという点も明確にビジネス利用を意識した設計になっています。また、従来のfacebookにおいては投稿されたファイルなどのデータの権利は利用者に帰属しますが、保存・複製し、また他者との間で共有することをfacebookに対して許可するように決まっています。Workplace by facebookでは利用者個人では無く、運営する会社や組織に帰属するものとなっています。ビジネス利用ではこの点は重要かつ最低限必要な要件ではないでしょうか。

 

使いやすいインターフェースが魅力

 

Workplace by facebookを利用する上で、もっとも魅力的なのが従来のfacebookと同様のUIであるという点でしょう。普段使い慣れた操作がそのまま利用できるという点は、導入時点での利用者に対するトレーニングコストを低減する効果があるだけでなく、使いやすいツールであるからこそ活発な利用が促進されるというメリットがあります。

 

簡易グループウエアとして必要十分な機能

 

本格的なグループウエアと比べれば見劣りはするものの、手軽に利用できかつ効果的な機能は従来のfacebookにも実装されていました。3パターン(公開・非公開・秘密)の設定ができるグループ、社内行事や会議などの連絡に便利なイベント機能はfacebook利用者であれば会社でも利用できればと思っていたのではないでしょうか。CCのたくさん入ったメールで会議の出欠を問い合わせ・返信し、主催者はそれを拾い出して出席メンバーリストを書き起こす、、、などといった面倒な作業は早めに業務から一掃したいものです。Workplace by facebookでは、従来のfacebookと同じようにグループ作成機能やイベント機能などを社員間で使用することができます。

 

ファイルなどのデータ共有も無制限

 

社内でファイルサーバーを構築し運用する際など、障害への対応、メンテナンス、データのバックアップ、データ量の増加やトラフィックに対する対応など気を使うことも多く、それなりのコストも必要となります。Workplace by facebookではデータは無制限で保存可能で、国際認証(SOC2)に準拠するなどセキュリティ面でも十分な対策が取られています。テスト運用から3年が経過していますが、大きなトラブルも報告されておらず、多数の企業も導入を進めていることから、社内SNSの一つのスタンダードとして利用が広がる可能性を持っています。

 

他のビジネスサービスとの連携ができるのも利点

 

オールインワン形式でのグループウエアを利用する企業も多いとは思いますが、ビジネスで利用できる個別のサービスが充実してきた現在では、機能的に優れたサービスを複数チョイスして活用する方向性が有力となってきています。しかし全ての機能を網羅した「マッチョ」なグループウエアの場合、ビジネスに合わせた細かなカスタマイズをよほどうまくやらない限りかえって「使いにくい」ツールになってしまうことも多々あります。それに比べて、単機能だけど使いやすいインターフェースを持った有力なサービスをうまく組み合わせることによって、効率をアップさせ業務のスムーズな遂行がやりやすくなります。

 

柔軟な運用が可能となる各種サービスとの連携

 

DropBoxやOneDriveなどのファイル共有サービス、Google社のG suiteやSalesforceなど優れた機能をもち、それぞれの分野で多くのユーザーを獲得しているサービスと連携する事ができるのもWorkplace by facebookの魅力です。SNSとしてコミュニケーション分野に特化した上で、必要な機能は実績のある他社サービスと連携する事で実現させることができます。今後の有力な他サービスが出てきた時なども、ユーザーの判断で新たに取り入れたりリプレイスしたりすることも可能であるという点はWorkplace by facebookの柔軟で便利なところと言えるでしょう。

 

まとめ

 

facebookが誕生して間もない頃は、httpsに非対応であったり個人情報保護の問題などからセキュリティ面では決して万全とは言えない状態でした。創立者であるザッカーバーグがこうした懸念に対して議会質問に答えるシーンなどが今でも印象に残っています。しかし、このような問題がありながら、全世界で急速に利用者が増加したSNSという新しいコミュニケーション手段は今やプライベートだけでなく、ビジネスシーンでも有効と考えられています。使い慣れたインターフェースで利用でき、各種ビジネスサービスとの連携も可能なWorkplace by facebookはこれからの業務に有効なプラットフォームとなりえる強力なサービスではないでしょうか。

 

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