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Revitで壁を斜めに作成する方法は?ポイントを解説

BIMソフトであるRevitは、高度なBIMモデリングを実現できる数少ない製品の一つですが、そのスペックの高さゆえ、各種操作を覚えるのにも苦労することは少なくありません。

基本的な操作方法を身につけておけば、大規模なプロジェクトに携われる機会も増えてくるものです。

この記事では、そんなRevitを使って壁を斜めに作成するための方法について、解説します。

目次:

  1. Revitの壁作成機能について
  2. Revitにおける壁インスタンスのプロパティ
  3. Revitで壁を斜めに作成する方法
  4. Revitで壁のタイプを変更する方法

Revitの壁作成機能について

壁作成はBIMモデリングにおける基本的な操作ですが、Revitにおいては主に

  1. ビュー画面の展開
  2. 「建築」タブから「壁」を選択
  3. 「オプション」バーから必要な項目を設定
  4. 「描画」パネルから壁を配置
  5. 「修正」をクリックして「壁」ツールを終了

という手順で作業を進めます*1。

まずビュー画面を平面図か3Dで展開して、それから「建築」タブをクリックします。タブの中では「構築」パネルから「壁」をドロップダウンで選択すると、「壁:建築」を選べるのでこれをクリックしましょう。

配置する壁の詳細な設定については、オプションバーから変更することができます。オプションバーでは

  • レベル
  • 高さ
  • 配置基準
  • 接合ステータス

などを細かく設定可能です。レベルは壁が有する下部情報の拘束の度合いを指定でき、高さでは壁の上部の拘束レベルを指定できます。

配置基準は壁のどの垂直面を、配置領域内におけるどの面や線分を基準とするかを指定し、接合ステータスは壁同士が接し合う部分の設定を変更できる項目です。

これらの設定が完了したら「描画」パネルより壁を配置します。壁の作成は「線分」ツールを使って、始点と終点を設定することで実行可能です。明確な大きさが決まっている場合、始点のみを指定して、あとは任意の値を入力することで、好きな大きさの壁に仕上げることも可能です。

作成した壁は「選択」ツールを使い、位置を変更することもできます。BIMモデルの都合に応じて、適宜、最適な配置を実現しましょう。

Revitにおける壁インスタンスのプロパティ

Revit上で作成した壁インスタンスについては、後からプロパティを変更することでその仕様を変えることも可能です。壁インスタンスに付与されている主なプロパティには、

  • 拘束
  • 断面定義
  • グラフィックス
  • 識別情報

などが揃います。拘束においては、主に壁の配置基準についての設定を変更できます。部屋のレイアウトなどを作成する場合に際して、部屋の境界を壁に指定するような操作も、ここから実行可能です。

断面定義は、壁が垂直のものか、斜めのものかを定義する際に使用します。この後紹介する壁を斜めに作成する方法とも関わってくる操作の一つで、壁に角度をつけたい時、あるいは壁の角度を明確に指定したい時に活躍します。

グラフィックスは、円弧や楕円から壁を作成する際に使用する、中心マークの表示切り替えができます。フォーカスマークの表示にも対応しています。

識別情報は、壁に付与するタグやコメントの表示に使われるプロパティです。複数の関係者間でデータをやりとりしながら進める場合、この機能が役に立ちます。

必要に応じて、これらの機能を適宜使用しながら壁の作成や修正を進めると良いでしょう。

Revitで壁を斜めに作成する方法

上ではRevitを使った壁の作成方法について紹介しましたが、それではRevitを使い、壁を斜めに作成する場合にはどのような操作が必要になるのでしょうか。

斜めに壁を作成する手順

Revitを使った斜めの壁の作成方法は、

  1. ビュー画面の展開
  2. 建築タブの選択
  3. タイプセレクタの操作
  4. プロパティパレットの操作
  5. 傾斜角度の設定

という5つの設定を進めることで実行可能です。

基本的な操作は、通常の壁作成の際の手順と大きな違いはありません。「建築」タブの設定ですが、意匠壁の場合は「建築」タブから「構造」パネルを選び、最後に「壁:構造」をドロップダウンでクリックします。一方で構造壁の場合は「構造」パネルを開いた際、最後に「壁:意匠」を設定する必要があるため注意が必要です。

ここからがポイントとなるのですが、斜めの壁を作成するためには、建築タブから壁を選んだ後、すぐに「プロパティ」を展開し「拘束」から「断面」、そして「斜め」を選ぶ必要があります。

すると「垂直方向からの角度」タブが表示されるので、これを入力することで壁に角度を与え、斜めの空間を設計可能です。

「垂直方向からの角度」パラメータでは、壁の角度は±90度まで設定することができます。壁の角度の設定はデフォルト設定も可能ですが、後から必要に応じて角度をつけることができるのも便利なところです。

ただ、後から壁の角度を変更してしまうと、その壁に張り付いている窓ガラスの情報などが取り残されてしまうため、手動での設定が必要なことに注意が必要です。

壁に傾斜を取り入れることができたら、あとはいつも通り微調整を行い3Dモデリングを実現しましょう。

斜めに壁を作成する機会

壁を斜めに作成する機会の代表例としては、カーテンウォールを作成したい時が挙げられます。

カーテンウォールとは建物そのものの荷重に耐える必要のない、空間と空間の間を仕切るように設置される壁のことです。通常の壁ほどの耐久性や荷重性は必要とされない分、デザイン性を表す時に活躍するカーテンウォールは、頻繁に斜めに作成されることがあります。

カーテンウォールを必要とするようなプロジェクトに携わる際には、壁を斜めに作成する方法を知っておくと便利でしょう。

Revitで壁のタイプを変更する方法

Revitでは壁のタイプを変更することもできます。まず「修正」タブを選択し、そこから「クリップボード」パネルをクリックします。

するとカーソルがペイントブラシに変更されるので、そのまま変換先のタイプの要素をクリックしましょう。ブラシカーソルが真っ黒に変更されたら、タイプのコピーは完了です。

続いて、同じカテゴリの要素をクリックすれば、タイプの変更が行われます。タイプの変更が完了した際には、escキーを二回入力することでツールを解除することが可能です。

まとめ

この記事では、Revitを使った壁作成の方法や、壁を斜めに作成するための方法について解説しました。

壁作成は基本的な操作方法であり、場合によっては壁を斜めに作成する機会もプロジェクトが複雑になればなるほど、増えていくものです。必要に応じて適宜設定方法を変更し、壁を作成できるよう備えておきましょう。

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出典:

*1 Autodesk「ヘルプ」

https://help.autodesk.com/view/RVTLT/2023/JPN/?guid=GUID-05BAFEAA-5186-484E-80F4-8D900

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