BIMワークフローをよりシンプルに。BricsCADの実力


コンピュータ上に建物の3次元モデルを直接立ち上げ、各種図面はモデルを任意で切り取るスタイルをとるBIM (Building Information Modelingの略称)。各部材のモデルにはサイズ・仕様等の「属性情報」が読み込まれており、建具表等の自動作成も可能です。
BIMのメリットは、特に設計変更が出た場合に発揮されます。モデルを修正するだけで関係する全ての図面が自動更新されるため、従来手書きやCADにおいて必須であった複数図面の修正に伴う手間や人為的ミスのリスクが無くなるのです。
また、情報付きの3次元モデルをベースに設計を行うため、設計の初期段階から配管等の細かな取り合いまで検証が可能であり、施工段階に入ってからの手戻りも防止が可能です。
設計から施工まであらゆる段階で活用できるBIMは国内でも普及が進み、さらに最近ではBIMソフト「BricsCAD」に多くの注目が集まっています。一体どのようなソフトなのでしょうか。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります
①BricsCADとは?
②BricsCADによる BIMワークフロー
③BricsCAD活用事例

BricsCADとは?

あらゆる拡張子に対応したDWG互換CAD

‘BricsCADは、ベルギーに本社を置くBRICSYS社が開発するDWG互換CAD’(※①)で、その互換性の高さから、スーパーゼネコンを筆頭に近年急激にユーザー数を伸ばしており、現在の販売本数は25万ライセンス以上であると言います。(※②)
具体的な互換性については、建築・建設の業界標準である拡張子「DWG」や「DXF」、さらに国内の業界で知らない人はいないとも言われるJw_cadの「JW」形式、公共工事等の電子納品に使われる「SXF」との相互補完機能を持っているのです。
また、‘互換CADとして、外部参照編集、自動調整寸法、マルチテキスト編集、クイック選択、ワイプアウト、画層状態管理、CUIメニューファイルなどの機能にも対応’(※②)
していることから、既存のツールからの移行も簡単との声が報告されています。
ベルギーが発祥のBricsCADですが、こうした使いやすさに加え、圧倒的なグローバル展開も、普及が進んでいる理由のひとつです。

現在BricsCADは世界15言語版がリリースされています。対応言語は以下の通り。

‘英語、日本語、中国語(簡体)、中国語(繁体)、チェコ語、フランス語、ドイツ語、ハンガリー語、イタリア語、ポーランド語、ルーマニア語、ロシア語、スペイン語、ベトナム語(対応予定)、ポルトガル語、ブルガリア語、マケドニア語、ベトナム語’(※②)

ちなみに対応OSも、Windows、Linux、MACと一通りカバーしています。

BIM機能を実装

BricsCAD の特筆すべき仕様は、2次元CAD、3次元CAD、そしてBIMが1本化している点にあります。どういうことかと言うと、2次元CADとして作図した図面を3次元モデルに描き起こすことも、あるいはその逆の3次元データを2次元図面に展開することも簡単にできるのです。
マニュアル不要の直感的な操作感にも定評があります。例えば
‘コンピューター上に壁の3Dモデルを作り、壁の各面をクリックすると、マウス操作だけで厚さや幅、高さなどを自由自在に変えられる。’(※①)
そして壁に開口を開ける時には、壁をマウスで指定した上でBricsCADに内蔵された3D部品集からサッシやドアを選ぶだけで簡単に「取り付け」ができるのです。
このように、特別な作図技術や数値入力の必要なく、気軽にモデリングできるのがBricsCADの魅力のひとつです。

圧倒的なコストパフォーマンス

BIMソフトの導入の一番のネックが価格である、というユーザーは少なくありません。個人使用であっても初期投資で数十万円、その後もライセンスフィーでランニングコストがかかるという価格設定が一般的です。
ところがBricsCADの場合は、ソフト本体の価格が高くとも15万円を下回り、永久ライセンス方式が採用されているためランニングコストもかかりません。

BricsCADによる BIMワークフロー

すべてのBIMソフトをプロレベルで

2次元図面の作図なしで直接属性情報の付いた3次元モデルを直接立ち上げ、部材の取り合いから配管の干渉、設計変更の自動更新等、正確かつ自由な設計を可能にしたBIM。各社から設計、施工、管理等、それぞれの強みを活かした様々なBIMソフトが出ているものの、各ソフトのオリジナルファイル形式が異なるため、従来は全ての情報を共有するのは不可能と捉えるのが当たり前でした。もちろん各ソフトの操作技術をプロフェッショナルレベルにまで会得するのにもかなりの時間を要します。
ところがBricsCADの台頭により、建物の企画から基本設計、詳細設計、そして施工やその先の管理までのワークフローにおいて、業界の多くの人が使い慣れているDWG形式で業務を行えるようになったのです。DWGにはBIMで使用するような部材の属性情報を埋め込む機能もあるため、まさにあらゆるデータをシームレスに交換することが可能となりました。
‘例えば、概念設計はSketchUpで建物の外観やデザインコンセプトの確認を行い、基本設計ではRevitを使って3Dでのデザイン検討や、詳細設計や施工段階ではAutoCADの2次元機能を使って図面化する’(※①)
という流れが、日本でも自然と出来てくるのではないでしょうか。

BIMワークフローのロードマップ

以上をふまえ、BricsCADでは建物の企画から3次元モデリング、そして2次元図面化までのワークフローを一貫して流すためのロードマップを提唱しています。
1. 直感的なモデリング: 概念設計を行います。
2. 3次元モデリング: デザインや部材・配管の干渉チェック
3. 図面の切り出し: 3次元モデルを任意の位置で切り、平面図や断面図等の2次元図面に落とし込みます。
これらのワークフローがDWG形式のデータで行えるとあって、2次元CADに慣れた設計者が3次元、そしてBIMにスムーズに移行する仕組みが大きな注目を集め、大企業を中心に活用が進んでいます。

BricsCAD活用事例

事例①:株式会社ジャムコ(※③)

伊藤忠航空整備株式会社として設立されたジャムコ社。航空機に特化した総合メーカーとして発展を続けている同社は、旅客機の内装や機器の製品設計にBricsCADを導入しました。
同社では以前から2DCADと3DCADをそれぞれ使い分けており、双方を繋ぐ互換性がなく業務面でも非効率であったと言います。また、1980年代から運用してきたCADは、対応OSの更新に多額のコストがかかることも課題でした。
BricsCADの導入により、デバイスに依存せずに2D、3D双方の作業ができるようになっり、そして導入や保守のコストが約半分にも圧縮することに成功しました。

事例②:株式会社サンコーシャ(※④)

雷防護に特化したソリューション提供会社であるサンコーシャでは、自社製品の設計に1995年頃から2DCADを採用、新しいCADソフトへの入れ替えのタイミングでBricsCADを採用したと言います。
これまで試作品を繰り返し作らないと確かめられなかった製品の性能が、BricsCAD の3次元モデルによる部品の干渉チェックや構造解析ツール『AMPS Designer』との組み合わせで仮想実験が可能となり、製品の試験期間7割短縮、コスト3~5割削減が実現しました。

まとめ

既に使っている2Dや3DCADのデータをそのまま使用でき、簡単に、そして安価にBIMへと移行できるBricsCAD。まずはスモールスタートで、試験的に導入するスタイルが定着するかもしれません。

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参考・引用
※① 家入龍太公式サイト「建設ITワールド」
https://ieiri-lab.jp/success/2015/11/bim_by_bricscad.html

※② KBコンサル株式会社 製品紹介ページ
https://cad.kbconsul.com/index.php?BricsCAD%E3%81%A8%E3%81%AF

※③ 図研アルファテック株式会社 導入事例:株式会社ジャムコ
https://www.bj-soft.jp/casestudy/2019001jamco.html

※④ 図研アルファテック株式会社 導入事例:株式会社サンコーシャ
https://www.bj-soft.jp/casestudy/2019002sankosya.html

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