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MicrosoftのRPAであるPower Automateの運用方法とは

マイクロソフト社はWordやExcelといったOfficeシリーズを始め、様々なビジネス向けのソフトウェアやサービスを展開してきました。

その汎用性の高さから、多くの企業で採用されてきたマイクロソフトの各製品ですが、これらの機能を統合し、作業のオートメーション化を図るべく誕生したのが、新サービスのPower Automateです。

①マイクロソフトが提供するRPA
②あらゆる業界で運用が可能
③専門知識がなくとも、スケーラブルに使用できるRPA

Microsoft Power Automateとは

Microsoft Power Automateは、マイクロソフトが開発するRPAの一種で、Webサービスや社内で運用しているシステムを相互に接続し、定型化された業務やルーティーンを自動的に処理してくれる役割を果たします。
公式サイト:https://flow.microsoft.com/ja-jp/

RPAについて

RPAはRobotic Process Automationの略称で、端的に言えばロボット技術を使い、作業を自動化する考え方、あるいはそういった使い方を目指すソフトウェアを指しています。
これまで、ロボットによる業務の自動化は、製造業におけるロボットアームの導入のように、ブルーカラーの領域においてのみ有効とされてきた一方、デスクワーク中心のホワイトカラーの業務には導入が難しいとして、ロボティクスの恩恵を受けられずにいました。

しかしRPAの登場により、ホワイトカラーの領域においてもロボットによる自動化の恩恵を受けられるようになりました。

頭脳労働と言われるデスクワークにも、作業ルーティーンとなっている業務は少なからず存在します。例えばエクセルの入力作業や、メディアへの投稿作業、SNSのbot設定など、頭を使わず時間を使う業務は数えてみるときりがないほどです。

RPAはこれらの業務を自動化するためのシステムで、Power Automateは特にマイクロソフト関連の自動化に特化したサービスとなっています。

Power Automateならではの特徴

次に、マイクロソフト謹製のRPAであるPower Automateならではの特徴について見ていきましょう。

マイクロソフトを含めた、多様なサービスとの連携に強い

一つ目の特徴は、マイクロソフトの製品はもちろん、他社サービスとの連携にも非常に強い点が挙げられます。
自社で使用しているPCがWindowsであれば、自然と使用するアプリやソフトもマイクロソフト製か、Windowsと相性の良いものに集中することになるため、マイクロソフトの製品同士を連携して使うことも増えてくるものです。

Power Automateもまた、マイクロソフト製品との相性は高く、Officeをはじめとする多くのサービスを連携させたフローの構築に役立ちます。

また、Macなどを使用しているユーザーにも使いやすいよう、マイクロソフトの製品以外のサービスとも連携が可能なため、高い汎用性を確保しながら、社内のRPA化を進めていくことができます。

開発の必要がなく、分野を問わず運用ができる

Power Automateは、フロー構築の際にテンプレートを使用することができるので、プログラミング開発をスキップして、RPAの運用を進めていくことが可能なのは大きな特徴です。
表計算の自動化やメール配信といった単純なオートメーションは、Power Automateですぐに実現することができますし、AIの運用も、Power Automateを使えばプログラミングの知識がなくとも実現します。

Power AutomateにはAI Builderと呼ばれる機能が搭載されており、これはコーディングをすることなく、またデータサイエンスの知識がなくとも、優れたAIによる自動化のフローを構築してくれます。

機械学習の実装をここまで簡単に実現したのも、Power Automateの優れた点の一つと言えるでしょう。

これまで、AIやRPAといったテクノロジーの導入は、エンジニアの数が豊富な企業や部署にのみ進められる傾向がありました。

しかしPower Automateの登場により、上記のような技術の実装が専門知識なしに行えるようになったことで、どの業界においてもハイテク化を一気に推し進められるチャンスが来たのです。

Power Automateがもたらす改善効果

次に、Power Automateがもたらす改善効果について見ていきましょう。

オートメーションによる作業の効率化

一つ目は、オートメーションによる作業の効率化です。本来リソースを割くべきであった業務において、時間だけを要してしまう作業に時間を奪われてしまい、満足のいくパフォーマンスができていないケースが散見されます。
Power Automateによって、専門知識がなくともすぐに作業の自動化を行い、そこに割いていた時間を削減することができれば、人の手を借りずとも本業に集中することができるようになります。
作業の効率化によって、必要な時間だけでなくストレスや疲れも軽減することができるため、頼もしいアシスタントとして活躍してくれるでしょう。

人手不足の改善

Power Automateの自動化によって、一つ一つの業務にかかる時間を削減することができるようになれば、仕事に必要な人手も削減していくことができます。
現在、日本では人手不足による事業の縮小や、倒産といった事態が相次いでいますが、人の手を必要としないオートメーションが各業界で進めば、人手不足の大幅な改善も期待でいます。

働き方改革

人手不足の解消が進み、業務にかかる肉体的・精神的負担や必要な時間が削減されていけば、健康的なワーク・ライフ・バランスの実現も進みます。
業界によっては、人手不足の原因は仕事とプライベートのバランスを確保することが難しく、その上給与にも反映されないという悪循環が原因となっているケースもあります。

苦痛を伴う作業をできる限り自動化し、クリーンな職場環境を実現すれば、本当に必要な人材を確保し、彼らが活躍するための機会も提供することがでいるようになるでしょう。

Power Automateの運用事例

最後に、Power Automateの運用事例についても見てきましょう。

横河レンタ・リース

まだリリースして日が浅いということもあり、国内での導入事例は少ないのですが、横河レンタ・リースでは翻訳業務の自動化を実践しています*1。
英語で届いたメールのテキストは、自動的にWeb翻訳サービスを通じて日本語に翻訳され、わざわざ手動で翻訳作業を行わずとも、最初から翻訳された状態でメールを閲覧できるという取り組みです。

個人レベルでも活用できるRPAの、基本的かつわかりやすい事例といえるでしょう。

サイオステクノロジー

こちらも個人レベルでのPower Automateの運用です。
ファイル保存の自動化や、検索結果の出力の自動化がRPAによって実現されている様子を見ることができ、設定のプロセスも丁寧に紹介されているので、初めてPower Automateを使うという人は非常に参考になるページとなっています*2。

会社で一斉に、ではなく、個人でその使い勝手を評価しながら運用が可能なのも、Power Automateの魅力の一つと言えそうです。

おわりに

Power Automateは単なるRPA実現に向けたサービスにとどまらず、誰でも簡単に自動化を実現し、その利便性を体験できる製品となっています。
フリープランも用意されているので、まずはその性能を体験してみるところから始めると良いでしょう。

出典:
*1 横河レンタ・リース「Microsoft Power Automate を利用して業務の効率化」
https://www.yrl.com/column/ms_flow.html

*2 SIOS TECH LAB「Power AutomateでRPAにトライ!! 」
https://tech-lab.sios.jp/ahttps://tech-lab.sios.jp/archives/18486#irchives/18486#i

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