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DXは難しい?安川電機に学ぶDXがラクになる考え方をご紹介

この記事を読むと、以下の3つのことがわかります

1.安川電機が行っているDXの施策について

2.DXの課題

3.安川電機に学ぶDXを進めやすくするポイント

「DXをどう進めたらいいかわからない」

「DXは難しくて正直苦手だ」

とお悩みの方へ。産業界の黒子とも呼ばれる安川電機は、YDXと銘打ちDXを進めています。キーパーソンとなる代表取締役は「DXを必要以上に難しく考える必要はない」として、安川電機のDX施策を積極的に公開しています。

この記事ではDXの推進に悩む人に向けて、安川電機のDX施策や国内での課題、DXに取り組みやすくするポイントを解説します。

“モノづくりの黒子”と呼ばれる安川電機

https://diamond.jp/articles/-/226473

福岡県北九州市に本社を置く安川電機は、産業用ロボットやメカトロニクス製品の大手メーカー企業です。扱う製品は消費者が直接目にしないものが多いですが産業用ロボット業界でのシェア率は高く、“産業界の黒子”という異名もあります。

安川電機は1915年に創業してから創業から、電動機(モータ)とその応用を事業領域としています。炭坑用モータからスタートした安川電機は、100年以上にわたりモータ技術を応用した製品に関わっているのです。(※1)

安川電機が進めるDX施策

安川電機は産業ロボット事業はもちろん、昨今ではDX施策に明るい企業として注目されています。実際に行ったDX施策や安川電機の総合的な計画について、詳しく見ていきましょう。

“YDX”を合言葉にDXを進める安川電機

安川電機では自社のDXの取り組みを「YASKAWAデジタルトランスフォーメーション」、略して“YDX”と銘打ちBtoBのDXを進めています。

安川電機は創立100周年を迎えた2015年に、長期経営計画として「2025年ビジョン」を掲げました。(※2)工場自動化/最適化とメカトロニクス応用領域を事業領域として設定し、DXの推進を含めて社会の新たな付加価値を生み出すべく取り組んでいるのです。

YDXは後述するICT計画の10年ビジョンの一部で、企業価値を高める戦略となります。海外事業も展開する安川電機は、コア事業となる産業用ロボットとモーションコントロール分野でグローバルシェアNo.1を目指し取り組んでいるのです。

YDXには2022年までの戦略である「YDX2020」と、2023年以降の「YDX2025年」という2段階の計画があります。

YDX2020以降は「シンプルONE」を目標として、1システムの統合化(独自ソフトの最小化)、経営情報のグローバルデータ一元化、セキュリティ対応&レベルの統一を課題としています。

安川電機の事業遷移

安川電機は「2025年の崖」に代表されるような、国の推進を受けてDXを始めたわけではありません。“DX”という言葉が生まれる前から、デジタルシステムの導入をはじめ事業改革に挑戦しています。

その歴史は古く、1970年代からデジタルシステムの導入を進めています。これはYDXの前身ともいえるもので、メカニズムとエレクトロニクスを融合して“メカトロニクス”という概念を世界に先駆けて提唱していたのです。

デジタルシステム導入の1つとして、安川電機は1979年から「EPICS」の開発を始めました。EPICSはCAD情報から設計を一貫設計するシステムで、生産工学や生産技術分野の業績を称える大河内賞を受賞しました。(※3)

1996年にはペーパーレス化を進め、海外拠点を含めた4000台のパソコンを連携。伝票レス化や決済時の印鑑廃止を早くから実現しており、デジタル化に大変明るい点が安川電機の大きな特徴です。

DX安川電機のICT戦略

安川電機はYDXを含めた10年ビジョンでICT戦略を立てています。2016年度からスタートしており、2025年までに以下の3段階で計画しています。(※3)

・2016年~2018年:高収益企業体質の確立

見える化の準備を行う。YDXの実現に向け基礎整備の期間となる

・2019年~2022年:新しい価値・市場の創造に挑戦

デジタル経営を具体化する。YDX2020年として、DXの初期施策をスタート

・2023年~2025年:ビジョンの実現

YDX2025年として、社会に対し新たな価値の提供を目指す。

2018年からは、経営資源の可視化・一元化である「Intergrated」、2021年頃からInterlligent、2023年からは顧客への提供価値向上のInnnovativeとしてそれぞれを強化。安川電機グループ全体の技術や生産、販売の在り方を進化させ、新たな価値創造に努めているのです。

多数の海外事業を手掛ける安川電機のDX戦略

安川電機は2022年2月時点で海外事業を含めると68社74拠点あり、グローバル経営を行う企業です。国によってシステムやコードはバラバラで、DXで推進されるデータの一元化が難しい点が課題でした。

そこで安川電機の代表である小笠原氏は、無理にシステムコードを共通化しない選択をします。現場では既存のデータで運用を続け、グローバルデータベースにつなぐ前段階、つまり各拠点の出口時点でデータを標準化する方法を採用したのです。

小笠原代表は「DXを推進させるからと言って、レガシーシステムをすべて捨てる必要はない。使えるものは使い倒し、徐々に移行する」という考えを明かしています。既存のシステムが部分的に残るため、DXを進めても現場が激しく混乱しません。

DXを本格的に取り組む企業は約1割

帝国データバンクの調査では、2021年12月時点で本格的にDXを進めている企業は約1割とかなり少数であることがわかっています。「2025年の崖」が目前に迫るなか、ほとんどの企業ではDXを本格的に進められていません。(※4)

DXは社会全体の大きな課題であり、推進に悩む企業も多いものです。調査の内容について、もう少し見ていきましょう。

企業によってDX推進に濃淡がある

帝国データバンクの調査では、企業の規模によってDXの推進傾向に濃淡があります。オンライン会議設備の導入やペーパーレス化、リモート設備の導入などほとんどの項目で大企業の方が上回っています。

体力的な課題もあり、中小企業ではDXの推進が芳しくありません。新型コロナウイルスの感染拡大により、図らずもリモートワークの普及は急速に進みました。しかしビジネスモデルやマインドの変革までは進んでおらず、今後も多くの企業の課題となるでしょう。

またDXは、リモート設備などデジタル化の推進だけで実現できるものではありません。最終的な目的は「新たな価値の創出」であり、その価値をどう生み出すかがDXのカギとなるのです。

DX推進の課題はデジタルスキルとIT人材不足

MMD研究所の調査によると、デジタル化の推進では「デジタルスキル格差」と「IT人材不足」が2トップになっていることが分かっています。これは大企業・中小企業を総合した結果であり、課題について会社の規模は大きく影響していません。(※5)

デジタルスキルについては、「学ぶ時間を確保できない」「若手社員とミドルやベテラン層の格差がある」「ミドル・ベテラン社員の習得意識が低い」といった課題が上位です。

特にデジタルネイティブ以前の年代は就職してからデジタルスキルを身につけた人が多く、新しい技術にハードルを感じる人も少なくありません。会社で研修制度を用意するにもコストがかかり、制度が整わない・人材がいないと悩む企業も多いものです。

しかし同調査では、デジタルスキル研修を実施したうち60.8%もの企業が「実施してよかった」と回答しています。

DXが叫ばれる昨今では新しいツールの導入などにコストを割きがちですが、社内の人材育成にも投資をすることで、デジタルスキルの底上げが期待できます。必要に応じて外部の協力を得るなど、リソースを有効活用しながら教育制度を充実させていくのが得策です。

安川電機に学ぶDX推進のポイント

新しい時代に対応した新たな価値を創出することは、簡単ではありません。多くの企業がDXをどう進めるか頭を抱え、様々な課題に直面しています。

そこでDXに明るい安川電機の事例から、取り組みやすくするポイントを見ていきましょう。

DXを必要以上に難しく考えない

安川電機の大河内社長は、「DXに気構える必要はない」と話しています。もちろんDXは簡単なことではありません。しかし必要以上に気構えず、製造業の基本に返ってシンプルに考えるといいのです。

例えば、モノづくりに必要な5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の考え方はDXでも同じです。クラウド上のデータを整理整頓する・不要なデータは適宜削除するといったポイントは5Sにつながるものがあり、本質は変わりません。

スモールスタートで小さく始める

安川電機では、DXによってレガシーシステムをすべて捨てるという選択はしていません。「使えるものは使い倒し、徐々に移行すればいい」という考えを持っており、これはDXの推進に大変重要なポイントといえます。

DXを成功させるコツの1つはスモールスタートです。いきなり社内システムを一新するのではなく、試行錯誤を繰り返しながらでもジワジワと広げていくことで、失敗しにくくなります。(※6)

DXでは古いシステムを「レガシーシステム」として、管理やコストの面から一新するよう勧められています。しかし安川電機のように、「使えるものは使う」という姿勢で成功している事例もあるのです。

難しくとらえがちなDXですが、安川電機の姿勢を参考に、無理なく徐々に進めていくといいでしょう。

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参照サイト
※1 https://www.yaskawa.co.jp/5keywords/
※2  https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2019/06/Vision2025_Revision.pdf
※3  https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68037
※4 https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p211203.pdf
※5 https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2031.html
※6  https://www.sbbit.jp/article/bitsp/63194

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