【無料】仮想空間でシミュレーションできるPrespectiveとは?概要や入手方法をご紹介
この記事を読むと、以下の3つのことがわかります。
1.Unityが提供しているPrespectiveの概要や入手方法
2.Unityについて
3.デジタルツインという技術の特徴について
「シミュレーションにかかるコストを下げたい」
「もっと自社のシミュレーション技術を上げたい」
とお悩みの方へ。近年では仮想空間上でシミュレ-ションを行う技術が発達しています。ゲームエンジンで有名なUnityではPrespectiveという無料ツールがあり、仮想空間上でリアルなシミュレーションが可能です。
この記事では仮想空間上のシミュレーションに興味を持っている方に向け、UnityのツールPrespectiveやデジタルツインの概要、今までのシミュレーションとの違いを解説します。
【無料】Prespectiveでリアルな仮想空間のシミュレーションができる
Prespectiveを使うと、仮想空間でリアルなシミュレーションができます。建築や製造といったモノづくりにおいて、シミュレーションは欠かせない工程です。
しかしシミュレーションには時間もコストもかかります。模型を作ったり非日常的な環境を作ったりと、様々なプロセスが必要です。特に火事や雪山といった自然災害や通常では起こりえない状況化でのシミュレーションは再現に大きなコストがかかり、工程も簡単なものではありません。
工場や建物の建設でも、建設前に仮想空間でシミュレーションすることで施工前に設備の故障や劣化などをチェックできます。
Prespectiveとは
PrespectiveとはUnityが提供している、仮想空間でシミュレーションできるソフトウェアプラットフォームです。産業用デジタルツインソフトウェアの1つであり、仮想空間でリアルタイムにシミュレーションができるツールとして、建築業や製造業などで注目されています。
ヘルスケアメーカーのPhilips(フィリップス)やトヨタ自動車などもPrespectiveを活用しており、製造業でも人気のツールです。(※1)
PrespectiveはUnityのゲームエンジン技術を活かし、よりリアルなシミュレーションができます。製造業の設備制御で使われる「PLC」やIoTといったあらゆるタイプのデータに対応しているので、Unity以外のデータでも問題ありません。
Prespectiveのセットアップには、独自のCADモデルまたはUnityが提供するモジュール形式のアセットライブラリを使うことで利用できます。
Prespectiveというサービス自体はUnity内で開発されてものではなく、公認ソリューションパートナーとして提供されています。しかしUnityの技術テストや評価、品質保証といったプロセスに合格しており、Unity最新版に準拠しているサービスです。
実はUnityは後述する通りゲームエンジンとして有名ですが、仮想空間でシミュレーションができる“デジタルツイン”やBIM/CIMについて、様々なサービスを提供しています。
BIMデータの扱いに特化した「Unity Reflect」というプラットフォームは、3Dモデリングなどを扱うオートデスク社と協業で開発しました。Unity Reflectについては、「BIMデータをワンクリックで統合!Unity Reflectでできる3つのこと」をぜひご参照ください。
Unityはゲームエンジンとして有名
UnityはアメリカのUnity Technologies社が提供しているゲームエンジンです。日本では位置情報ゲームアプリ「ポケモン GO」の開発で使われたことでも有名です。
Unityは世界的にシェア率が高く、ゲームプログラミングの分野において知らない人はいないでしょう。NintendoやSonyなども国内大手メーカーもUnityを使っており、個人のプログラマにも広く利用されています。
Unityの主な特徴としては、iOSやAndroid、Windowsなどに対応したマルチプラットフォームであること、2D3Dの両方に対応していること、無料プランもあることなどが挙げられます。
また簡単な3Dならノンプラミングで制作できるため、初心者には難しいとされた3Dゲーム開発もUnityなら可能です。
Unityのようなゲームエンジンは、近年ではPCやモバイルアプリ、VRなどでも活用されるようになりました。Prespectiveを代表するようなモノづくりでも本格的な活用が進んでいます。
Prespectiveを入手する方法
Prespectiveは、すでにUnityを利用しているなら無料で入手できます。Unity自体無料プランがあるので、Prespectiveを試してみたい方はUnityのセットアップから始めるのもおすすめです。
Prespectiveは、Unityのアセットストアで公開されています。アセットストアとはUnityのショップで、素材置き場のようなものです。
Prespectiveは以下からダウンロードできます。
Unityで利用できる画像をはじめ、3Dモデルの素材やプラグインなども公開されています。無料・有料どちらもあるので、Prespective以外のものもダウンロードする際は事前に確認しておきましょう。
商用利用はコンテンツごとに販売者が細かく設定しているので、商用を考えているならこちらも要チェックです。
Unityのシミュレーション技術はBIM/CIMも後押しする
前述した通り、UnityはPrespectiveをはじめ様々な仮想空間でのシミュレーションサービスを提供しています。その技術は日本の3Dモデル整備・利活用プロジェクトでも活用されています。
国のプロジェクトでもシミュレーション技術で協力
国土交通省は2020年、3D都市モデルを整備する「Project PLATEAU」(プラトー)をスタートしました。(※2)
PLATEAUプロジェクトの1つである森ビル株式会社の「屋内外をシームレスにつなぐ避難訓練シミュレーション」では、Unityが火災発生時の避難シミュレーションを制作しています。(※3)
Unityの技術により、建物を築年数ごとに色分けして倒壊の危機を予測したり、目的地への避難ルートを確認したりといったシミュレーションが可能になりました。
Unityの技術はBIM/CIMとも相性がいい
Unityでは建築データを合成して、仮想空間でシミュレーションを行う事例が増えています。点群データの容易な活用やVR・ARでのアウトプットが可能で、BIMなどの既存データを持つ場合大変スムーズな活用が可能です。
BIMデータは、Unityに対応する形式に変換するだけでも大変でした。しかし今ではBIMとデジタルツインをつなぐプラグインが開発されており、より手軽なシミュレーションができます。
別のプロジェクトではUnityの仮想空間上に建設現場のデジタルツインを創り上げ、重機の情報や人の動きといった細かい部分までシミュレーションでき、大幅な生産性アップを実現しています。
仮想空間でシミュレーションできるデジタルツインとは
UnityのPrespectiveのように、近年では仮想空間上でシミュレーションを行う「デジタルツイン」の活用が盛んです。ツインとは双子の意味で、現実世界にあるものと同じものを仮想空間で再現してシミュレーションを行う技術を指します。
例えば工場を建築する場合、仮想空間上でも工場を作り上げます。そして仮想空間上で運用シミュレ-ションを行うことで稼働状況や劣化が予測される場所を的確に把握でき、どうメンテナンス計画を立てればいいかが明らかになるのです。
仮想空間上でのシミュレーションは、5GやIoTといった技術が発達することで可能になりました。あらゆるモノからデータを取得できる技術が、デジタルツインを実現しているのです。
2020年には、国内大手ゼネコンの鹿島建設株式会社が建物の全フェースでデジタルツインを実現したことを発表しました。(※4)
鹿島建設ではBIM推進プロジェクトであるオービック御堂筋ビル新築工事において、企画・設計・施工・竣工後の維持管理や運営までを仮想空間でシミュレーションし、デジタルツインを実現したのです。
デジタルツインとシミュレーションとの違い
シミュレーションとデジタルツインの大きな違いは、現実世界と連動している点です。
例えば建築でシミュレーションを行う際、途中で部材の型番が変わったとしましょう。今までのシミュレーションなら、人の手で部材の型番を入力し直さなければいけません。しかし現実世界と連動しているデジタルツインなら、人の手で修正しなくても、部材の型番が自動で変わります。
デジタルツインの場合、仮想空間上から現実世界へアプローチすることも可能です。このように現実と仮想空間が連動しているため、よりシミュレーション作業が効率化できます。
今までも、モノづくり業界では必ずシミュレーションが行われてきました。ITが発達した今では仮想空間でシミュレーションできる技術が生まれ、より効率的な生産活動が可能となっています。DXが推進される昨今、ITの活用は特に重要なポイントです。
特に製造業は、Prespectiveのような仮想空間でのシミュレーションを試してみてはいかがでしょうか。
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参照サイト
※1 https://prespective-software.com/
※2 https://www.mlit.go.jp/plateau/
※3 https://note.com/unityjapan/n/n390dab28a5fa
※4 https://www.kajima.co.jp/news/press/202005/11a1-j.htm