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新型Google Pixel 6aにまたも「発熱」問題発生か?

 日本国内では2022年7月28日発売予定の「Google Pixel 6a」。

 フラッグシップモデルである「Google Pixel 6」の廉価版ということで、期待している方も多いのではないでしょうか。

 しかし、発売直前のこのタイミングでなぜか「実機を使ったレビュー動画」が登場し、発熱の影響で操作できなくなるという不具合が報告されています。

 今回の記事ではこの話題を中心にご紹介していきましょう。

この記事でわかること

 ・Google Pixel 6aの発熱問題について

 ・発熱の理由と対処方法について

 ・Google Pixel 6aの購入について

Google Pixel 6aの発熱問題について

 今回話題となっているのは、マレーシアのYoutuberであり最新ガジェットの紹介を中心とした番組を運営している”Izami Gadget”です。”

 ”Google Pixel 6A vs Iphone 13 Pro Max”と題して、Pixel 6aとiPhone 13 Pro Maxとのカメラ性能の違いを目的としたレビュー動画を、2022年6月25日に投稿しています。

 しかしIzami Gadget氏が、どうやって発売前のPixel 6aを入手できたのかについては謎のままです。

 6月11日には同じくマレーシアのYouTuber、Fazli Halim氏がアンボックス動画をアップしています。どうやらマレーシアだけ、1ヶ月半先の未来の時間軸にあるようです。

 タイムマシンで未来へ飛べない私たちにとって、この記事執筆時点(2022年7月25日)でできるのは、ソフトバンクの店頭でデモ機に触ることぐらいです。*注1

 動画では、Izami Gadget氏がマレーシアのMalacca Cityを散策しながら、Pixel 6aとiPhone 13 Pro Maxを使ってカメラ性能のテストをしています。

 しかしこの比較レビューは、Pixel 6aにとってあまりにも不利でしょう。一方は廉価版のエントリーモデルであり、もう一方はフラッグシップモデルです。価格や性能が初めから違いすぎます。

 動画性能であれば、Pixel 6aは1080p・30fpsが限界です。それに比べiPhone 13 Pro Maxの方は、4K動画を60fpsで撮影可能です。元々のスペックが違いすぎます。

 静止画の画素数こそ1,200万画素と同じですが、iPhone 13 Pro Maxには望遠レンズ・広角レンズなどが搭載されていますので、表現力豊かな撮影が可能です。

 もし比べるのであれば、Phone SEが相手じゃないとPixel 6aにはそもそも勝ち目がありません。

 さて、問題が発生するのは撮影を開始してから8分ほど経過してからです。

 YouTubeでは6分を過ぎたぐらいのところで” Issue found on Google Pixel 6a”とキャプションが入り、発熱のため操作ができなくなったと報告されています。

 Izami Gadget氏によると、動画撮影約4分・静止画撮影約4分した時点でPixel 6aが発熱し、動画の撮影ボタンが押せない状態になったということです。

 かろうじて静止画は撮影できるものの反応が鈍く、明らかに発熱の影響で不具合が発生しているものと思われます。

 Pixel 6aに関しては他にも、発熱問題を指摘するリーカーがいます。

 例えば、有名リーカーであるAnthony氏(@TheGalox_)はツイートで

 ”The Pixel 6a isn’t even out yet and it already has overheating issues. At this point I’m not even surprised it has issues, it’s the typical google launch.”

 とつぶやいています。

 Anthony氏の感情を含めて意訳すると「発売前の6aはすでに発熱の問題を抱えているらしい。でも別に驚かないよ。Googleの新製品にはよくあることだし。」という感じでしょうか。*注2

発熱の理由と対処方法について

 発熱の内部的な2大要因はCPUとバッテリーです。

 現在のスマホは、CPUに周辺の電子回路をまとめた「SoC」が使われているので、「SoCとバッテリー」と言い換えた方がいいかもしれません。

 6aにはGoogleが独自開発した「Tensor」SoCチップが搭載されており、今回の発熱元の一番の容疑者ではないかと考えられます。

 Tensorチップには、Arm社のCortex-X1というCPUが2つ搭載されています。最高性能のCPUですが、発熱の原因となることでも知られています。

 Qualcomm社が製造・販売しているハイエンド向けSoCチップ「SnapDragon888」にもこのX1が1つ搭載されていますが、このチップを採用したスマホでも発熱で処理がストップしたという報告が多数寄せられていました。*注3

 X1が1つ搭載されているだけでも、これだけ発熱で騒がれているのですから、2つも搭載したTensorチップは、当然かなりの発熱をすることが予測されます。

 発熱の原因としては他にも、バッテリーが原因となる場合があります。長時間にわたり充電しながら操作するなど、バッテリーに負荷がかかる状態で発生する発熱です。

 また、CPUとバッテリー以外にも発熱の要因はあります。バックライトやその他の電子回路などです。

 しかし、これはあくまで個人的見解ですが、バックライトぐらいで発熱が問題になるような機種は、そもそも「不良品」と言って良いのではないでしょうか。

 CPUであれば、現状での最高性能を求める結果として、ある程度の発熱は仕方ないこととして許容できます。だからこそ、最高スペックのCPUをフル回転させても、優れた放熱機構で操作に支障がないよう設計された端末には賞賛が送られるべきです。

 またバッテリーはその構造上、どうしても負荷を与えると発熱するのは仕方ありません。

 しかしバックライトはもはや標準機能であって、それぐらいの稼働で発熱が問題になるようでは話になりません。

 現実問題としてバックライトを暗くすれば発熱が抑えられるということも多いのですが、基本的には「そんなこと気にせず使える」端末じゃないとだめでしょう。

 内部的な発熱の次に問題となるのが、使用環境です。

 外気温が高いところや直射日光が当たる環境で使用を続けると内部に熱がこもり、不具合が発生する原因になります。

 Izami Gadgetのレビューを見ていると、6月の日中気温が30度を超えるマレーシアで動画撮影しながら市中を歩いています。充電の有無や直射日光が当っているかどうかまでは確認できませんが、十分に熱がこもりそうな環境に思えます。

 1080p・30fpsの動画撮影を4分、静止画の撮影を4分で不具合が発生したということですが、通常の写真撮影でそれほどCPUを酷使するとは考えにくいため、どちらかというと使用環境の影響が大きいのではないかと考えられます。

 外部での動画撮影で発熱し、炎天下で使用を続けたことで十分な放熱ができず、内部温度が上昇し処理に制限がかかった。

 予想できるのはそんなところでしょうか。

 その証拠に、Izami Gadget氏は夜間撮影もテストしていますが、その際には不具合の発生については報告されていません。どうやら「炎天下」というシチュエーションで発生した発熱問題と考えて良さそうです。

 とはいうものの、同じ条件下で使用しているiPhone 13 Pro Maxは発熱による不具合は発生していませんので、やはりPixel 6aが発熱に対して弱いと考えられます。

Google Pixelの発熱の対処方法

 Google Pixelが熱くならないようにするにはどうしたら良いか、Googleがまとめています。

 ・アプリの停止

 ・熱や直射日光が当たらないようにする

 ・密閉された容器や換気の悪いところに置かない

 ・ディスプレイの明るさを下げる

 ・放熱に影響があるようなケースやカバーは使用しない

 その上で熱くなり過ぎた場合の対処方法を

 ・電源から外し、熱が下がるまで使用しない

 と説明しています。

 いやいや違う!そうじゃないですよね、Googleさん。

 いや、熱対策も発熱時の対応も正しいんですが。ユーザーは「晴天の日に外で動画撮影」をしたいし、「充電しながら長時間、動画を見たい」んです。そんな当たり前の操作で、いちいち「オーバーヒートしたら一旦止める」なんて制限をかけてほしくないのです。*注4

Google Pixel 6aの購入は控えた方が良いのか?

 このような発熱問題が話題になっているPixel 6a。果たして「買い」でしょうか?「待ち」でしょうか?

 Google Pixel 6aは、フラッグシップモデルであるPixel 6/6 Proと同じSoCチップを搭載し、カメラの画素数こそ劣るものの、iPhone13とは同レベルです。AIを駆使した各種アプリが使えて、こなれた価格の新製品でもあります。

 これは個人の判断ではありますが、、私は「待ち」を選択します。

 私はどちらかというと保守派であり、「市場の評価が固まった時点」で購入を決断するようにしています。バージョンが大きく変わる新製品には不具合が一定の割合でつきものであり、完全に避けることは不可能です。

 だからこそ、慌てず騒がず市場の評価を見定めて、できれば価格自体もこなれてきた時を狙って購入するようにしています。

 最新機種を誰よりも早く満喫できる特典はなくなりますが、後悔することも少ないと思います。

 しかし、仕事でどうしても現行最高性能機種が必要と言う場面では別です。

 このようなケースではある意味「賭け」になりますが、他に代替品がないのであれば「購入」の決断をする必要があります。

 逆を言えば、「どうしても必要である」場合でなければ、発売直後から数多くのレビューがネット上にアップされるはずですので、それらを見てからでも購入は遅くはないと思います。

まとめ

 店頭でのデモ機の場合、「常時充電しながら、デモ動画を繰り返し再生する」という使用状況です。前述した通り、発熱問題を指摘したIzami Gadget氏のレビューでは「日中、炎天下(と思われる)場所での連続動画撮影」という使用環境です。

 どちらもスマホの使用状況としては過酷な状態ですので、実際普段使いした場合意外に大丈夫ということも十分にありえます。

 こうした点などを考慮しても、自らがテスターとなって発売直後の新製品に飛びつくよりも、評価が固まってから購入した方が良いのではないでしょうか。

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■参考文献
注1 
Izami Gadget(YouTube channel) ”Google Pixel 6A vs Iphone 13 Pro Max [Camera Comparison]”
https://youtu.be/XV3ys9vm8Nc
Fazli Halim(YouTube channel) ”Google Pixel 6a Sampai Malaysia !”
https://youtu.be/3qo3oQjh25k
注2
Anthony(@TheGalox_)
https://twitter.com/TheGalox_
注3
bitWave 「Snapdragon 888とは?スペック・搭載スマホ・発熱の危険性を解説」
https://bitwave.showcase-tv.com/snapdragon-888/
注4
Google 「Pixel スマートフォンが熱くなりすぎないようにする」
https://support.google.com/pixelphone/answer/3333708?hl=ja

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