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APS(旧 Forge)名称変更とインダストリークラウドについて

みなさんこんにちは、開発ユニットの森田です。
今後、このブログからAutodesk Platform Service(旧Forge)のいろいろな情報を皆様に共有していきたいと思います。

今回のブログでは、Forgeの名称変更の詳細を共有します。

ご存知の方もいると思いますが、昨年の9月に米国ニューオーリンズで開催されたAutodesk Universityで、Autodesk Forgeの名称変更が発表されました。
その名は、Autodesk Platform Service(略称:APS)です。

なぜこのタイミングで変更になったかを説明する前に、Autodesk University で発表された新しいAutodesk社のコンセプトについて説明をします。もちろんAPS(旧Forge)に関連する内容です。

Autodesk UniversityではAutodesk社の新しいコンセプトが発表されました。。
それは、「インダストリークラウド」です。

インダストリークラウドとは

インダストリークラウドは下記3つの業種別クラウド基盤から成り立ちます。

Autodesk Flow:メディア・エンターテインメント業向け
Autodesk Fusion:製造業向け
Autodesk Forma:建設業向け BIMを中心とするデータのワークフロー

引用:https://adsknews.autodesk.com/en/pressrelease/au22-digital-transformation/

インダストリークラウドはデジタルトランスフォーメーション(以降DX)を実現するための、基盤となります。
現在、DXを実現するために問題となっているポイントはファイル単位でのデータ交換です。

現在のところ、Autodesk社製品間でのデータのやり取りは、ファイル単位でのデータ交換が基本となります。一方、インダストリークラウド基盤内でのデータのやり取りは、現在のファイル単位でのデータ交換から粒状データ単位での交換を実現します。

粒状データとはファイルに含まれる、個別のデータのことです。

ファイル単位から粒状データ単位に

現在のファイル単位でのデータ交換は、送る側、受け取る側の両方に専用のソフトウェアが必要です。
例えば、Revitを利用しているユーザとInventorを利用しているユーザ間では、ファイルのやり取りを直接的に行うことはできません。つまり、RevitのファイルはInventorでは開くことができませんし、InventorのファイルはRevitで開くことはできません。

業務上、本当に必要なデータはファイル中の一部のデータとなるケースが多いですが、現状はデータを内包するファイル単位での交換となってしまいます。
3Dデータのファイルは、ファイル単体でもファイルサイズは大きくなる傾向があります。
数ギガのファイルをクラウドにアップロードするにも、かなり時間が掛かります。ファイルの1つのデータを修正したい場合でも、数ギガのファイルを再アップロードする必要があり、ファイル単位でのやり取りには大変なことがわかります。粒状データの場合は、不要なデータは再アップロードの対象外とすることが可能なので、データサイズも小さくすることができます。

業種ごとでのクラウド基盤の区分け理由

業種ごとでのクラウド基盤には理由があります。
粒状データは業種ごとに、扱うデータの粒度のレベルや内容、種類が異なります。そのため、業種別でインダストリークラウドを用意することで、同じ業種であれば同じデータを扱うことができるようになります

インダストリークラウドは、既存のAutodesk Construction Cloud(略称ACC) やBIM360とは異なるコンセプトになるそうです。ACCやBIM360はファイル単位のやり取りですが、インダストリークラウドでは粒状データ単位でデータ扱います。

Autodesk FormaではBIMを中心に考えたデータの粒度と種類に統一されますので、利用ユーザは簡単に必要なデータを得ることができます。

そのインダストリークラウドを支える技術がAutodesk Platform Service (旧Forge)となります。既存のAPS(旧Forge)のAPIセットがインダストリークラウドを利用するうえで中心的なサービスとなることから、そのような意味ではAutodesk Platform Serviceの名称がAutodesk Forgeと比較すると認知されやすい名称になると思います。

引用:https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2022/09/au-2022-industry-cloud.html

APS(旧Forge)のAPIセットですでに公開されている、Data Exchange API が粒状データの交換に必要となるAPIになります。現在はまだベータ版扱いなので、今後も公開されるAPIも増えていきますし、利用方法も広がると私は考えています

最後に

今後のAPS(旧Forge)では粒状データが重要なキーワードになりそうです。
今後のブログでは粒状データを利用したアプリケーションなどの情報も提供していく予定ですので、楽しみにお待ちいただければと思います。

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