conda-forgeとは?主な使い方や活用のポイントをご紹介
近年のサービス開発において欠かせないプログラミング言語と言えばPythonですが、高く評価されている理由の一つとして豊富なライブラリを有していることが挙げられます。
ライブラリを有効活用することで、一から全てのコーディングを行う必要はなく、業務を効率化しながらプロダクトの完成を急げるのが強みです。
今回は、そんなPythonのライブラリの一つとして広く運用されているconda-forgeについて、主な使い方や活用のポイントをご紹介します。
目次:
- Anacondaとcondaについて
- conda-forgeとは
- condaとpipの違い
- conda-forgeの使い方
- conda-forge活用のポイント
Anacondaとcondaについて
conda-forgeについて紹介する前に、AnacondaとPythonについての概要を確認しておきましょう。
AnacondaはPythonが付属している、便利なライブラリがセットになった開発パッケージの一種です。Pythonの開発に必要なものが一式揃っているため、エンジニアの業務効率化に貢献しています。
そんなAnacondaのパッケージ管理とデプロイをより効率よく実現する上で利用されているのが、condaと呼ばれるパッケージ管理コマンドです。condaコマンドを使用することで、パッケージに適したPythonのバージョン管理や仮想環境の管理が行えます。
conda-forgeとは
condaコマンドを使ってパッケージを探すことで、あらゆるシチュエーションに応じたパッケージを探すことができますが、中にはここでは見つけることのできないものも存在します。そんな時に役立つのが、conda-forgeです。
conda-forgeはgithub上で構築されている、コミュニティが主体となって管理しているパッケージコレクションです。conda-forgeにて管理されているパッケージの数は1万8,900にも達し、デベロッパーの細かなニーズに対応することができます。
世界中のデベロッパーに利用されている人気のサービスということもあり、月間のダウンロード数は3.7億回を超え、累計のダウンロード数も80億回を超えています。
公式サイト:https://conda-forge.org
condaコマンドでパッケージを見つけられない場合、pipコマンドを使うという方法もありますが、まずはconda-forgeを参考にしてみることで、互換性の問題などをクリアにしながらパッケージ運用を進められます。
condaとpipの違い
Anacondaは通常、condaコマンドを使って運用を行いますが、pipというコマンドを使って運用することもできます。pipはPythonにデフォルトで付属しているコマンドで、PyPlというサイトで公開されている、多様なパッケージを利用できます。
condaとpipの違いは、リポジトリの違いにあります。condaはAnacondaが管理しているリポジトリを用い、pipはPyPLのものを使用するわけですが、前者は組織が適切に管理している一方、後者については事実上自由にパッケージを誰でも公開できる状態であるため、中には正しく動作しないパッケージが含まれている場合もあります。
そのため、パッケージの母数についてはpipコマンドで利用するPyPlが勝る一方、パッケージの品質についてはcondaが勝ると言えるでしょう。そんなcondaのパッケージの母数不足を補う上で、conda-forgeが活躍しているというわけです。
また、condaとpipは本来別個に使うコマンドであるため、両者のパッケージを併用することは推奨されていません。Anacondaを利用する場合にはcondaのみを、Pythonをそのまま運用する場合にはpipのみを使うといったように、混同して運用する事態はなるべく避けましょう。
conda-forgeの使い方
conda-forgeの使い方は、それほど難しいものではありません。conda-forgeからパッケージをインストールするためには、以下のコマンドを入力します。
conda install -c conda-forge パッケージの名前
また、パッケージをアンインストールしたい場合には以下のコマンドが有効です。
conda uninstall パッケージの名前
conda-forgeを使うにあたって特別な操作を行う必要はないので、気軽に利用してみることをおすすめします。
pipを利用する場合
pipを使ってパッケージをインストールする場合には、以下のコマンドを入力します。
pip install パッケージの名前
また、アンインストールしたい場合には以下のコマンドです。
pip uninstall パッケージの名前
condaとほぼ変わらない手続きでパッケージを利用できるので、どうしてもconda-forgeでも見つからないようなパッケージを運用したい場合、pipで探してみると良いでしょう。
ただ、pipとcondaの併用は前述の通り推奨されておらず、互換性を有していない場合もあります。pipとcondaを併用してから何らかのエラーが出るようになった場合は、pipとcondaの併用を一度やめてみるところから環境を見直すと良いでしょう。
conda-forge活用のポイント
conda-forgeは非常に便利なパッケージコレクションであるため、積極的に活用することをおすすめします。最後にconda-forgeの運用ポイントについて解説します。
condaとpipの重複を確認する
condaとpipを併用して運用する場合、同じパッケージを誤って重複させてしまうこともあります。そんな時は、一度以下のコマンドを入力して、コマンドの重複が起こっていないかを確認しましょう。
conda list | cut -d ‘ ‘ -f 1 | sort | uniq -d
Anacondaやconda-forgeを用いている場合、condaコマンドをメインで管理している人が大半であるはずなので、重複が見つかった場合にはpipのパッケージをアンインストールして運用することをおすすめします。
バージョンを指定してパッケージを利用する
互換性の問題でパッケージが利用できない場合、バージョンを変更することで利用可能となる場合もあります。バージョンを指定するには、
conda install [パッケージの名前]==x.x.x
で、xの部分で指定のバージョンを入力し、入手すると良いでしょう。
まとめ
conda-forgeはAnaconda運用を快適に行うための便利なパッケージコレクションです。pipを使ってパッケージ不足を補う手もありますが、互換性の問題からあまり推奨されていません。
conda-forgeを使いこなして、Anaconda環境でスムーズな開発を進めましょう。
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