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Robloxの生成AIコーディングでゲーム制作はどう変わるのか?

海外で今最も人気のあるゲームの一つに「Roblox」が挙げられますが、このゲームの最大の魅力は、多様なゲームをプレイヤーが遊べるだけでなく、ゲームを自由に制作し、公開できるというクリエイティブな楽しみ方ができる点にあります。

Robloxではそんなゲームクリエイター向けの機能を多数実装しており、現在もアップデートを繰り返しながら多くのファンの心を捕らえていますが、新たに追加されたのが生成AIを使ったコーディング機能です。

この記事では、そんなRobloxに実装されている生成AIを使ったコーディング機能について解説しながら、AIコーディングでゲーム制作はどのように変わるのか、紹介していきます。

目次:

  1. Robloxについて
  2. ゲームクリエイターツール「Roblox Studio」の概要
  3. Robloxの生成AIコーディング機能とは
  4. ゲーム制作にAIを導入するメリット
  5. AIコーディングによるゲーム制作の今後

Robloxについて

「Roblox(ロブロックス)」は2006年にリリースされたゲーム制作プラットフォームで、同サービス上に用意されているさまざまなツールを使いながら、多様なジャンルのゲームを自由に作ることができます。

「Minecraft(マインクラフト)」や「スーパーマリオメーカー」など、プレイヤーが自由にゲームにアレンジを加えて自分の作った遊び方を共有できる作品は多大な人気を博していますが、Robloxはそんなクリエイティブな遊び方を提供する作品の先駆けです。

2010年代以降、Robloxは急速に注目を集めるようになり、新型コロナの感染拡大によって巣ごもり需要の拡大とともに、爆発的な人気を博しました。

基本的にはPC上で遊べるゲームのため、Nintendo Switchのような家庭用ゲーム機では遊べないものの、無料でWindows/Macの両方からプレイでき、最近ではXbox Series X/Sでも遊べることから、人気の高いサービスです。

ゲームクリエイターツール「Roblox Studio」の概要

Roblox上で自由なゲームクリエイションを実現する独自のゲームエンジンが「Roblox Studio」です。Roblox StudioはJava環境で運用するクリエイティブツールで、ゲーム制作に必要なコーディングや素材の用意を簡略化し、ユーザーが簡単にゲームを制作できるようになっています。

ゲーム制作は通常、高度なコーディングやグラフィックデザインスキルなどが求められますが、Robloxではこの工程をシンプルにしながら、気軽にゲームを開発、そして発表できるプラットフォームです。

また公開したゲームはRobloxの他のユーザーが無料で遊べるのはもちろん、ゲーム内通貨であるRobuxを使って収益化することもできます。Robuxは現実の通貨を使って購入ができるゲーム内通貨で、アバターの購入などにRobuxを支払った際のRobuxは開発者にも渡り、Robux上でゲームクリエイターとしての経済活動を実現可能です。

Robloxの生成AIコーディング機能とは

そんな高度なゲーム制作プラットフォームとして人気を博すRobloxですが、2023年3月に新たに発表されたのが、サービス内で利用可能な生成AI機能です*1。

今回発表されたAIツールは、

  • 「AI Code Asisst」
  • 「AI Material Generater」

の2種類です。それぞれの具体的な機能について、解説します。

AI Code Asisst

AI Code Asisstは、いわゆるゲームクリエイターのコーディングをサポートする生成AI機能で、自然言語を使ってAIに指示を伝えると、その通りのコードを自動で生成してくれます。

また、ゼロからコードを自動で生成する機能に加え、AI Code Asisstではコードの修正にも対応しています。

自身で記述したコードをチェックし、正しく動作するよう自動でコードのエラーを修正することで、ゲーム制作の効率を改善可能です。修正された内容も目視で確認できるので、クリエイターのさらなるコーディング技術の獲得にも役立つでしょう。

AI Material Generater

もう一つのAI Material Generaterは、ゲーム内に登場する3Dモデルのテクスチャを、自然言語で指示しその通りに生成することができる機能です。

3Dゲームに登場するオブジェクトのテクスチャは非常に種類が豊富で、一つ一つを手動で設定するのは多くの時間がかかります。そこでAI Material Generaterにテクスチャの貼り付けを任せることで、ゲーム制作の生産性向上が実現するでしょう。

現状、AI Material Generaterで生成できるテクスチャは限定的ですが、今後はゲーム全体の雰囲気に合わせてより柔軟な生成が可能になるともしています*2。

生成AIを使ったコーディングやテクスチャ機能の実装は始まったばかりであるため、更なるアップデートに期待したいところです。

ゲーム制作にAIを導入するメリット

ゲーム制作は非常に多くの工数が発生するため、コーディングやその他の分野においてもAI導入の恩恵は大きい分野です。

コーディングやモデリングの業務を生成AIによって効率化することができれば、従来よりもはるかに少ない時間でゲームを開発し、ゲームをリリースするまでの時間を削減できるでしょう。

ゲーム制作にかかる時間が減らせれば、開発者の負担を減らせるのはもちろん、制作にかかるコストも削減可能です。また、ゲーム開発のスピードを加速し、より収益性の高いゲームビジネスを構築できるでしょう。

AIコーディングによるゲーム制作の今後

生成AIを使ったゲーム制作は、多くの可能性をゲーム制作の現場にもたらしてくれます。

プロとしてゲーム制作に携わっている人にとっては、多大な負担軽減をもたらすツールとなり、業務負担の改善によって現場での残業や休日出勤の必要性を解消し、働きやすい職場づくりを実現させるでしょう。

また、ゲーム制作に興味がある、あるいは制作者を目指す人にとっても、AIコーディングのようなゲーム制作におけるAI活用は非常に意味のあるツールです。

コーディングのスキルがなくともゲームを気軽に開発し、アイデアをすぐに具現化することができ、個人の創造性を育む上で役立ちます。

AIが高度に普及するようになれば、ゲーム市場のさらなる活性化につながるでしょう。

まとめ

この記事では、Robloxに採用されている生成AI機能について紹介しました。

コーディングのアシスト機能や生成機能、そしてテクスチャ生成機能といったAIツールが秘めているポテンシャルは高く、今後のゲーム制作のあり方を大きく変えるきっかけになるかもしれません。

Roblox以外のプラットフォームにおいてもAI活用は今後進むと考えられ、ゲーム制作はもっと身近になるでしょう。

 

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出典:

*1 Mogura VR News「生成AIがコーディングをサポート・マテリアルを生成 Robloxがクリエイティブツールに新機能追加」

*2 上に同じ

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