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【現代のAIとの向き合い方とは?】|弊社のAI活用もあわせてご紹介

生成系AIの有用性と汎用性は、これまで数多くの組織やサービスによって証明されています。これからの時代、業務の中にAIを取り入れ、競争優位を築いていくことはどの業界でも考えていく必要があるでしょう。そして、時代・技術の流れについていけなかった企業から衰退していくことは明白です。

本記事では、
  1.「生成系AI・ChatGPT」が近年注目される理由を歴史と背景から解説
2.キャパが行っているAIチームの活動
上記の2点について記載しておりますので、ぜひご覧ください。

目次:

生成系AIとは

1.生成系AIの概要

2.ChatGPTについて

3度のAIブームについて

1.第1次AIブーム

2.第2次AIブーム

3.第3次AIブーム

4.生成系AIの注目点

キャパで行っているAIの取り組みについて

1.ファインチューニング

2.プロンプト生成アプリ

3.自動レイアウトアプリ

4.ChatGPTContest

まとめ

生成系AIとは

1.生成系AIの概要

生成系AI(ジェネレーティブAI)とは、機械学習のモデルの一つで、学習済みのデータを活用して新たなデータを生み出せるAIです。テキスト、画像、音声、動画など、さまざまな形式のデータを生成することができます。
アイデア次第でさまざまな応用が可能な生成AIは、業務効率化やクリエイティブ業務のサポートなど多様な業務に活かせます。具体的には以下の通りです。*1

  • 必要な社内データの抽出
  • 文章の要約
  • キャッチコピーのアイデア創出
  • Webサイト用の背景素材の作成
  • プログラミングのコード生成やデバッグ
  • 会議音声の文字起こし

2.ChatGPTについて

生成系AIブームの火付け役となった「ChatGPT」とは、OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボットであり、生成系AIの一種。 リリース後わずか2か月でユーザー数1億人を突破し、2023年に入ると米Microsoftが開発元のOpenAIに対して100億ドルを投資することが報じられるなど、機能面だけでなく成長性でも注目されています。ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長の孫正義氏が、「ChatGPTを使ってない人は『人生を悔い改めた方がいい』と語るほどです。*2

3度のAIブームについて

*3
生成系AIとChatGPTがなぜこんなにも注目されているのか、その背景には過去のAIブームとその衰退があります。これより時系列とともに解説していきます。

第1次AIブーム

AIが最初に注目を集めるようになった第1次AIブーム。その始まりと、なぜブームが終わってしまったかについて解説します。

1.AIの始まり

AI(人工知能)は、英語名「Artificial Intelligence」の略です。この用語は、1956年のダートマス会議でアメリカの計算機科学研究者のジョン・マッカーシーによって初めて使用されました。

人工知能に対して明確な定義は存在しませんが、「大量の知識データに対して、高度な推論を的確に行うことを目指したもの」(一般社団法人 人工知能学会設立趣意書からの抜粋)とされています。

第1次AIブームは1950〜1960年代に始まり、第1次AIブームで中心的に研究されたのは「推論」と「探索」です。推論と探索はAIの基礎を築く上で重要な役割を果たしました。チェスやパズル、数学の証明など、「問題」、「ルール・条件」が明らかな場合にのみ解を提示できます。

2.第1次AIブームの課題

一方で、普段の生活の中で起こるのは【会社の売り上げをどう上げるか】、【衣食住をはじめとする人生の選択】、【人間関係】といった問題で、数学的な証明では解決できず、正解のない問題ばかりです。
定められた前提条件、ルールの中で正解を導くことは「推論と探索」の得意とする分野ですが、次々と実生活で起こる問題に対応することは難しく、「使えないAI」というイメージが広がり、結果として第1次AIブームは去っていきました。

第2次AIブーム

第2次AIブームは、1980年代に始まりました。第2次AIブームではどのようなことが注目を集め、なぜブームが過ぎ去ったのかについてご紹介します。

1.エキスパートシステム

第2次AIブームでは、主にエキスパートシステムに注目が集まりました。エキスパートシステムとは、特定分野の専門家の知識を模倣し、その分野において専門家レベルの判断や推論を行うコンピュータプログラムのことです。

エキスパートシステムは、MYCINという医療診断支援システム、DENDRALという化学物質の構造決定システム、エンジニアリングの問題解決システムが代表例として挙げられます。

2.第2次AIブームの課題

エキスパートシステムにより特定分野に関しては、専門家レベルまで対応できるようになったのですが、実は「知識」の量の多さがネックとなり、「知識」同士の矛盾や整合性が取れないことが度々発生していました。
また、エキスパートシステムを作成するまで人間の手によって記述していき、まとまった情報を用意することは非常に大変な作業でした。こうした【メンテナンスの問題】、【システムに知識を取り入れることが困難であること】が原因で第2次AIブームは去っていきます。

第3次AIブーム

第3次AIブームは、2000年代から現在まで続いています。この第3次AIブームの立役者となったのが「ビッグデータ」です。

そして、「ビッグデータ」の登場により、従来は困難だった膨大なデータの収集や管理が可能になり、知識を定義する要素をAIが自ら習得する「ディープラーニング」が登場し、画像認識や音声認識、翻訳など様々な分野で性能が向上しました。

また、スマートフォンの普及によってAIが産業化できる巨大なマーケットが創生されました。【ビッグデータ】、【ディープラーニング】、【スマートフォンの普及による市場の拡大】これら3つの要素から第3次AIブームは起きています。

生成系AIの注目点

現在もなお続いている第3次AIブームですが、OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボット「ChatGPT」の登場によりAI市場が大きく動いています。生成系AIが従来のAIと決定的に違う点が、「オリジナルコンテンツを創造できるかどうか」にあります。
従来のAIは「オリジナルコンテンツを生み出す」わけではなく、既存の知識をもとに予測して解を導くだけでした。
しかし、生成系AIは人間にしかできないと考えられていた作業である「アイディエーション」でさえも、AI自身が学習し続け、新たな知識としてアウトプットすることができます。

第1次AIブームで課題であった【定まったルールの中でしか現実的な問題に対応できない】に関しては完璧とは言えないものの、問題対応の幅が非常に広がり、解決しつつあります。

加えて、第2次Aブームの課題であった【メンテナンスの問題】、【システムに知識を取り入れることが困難であること】に関しては、「ビッグデータ」と「ディープラーニング」によって、容易にシステムを扱えるようになりました。

特に「ChatGPT」は、

  • 精度が高いこと[*1]
  • システムが容易に扱えること


上記2点により注目されています。 [*1]…アメリカ合衆国の大手総合情報サービス会社であるBloombergによると、「ChatGPT」のみで難関国家資格である、公認会計士(CPA)、公認管理会計士(CMA)、公認内部監査人(CIA)、税理士(EA)、4つを平均スコア85.1%で合格したと公表しています。*4

キャパで行っているAIの取り組みについて

1.ファインチューニングアプリ作成

キャパでは、OpenAI が公開するファインチューニング機能を活用し、自社データと知見を学習させることで独自のAI モデルの開発を進めています。
このモデルは、社内規約、顧客情報、それに関連するデータを蓄積し、業務の効率化と品質の向上を実現することを目指しています。当初、活用していたのはGPT-3 同等のモデルでしたが、2023 年8 月に公開されたGPT-3.5 モデルにより、その精度はさらに向上しました。
そして、近い将来にはGPT-4の公開が予定されており、その導入によりさらなる品質の向上が期待されています。

2.プロンプト生成アプリ作成

AI の品質は、提供されるプロンプトに大きく左右されます。この点を踏まえ、効果的なプロンプトの生成を支援するアプリケーションを開発しました。
このアプリケーションでは、AI が果たす役割や指示目的、例えば「コード生成」や「設計書のレビュー」、さらには「エンジニア」と「営業担当」「経営者」などの役職に応じたプロンプトを自動で生成します。
これにより、社内でのAI の出力品質を向上させ、出力結果統一・コード規約の順守などを実現することを目指しています。さらに、アプリケーションは社員のフィードバックを基に継続的にアップデートされる予定です。

3.自動レイアウトアプリ

キャパでは、オフィスの図面を読み取って自動的にレイアウトを行うアプリケーションの開発を進めています。
このアプリケーションでは、ユーザーから部屋の種類、数、部屋の最大・最小の大きさなどの条件を入力してもらい、指定された条件に基づき、最適なレイアウトを生成するために遺伝的アルゴリズム[2] を採用しています。 このアルゴリズムは、最適解を追求する際に多様な解を生み出す特性があり、正解が一意でないレイアウト問題において、多角的な提案を可能としています。 この技術により、最適なオフィスレイアウトの提案が実現され、より効率的にユーザーの要望に応じることが可能になります。 [2] 遺伝的アルゴリズム:自然界における生物の適応進化のメカニズムを工学的にモデル化したアルゴリズムです。

4.ChatGPTContest

2023年9月、AI ツールの社内普及とその理解を目的として、ChatGPT を利用した社内コンテストを開催しました。
今回は実用性より競技性を優先し、少ない文字入力から豊富な文字出力を目指す形式としました。
テーマごとに10 個のキーワードが含まれており、そのうちの2 つを使用してAI への入力プロンプトを作成します。参加者は建築・土木・ソフトウェア・デジタルツインという4つのテーマから1つを選び回答してもらいます。
優勝者に30万円、準優勝者に15万円、3 位に7万5千円の賞金が授与されました。
参加は業務外時間の任意としましたが、社員数64人中半数以上となる33人の参加を得られました。
さらに、時期は確定していませんが、新しい競技内容での第2 回コンテストを現在検討中です。

まとめ

本記事では、「生成系AIが注目される理由」と「弊社が行っているAIを用いた取り組み」について記載させていただきました。
これからの時代では、【人手不足の解消】、【生産性向上】、【競争優位の確立】のため、AIを使いこなし業務フローに取り入れていくことが必須でしょう。
そして、現在のAIは「なんとなく使えてしまう」のですが、企業、業界毎のデータの価値に優先順位をつけ、【オリジナリティあるAI活用】こそが他社と差別化できるのではないかと考えております。

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参考サイト:
*1
参考)生成系AI(ジェネレーティブAI)とは? ChatGPTやAI画像などまとめて解説
https://www.hitachi-solutions-create.co.jp/column/technology/generative-ai.html

*2
参考)まだChatGPTを使ってない人は「人生を悔い改めた方がいい」――孫正義節が炸裂
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2310/04/news175.html

*3
参考)AIブームの歴史を解説!ブームの流れや今後の課題もあわせてご紹介します
https://www.tryeting.jp/column/1279/

*4
参考)ChatGPTが,アメリカの難関国家資格に合格
https://www.okumura.ne.jp/blog/3007/

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