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AutoCADを使ったレイアウトの設定方法は?使い方を解説

AutoCADは便利なCADソフトとして広く普及しているAutodesk社の製品ですが、その使い方を正しく理解するには時間もかかります。

特に基本機能の使い方はできるだけ素早く身につけたいもので、中でもレイアウト機能は基本操作となるため、仕組みから丁寧に理解しておくことが大切です。

この記事では、そんなAutoCADにおけるレイアウト機能とはどのようなものかについて解説しながら、レイアウト設定の方法を紹介します。

目次:

  1. AutoCADのレイアウト機能とは
  2. AutoCADでレイアウトを活用するメリット
  3. レイアウトを使ってできること
  4. AutoCADでのレイアウト設定方法
  5. ビューポートの設定方法
  6. レイアウトした図面の保存方法

AutoCADのレイアウト機能とは

AutoCADのレイアウト機能は、図面表示のためのページ設定の一種を指します。以前は「ペーパー設定」と呼ばれることもあったこのレイアウト機能は、一般的にはデータを印刷する際にレイアウトへ切り替えることで、印刷の際の具体的なイメージを掴みやすくしてくれる効果が得られます。

レイアウト機能とは別に、モデル機能と呼ばれるページ設定もあります。モデル機能は、その名の通りモデリングを行うためのページ設定です。そのため、普段はモデル機能を使って作業を行い、印刷などの工程が発生する際にレイアウト機能を活用し、表示状態を確認します。

レイアウトとモデルをうまく使い分けながら活用できるようになれば、AutoCADをより効果的に運用し、質の高いモデリングを行えるようになります。

AutoCADでレイアウトを活用するメリット

AutoCADのレイアウト機能を活用することは、具体的にどのような期待をすることができるのでしょうか。ポイントとしては、

  • 作業効率化につながる
  • ビューポートの管理が容易になる

の2つが挙げられます。

まず、AutoCADのレイアウトを展開することで多様な機能を使用できるようになります。具体的な機能については後ほど紹介しますが、これらを使い分けることで生産性の向上にユーザーは役立てられるでしょう。

また、レイアウト機能を使ってビューポートの管理を効率化できるという点もメリットの一つです。複数のビューポートを同一ページで管理できるので、一つの図面を多角的に比較検証したい際に便利な機能が揃っています。ビューポートの概要については、後ほど詳しく解説します。

レイアウトを使ってできること

レイアウトにページ設定を切り替えると、多様な機能を活用できます。ここでは代表的な機能について、以下でまとめて紹介します。

図面配置

レイアウト機能を使って、図面配置を変更することができます。用紙の上にどのように図面を配置するかを簡単に設定し、希望通りの形式で図面を印刷したい際に活用しましょう。

印刷時のスケール設定

印刷の際、図面をどれくらいのスケールでアウトプットするかのスケール設定も、レイアウトから設定を行います。

規定のサイズがあらかじめ定まっている場合、レイアウトからスケーリングして正しく印刷されるようサイズを決めておくのがセオリーです。

テキスト・図形の追加

レイアウトから新たにテキストや図形を追加することもできます。タイトルや注釈、記号などを挿入して、図面としての完成度を高めるのに役立ちます。

ページ設定の管理

印刷の際、どれくらいの大きさの紙に印刷を行うのか、余白はどれくらい設けるかなどのページ設定を、レイアウト機能を使って編集可能です。

図面や用紙の都合に合わせて柔軟に変更できるので、有効活用したい機能と言えます。

AutoCADでのレイアウト設定方法

それではここから、AutoCADを使ったレイアウトの設定方法について、解説します。まずモデルとレイアウトの切り替え方法ですが、画面下部の「レイアウト」タブと「モデル」タブを切り替えることで変更可能です。

レイアウトは一つだけでなく、必要に応じて複数のレイアウトを追加できます。新たにレイアウトを加える場合には、まず「レイアウト」タブを選択し、そこで「新規作成」を選ぶことで、レイアウトを追加することができます。

レイアウトを新規作成できたら、次に「ページ設定管理」を開きましょう。するとレイアウトのページサイズやスケール、印刷を実行するデバイスなどを各種設定可能です。

作成したレイアウトの名前を変更したい場合は、変更対象のレイアウトのタブをダブルクリックすることで、名称変更が行えます。名称を変更することで、どのレイアウトがどんな役割なのか、混乱する心配がなくなるでしょう。

ビューポートの設定方法

レイアウト機能を活用する上で、もう一つ覚えておきたいのが上でも登場していたビューポートと呼ばれる機能です。

ビューポートはAutoCADで作成した図面の一部を、レイアウトを常に表示するためのウインドウ機能のようなもので、設定したレイアウトが正しく機能するかどうか、評価するために活躍します。ビューポートはレイアウト空間に表示されます*1。

新しくビューポートを設定するには、VIEWPORTコマンドを入力することで設定が可能です。あるいは「レイアウト」を選択の上「ビューを挿入」を選ぶと、ビューポートが追加されます。

タイトルブロックの設定方法

図面についての詳細情報を共有するには、タイトルブロックの設定が有効です。レイアウトを通じてタイトルブロックを図面に配置することで、プロジェクトの名前や作成の日付、作成者の名前などを設けることができます。

タイトルブロックを設定するには「挿入」タブを選んで、そこから「タイトルブロック」をクリックすることで図面に落とし込めます。

図面のした部分に配置することで、プロジェクトの関係者に対して必要な情報を簡潔に共有することが可能です。

レイアウトした図面の保存方法

レイアウト図面の保存は「ファイル」タブから実行することができます。「ファイル」から「保存」を選ぶことで、指定の格納先に図面を保存可能です。

ファイル形式はDWGやDXFなどから柔軟に選ぶことができます。現場のデータ運用環境に合わせて最適なファイル形式を選びましょう。

まとめ

この記事では、AutoCADにおけるレイアウト機能の役割について、解説しました。レイアウトは印刷を実行する前に必ず作成の上各種設定を行っておきたい機能で、設定変更により質の高い図面印刷を実現できます。

デジタルでデータを共有する場合は紙面向けの設定は必要ありませんが、現場によっては紙に印刷して運用するケースもまだまだ多いものです。そういった情報共有が必要になった場合に備え、レイアウト機能はある程度使いこなせるようになっておきましょう。

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出典:

*1 Autodesk「AutoCAD 2023 ヘルプ | 概要 – レイアウト ビューポート」

https://help.autodesk.com/view/ACD/2023/JPN/?guid=GUID-2B5D404A-DCAB-4AF6-A5C1-51593B38F519

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