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【2024年最新】AutoCADの値段は?2021年に大幅変更でLTが終了した理由とは

CADツールとして認知度の高い「AutoCAD」は2000年以前から開発されており、日本の建築業界も長きに渡って支えています。CADツールとして値段は高めですが、高性能・高機能で幅広く使うことができ、今でも多くの建築関連企業で使われています。

そんなAutoCADですが、実は2021年に戦略的な見直しが行われ、値段やプランが大きく変わりました。BIMが進む時代背景に合わせ、より使い勝手が良いように改善されているのです。

この記事ではAutoCADの最新の値段やプランについて解説します。AutoCADの導入をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事を読むと、以下の3つのことが分かります。

  1. AutoCADの特徴
  2. AutoCADの値段
  3. AutoCADが値段やプランを見直した背景

2024年最新AutoCADの値段

AutoCADは、開発元であるオートデスク社の創業と同じ1982年に発売を開始しており、CADを扱う人にとって定番ともいえるツールです。

汎用性の高いCADツールとして古くから人気があり、2D・3D両方の作図が可能で、操作性が高く初心者の方も使いやすくなっています。アドオンソフトが充実しており、自社や業種に合わせたカスタマイズができる点も高く評価されています。

建築設計をはじめエンジニアリングや建設・施工に必要な機能を備えた高機能かつ高性能なツールで、作図作業の自動化やAIを活用したオブジェクト配置、図面比較や集計表の作成が行えます。

また共同作業にも対応しており、カスタマイズされたワークスペースやアプリによる生産性の最大化が行え、クラウド化が進む昨今でも重宝されているツールです。

AutoCADは2021年に見直しがあり、プランや価格体系が大幅に変更されました。

AutoCADの値段

AutoCADの値段は、以下の通りです。現在AutoCADにはサブスクリプションとFlexという2つの料金体系があるので、分けてご紹介します。(※1)

・サブスクリプション

 AutoCADAutoCAD Plus
1か月8,800円28,600円
1年71,500円231,000円
3年214,500円693,000円

・Flex(AutoCADの場合7トークン/日)

AutoCAD AutoCAD Plus
最小(14日/年) 100トークン
1年(71日/年) 500トークン

AutoCADのみ対応しているFlexは、サブスクリプションよりもさらにスポットで使うことができるプランです。「1か月よりも短い単位で使いたい」「使う機会は少ないから、なるべく値段を抑えたい」という方は、こちらのFlexプランが向いています。

オートデスクでは、2021年より「Autodesk Flex」という新しいプランがスタートしました。これは従量課金制で、あらかじめ管理者が購入した「トークン」を使った日数に応じて消費される仕組みで、AutoCADの場合1日当たり7トークンが消費されます。

「Autodesk Flex」はオートデスクのさまざまな製品が対応しており、BIMツールの「Revit」や「3dx Max」なども1日単位で使うことができます。(消費されるトークンは製品によって異なります)

AutoCADとAutoCAD Plusの違い

AutoCADとAutoCAD Plusの最大の違いは備えている機能性で、AutoCAD Plusは上位プランとして3DCADとしても使える点が特徴です。

詳しくは後述しますが、2021年にAutoCADの低価格版であった「AutoCAD LT」と呼ばれていたプランが終了しました。そしてAutoCAD LTの価格でAutoCADが使えるようになり、従来のAutoCADの価格で「AutoCAD Plus」という上位プランが使えるようになったのです。

AutoCAD Plusは2D図面だけでなく3Dモデリングの設計や注釈の機能ができ、機械設計や電気設備設計、製造分野に対応したさらに高機能かつ高精度な機能を備えています。またプロダクトデザインや電気設計、エンジニアリングや製造に特化した業種別ツールセットもあり、より使いやすく機能が拡張できる点が魅力です。

AutoCADを無償で使い続けることはできる?

オートデスクでは製品の無償体験版が提供されており、AutoCADの場合30日間の無料体験期間が設けられています。体験版はダウンロードで簡単に始めることができ、体験期間が終了すると使えなくなります。

体験版の期限が過ぎたら、期間は延長できません。条件を満たしていれば学生ライセンスとして無償利用はできますが、商用利用はできません。値段を抑えて利用したいなら、従量課金制のAutodesk Flexが使えます。

2021年にAutoCADのLTが終了!その理由と変更内容について

AutoCADの導入時に「値段を抑えたい」という人におすすめなのが、必要な機能のみを搭載した「AutoCAD LT」でした。しかし2021年5月、オートデスクは新規サブスクリプションでのAutoCAD LTを終了しています。(※2)2021年5月以前に契約していたユーザーへのサポートは継続されていますが、新規での契約はできません。

オートデスクは「AutoCAD」の販売開始から40周年を迎え、2022年10月のオンライン事業説明会において戦略的見直しを行ったことを発表しました。

“生まれ変わったAutoCAD”と銘打ち、AutoCAD LTの値段は据え置き、7種の業種別ツールセットやクラウドを用いた新機能を除くほぼすべての機能を搭載しています。(※3)

具体的には、それまでAutoCAD LTに含まれなかった3DモデリングとビジュアライゼーションツールやAPIとアドオンアプリ、CAD標準仕様やExpress Toolsのデータ書き出しといった機能が利用可能となりました。

AutoCADの見直しを行った背景には、日本市場の大きな状況変化が挙げられます。日本では特に建築業界での人手不足・働き手不足が重要な課題となっており、業務効率化が急務です。

さらにBIM/CIM原則適用といったBIM導入の緊急性の高さもあり、国内建築業界が抱える大きな課題解決の一助となれるように、AutoCADの値段やプランの見直しを行いました。

2021年以降AutoCADでは「CALS Tools」も利用可能になった

2021年に行われたAutoCADの見直しにより、「AutoCAD」「AutoCAD LT」のユーザーは追加料金なしで「Autodesk CALS Tools」が使えるようになりました。標準搭載された機能ではないため、Autodesk App Storeから各自でダウンロードすることで利用できます。

「Autodesk CALS Tools」はデータ変換ツールで、SXFデータ交換の支援をしたり、DWG/DXFのCAD図面を「CAD 製図基準(案)」に準拠したデータに変換したりといったことが可能です。

従来は独立したツールでしたが、2021年のプランの見直しによってサブスクリプション販売を終了し、AutoCADに追加される形となりました。なお、「Autodesk CALS Tools」はAutoCADで使うことを前提としており、単独では利用できません。

BIM時代におけるAutoCADの使い方

建築業界ではBIMの導入が急務となっており、「AutoCAD=古い」というイメージがあるかもしれません。しかし3Dデータの世界でもAutoCADができることは多く、3Dモデリングツールとしても利用できます。

AutoCADでも3Dモデリングが行えますし、図面の切り出しも行えます。AutoCADもBIMツールのように図面がリンクしているので、相互で矛盾は起こりません。(※4)

またオートデスクのBIMツールとして「Revit」が有名ですが、BIM運用においても、RevitとAutoCADを相互運用させることも可能です。同じオートデスクが開発したツール同士で連携もスムーズで、例えば設計の一部のプロジェクトやコンポーネントでAutoCADを使い、BIMモデリングをRevitで行うといった運用もできます。

AutoCADの持つ「アクションレコーダ」機能で業務を自動化して社内ワークフローを自動化したり、ブラウザ版の「AutoCAD Web」を使うことで外出先で属性値を書き換えたりといったこともでき、AutoCADはまだまだ活躍の場が豊富です。(※5)

AutoCADについて、値段やラインナップ、2021年の戦略的見直しなどをご紹介しました。CADツールの代表的な存在であるAutoCADですが、販売元であるオートデスクは、BIMの時代へと突入した背景を考えて値段やプランを見直しています。

BIMが主流となりはじめた昨今でも、AutoCADは十分活躍できるツールです。以前と値段は同じですが、お得に使えるよう改善されたAutoCADをぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

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参照サイト

※1 https://www.autodesk.com/jp/products/autocad/overview?term=100&tab=flex&plc=ACD

※2 https://www.autodesk.com/jp/products/autocad-lt/end-of-sale

※3 https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2210/14/news060.html

※4 https://mypage.otsuka-shokai.co.jp/contents/business-oyakudachi/cad-lecture/2013/201312.html

※5 https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/22/autodesk1222/

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