Raspberry PiとArduinoで始める自作ロボット「マグボット」


かつてロボットといえば、SF小説の中の存在でした。ところが最近、ソフトバンクのショップでは、Pepper(ペッパー)がお客さんと話をしている様子を見かけます。接客はもちろん、商品として売られています。

シャープのモバイル型ロボット電話「ロボホン」も5月26日に発売されました。本体価格は19万8,000円(税別)で高価にもかかわらず、女性にも人気のようです。ロボットクリエイター高橋智隆氏によるデザインは愛嬌があります。ロボットが生活に溶け込む時代の到来を感じさせます。

しかし、完成品のロボットに物足りなさを感じる人もいるのではないでしょうか。「電子工作」という響きに惹かれる人も多いはず。

たとえば、「自作パソコン」は多くの人々を魅了してきました。秋葉原のパーツショップで、CPUやマザーボード、ケースなど好みの部品を購入する楽しさは、自作パソコンのマニアには格別です。

自作パソコンの次に訪れる電子工作のブームは、もしかすると「自作ロボット」かもしれません。そこで注目されるのが「マグボット」です。

わずか1万円代で組み立てられるロボット

マグボットは、東京都市大学教授の小池星多氏が2000年頃から研究を行ってきたソーシャルロボットです。

小池氏は最初のうち、ロボットを作りたい気持ちはあっても、どうすればいいのかまったく分からなかったそうです。ロボット製作の追い風になったのは、Arduino(アルドゥイーノ)というオープンソースハードウェアが登場したことでした。さらに子供たちにコンピュータ教育を行うために、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)が生まれました。

このArduinoとRaspberry Piによって、自作ロボットの製作環境が整いました。パーツにかかる費用は1万円代程度です。しかもハンダを使わずに組み立てられます。

Arduinoには、パソコン上でプログラムできるArduino IDEという開発環境があります。C/C++風のWiringという言語でプログラムを組んで、パソコンに転送します。転送したプログラムは電源を切っても記憶されているため、組み込み機器のように独立して動かすことができます。

Raspberry Piはご存知の方も多いかもしれませんが、手のひらサイズの小型で高性能なコンピュータです。

HDMI端子からディスプレイ、USB接続でキーボードやマウスに接続できます。有線LANでインターネットにつないで使うこともできます。OSにはLinuxを最適化したRaspbianの他、Windows 10 IoT Coreをインストールすることも可能です(マグボットではRaspbianを使います)。

世界中で700万台が使用されている(2016年1月現在)と言われているRaspberry Piは、自作PC派にも注目のコンピュータではないでしょうか。最新のRaspberry Pi 3 Model Bのプロセッサは、ARM Cortex-A53でクアッドコア、1.2 GHz、64ビットで動作します。

ちなみに、外観は100円ショップで売られている容器が使われています。身体の部分は半透明の乾物ケースで、頭の部分はプラスチックのマグカップです。身近なもので作られているので親近感がありますね。

いずれは、CADソフトで自分なりのロボットの外観をデザインして、3Dプリンターで出力、オリジナルロボットを製作できるようになるかもしれません。

日本語をしゃべる、リモコンで操作できる

マグボットは、LEDの目を光らせること、サーボモーター首を上下左右に動かすこと、日本語をしゃべらせることができます。

ハードウェアのうち、ArduinoはLEDやサーボモーターを制御し、Raspberry Piはインターネットに接続してパソコンとの中継や日本語の音声合成などを行います。日本語の音声合成にはOpen JTalkというオープンソースソフトウェアを利用します。

ただ、マグボットのしゃべる言葉にはルールがあります。「人を誹謗中傷することは絶対に話しません。いじわるも大嫌いです。」とのこと。アイザック・アシモフはロボット三原則を定めましたが、素晴らしいことですね。

マグボットは、パソコンを接続して作動できます。さらにWi-Fi環境を整えて、HTMLファイルを設置、JQuery/JQuery Mobileを使用すれば、スマートフォンやタブレットでブラウザからリモコン操作が可能になります。

マグボットを利用すると、部屋の温度を感知して「エアコンの温度が寒すぎます」と音声で告げる ロボット型のIoTを自作できるかもしれません。

子供用のプログラム言語Scratchでも動かせるので、夏休みの自由研究に親子でロボット開発も楽しいのではないでしょうか。

ロボット、電子工作に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。


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